水まわりのエリア
(LIXILキッチン ALESTAアレスタ使用)
水まわりエリアには「水」から使う道具を収納すると便利です。
ボウル・ザル・計量カップもアイテム別に収納することにより使うサイズが選びやすくなります。もしくは、普段よく使うサイズを一番取り出しやすい場所に収納することで時短にもなります。お鍋は火のイメージがありますが、汁物を水から準備する方は水まわりエリアに収納しておきましょう。
引き出しの底には「滑り止めシート」を敷いておきましょう。
EVA樹脂製の物は、水洗いも可能で清潔を保つことが出来ます。普段は音を抑え汚れや傷から守ることができ、震災時は中の調理道具同士のぶつかり合いを防ぐことが出来ます。キッチンの引き出しサイズに合わせてハサミで簡単に切ることができるので準備が難しくありません。震度5強の北海道胆振東部地震では、キッチンの全ての引き出しが半分飛び出しました。我が家も滑り止めシートを敷いておいたおかげか中の調理道具が飛び出すことがなく、モノ同士がぶつかり合い割れたり壊れたりすることもありませんでした。
加熱機器のエリア
(LIXILキッチン ALESTAアレスタ使用)
加熱機器エリアには「火」から使う道具を収納すると便利です。
フライパンは可能であれば立てて収納すると省スペースで済み、取り出しやすくなります。フライパンスタンドという専用商品も販売していますが、ブックエンドやファイルボックスですと安価で用意することができます。もちろんこちらにも滑り止めシートは敷いておきましょう。火災は、地震発生によって発生する確率が高い二次災害です。
家電火災に注意
火災の原因は、主にガス・油を燃料とする器具のほかに、家電による火災もあります。使用中に地震が起きたら家電類のスイッチも忘れずに切ってください。
家庭用消火器を準備しておきましょう
消火器は、ガスコンロの下に設置すると、火災のときに火や油で取り出せなくなることがありますのでキッチンから少し離れた場所に設置しましょう。
通電火災を防ぐためにブレーカーを落とす
多くの地震火災が起きた阪神・淡路大震災ですが、火災原因の6割は通電火災が原因だと言われています。通電火災とは停電により電源が消えた電化製品が電力復旧に伴い再稼働して可燃物に引火することが原因です。日頃からブレーカーの位置は家族で共有し、避難する前は必ずブレーカーを落とすとこを忘れないでください。
調理のエリア
毎日使う調味料は調理エリアに出しておくと時短になり便利です。但し、防災対策を忘れずにしましょう。好きな容器に入れ替えて見た目にも楽しむことが出来ますがガラス容器は割れると危険性が高いのでプラスチック製はおすすめです。
底には100円均一ショップで手に入る防振粘着マットを貼りつけておくと振動・衝撃を吸収してくれ落下を防いでくれます。高額な防災用品の粘着マットは強力で動かすことさえできなくなるので100円均一商品の方が日々使う道具へはおすすめです。
100円均一商品に限らず耐震マット類は経年劣化しますので粘着力が弱っていないか1年に1度は点検することが必要です。調理のエリアには、包丁やキッチンハサミなどの刃物が置かれたままの場合もあります。普段から刃物は「使ったら元の場所にすぐ戻す」を意識し危険を回避しましょう。
停電を経験した私の反省と変化
こちらは、2018年9月北海道胆振東部地震、停電1日目16時台の実際の写真です。南向きの窓から離れた場所にあるキッチンでもあるため、夜のような暗さです。LEDペンライト1本を白い壁に当て反射をさせて明るくしています。夕飯準備のため5合のごはんを圧力鍋(フィスラー社4.5リットル)でガスコンロを使い炊きました。
20分かかり、ガスボンベは半分以上なくなりました。普段ガスコンロを使用して圧力鍋でごはんを炊いたことがなかったためにガスボンベの減りの早さに衝撃を受けました。ガスボンベの準備はもちろんのこと、普段の生活で震災時を想定しての調理も慣れておくべきだと感じました。震災時に慣れていないことをするのは余計に不安を煽りました。その後、我が家では実際の震災を想定して普段の調理に防災クッキングを取り入れようと決めました。
防災を意識したキッチンはただ整っていれば良いわけではありません。耐震や防火の備えを早急に整えましょう!安全なキッチンで快適な毎日を過ごしましょう。次回は、「食器棚を整え安心安全をつくろう!」をお届けします。
会員登録 が必要です