そもそも、カフェらしさとは?
今回はおうちでカフェ空間を再現するテーブルコーディネート術を紹介します。
まずは、その楽しみ方について、ブログの料理写真にも定評がある料理研究家Mizukiさんに教えてもらいました。
「あまり頑張りすぎると、疲れてしまうので、日常のおやつを食べる延長に『ちょっとアイディアを足して楽しむ』くらいの感覚がちょうどよいと思います。
今回の飾りつけも、『これなら、私もできそう』と思ってもらえる手軽さを大切にしました」
さらに、カフェの雰囲気を漂わせるには、
「インテリアでブルックリンスタイルが流行っていますが、テーブルコーディネートでも“武骨な男っぽさ”を足すと、今どきのカフェらしくなります。
そこに、“かわいさ”と“シンプルさ”がバランスよく調和されていると、やりすぎないおしゃれさを演出できますよ」と、Mizukiさんは解説します。
「かわいくしすぎない」が
カフェ風に見せるコツ
では、具体的にどのような食器類を選んで、飾りつければよいのでしょうか。
前編でレシピを紹介した「かぼちゃマフィン」を例に、そのコーディネートについてポイントを伺いました。
まずは、お皿の選び方について。
「かぼちゃマフィンの見た目は素朴なので、お皿はフチに立体的な模様がある、かわいらしいものを選びました。でも、派手すぎず、シンプルな柄と色なので、他の食器類と合わせやすいです」(Mizukiさん)
一方、注意点としては、
「陶磁器の華やかな食器を使うと、エレガントになりすぎてしまって、カフェというより、ホテルのアフタヌーンティーっぽくなってしまいます。ちなみに、今回使ったお皿はネット通販で、数百円で買ったものです」
手頃なものでもおしゃれな空間が作れるとわかると、ハードルが下がり、視野も広がります。
レトロで赴きのあるカップ&ソーサーは古道具屋さんで、1000円ほどで購入したそうです。
「色がオレンジがかっているので、『マフィンのかぼちゃ色と合うな』と思い、これにしました。スイーツの色と食器類の色を合わせると、一体感が生まれます」(Mizukiさん)
また、カップの形がぽってりしていて、デザインからもかぼちゃを連想させます。
下写真の左端に見えるクロスも、カフェの空気感を演出するのに一役買っています。
「マフィンとドリンクの見た目がシンプルなので、クロスで模様を足しました。落ち着きつつ、かわいさも出したかったので、チェック柄を選んでいます。でも、生地の色がネイビーだから引き締まった印象になっていると思います。
ここにピンク色を持ってくると、かわいくなりすぎてしまうので、甘さと辛さの足し算引き算を考えながら選ぶとよいですよ」
また、マフィンの容器は、白色で無地の「グラシンカップ」を使っています。
「グラシンカップを使うと、型崩れを防ぐマフィン型に入れて焼く必要がありますが、銀色のアルミカップや、模様付きのカップで作るより“こなれ感”が出て、カフェで食べるようなデザートに仕上がります」
ハロウィンらしいデコレーション
今回は季節に合わせて、お家でハロウィンを楽しむデコレーション術も紹介します。
ハロウィンは「子どもが楽しむもの」というイメージがありますが、「しっとりとハロウィン気分を味わいたい」という大人も楽しめる飾り方について伺いました。
「かぼちゃの形をした“デザートピック”をつけるだけで、簡単にハロウィン・スイーツに変身しますよ。今回選んだようなシンプルなピックだと雰囲気が落ち着いて、大人のおしゃれさを表現できるのでおすすめです。これは、ネット通販で買いました。
かわいいものや、模様が多いデコレーション用品は、それだけが目立ってしまうことがありますし、子どもっぽく見えてしまうこともあるんです」
また、「ピックにかかわらず、“かわいいもの”と“シンプルなもの”で迷ったら、シンプルなものを選べば間違いないです」と、インテリアにも生かせるヒントを教えてもらいました。
最後に、おしゃれな写真の撮り方を紹介します。
「スイーツとドリンクのワンセットだけ撮ると、『いかにもセッティングした』という感じになってしまうのですが、背後にチラッともう1皿見えると、誰かと一緒に食べている雰囲気になります。
お店でお茶している時のようなリアルな空気感が出せると、いきいきとした写真になりますよ」
おうちカフェがますます楽しくなる飾り方のコツを紹介してきましたが、どれもすぐに試せるアイディアばかりでした。
ちょっとした一工夫で、いつものおやつの時間がワクワクしたものに感じられるはずです。
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