スイーツを引き立てる食器使い
まずは基本的な考え方を教えていただきました。
「主役であるプリンの上にはマンゴーの果肉やミントが乗っていてスイーツだけでもかわいいので、メインが際立つコーディネートになるよう意識しました。
中心はスイーツであることを忘れずに、足し算・引き算しながら飾りつけるのが、カフェ風コーデのポイントです。」
「そのスイーツの長所を引き出すお皿選びを心がけています。例えば、マンゴー色がこのプリンの特徴だと思ったら、『陶器よりも透明なガラス製の方がスイーツの色が見えてかわいい』というように、器を決めていきます。
今回はドイツ生まれの保存容器ブランド『WECK』に入れて冷やし固めました。保存容器もデザートグラスとして使えるんですよ」
容器の下に大きなお皿を敷いているのは、「テーブルにプリンを置くだけでは寂しかったので、淡いピンク色の大皿の上に載せました。サイズは25cmほどで重みと存在感があり、空間のアクセントになります」と、Mizukiさん。
食器や小物を選ぶときは、テーブル全体を俯瞰して、色のバランスをとることが重要だとMizukiさんは話します。
「マンゴープリンのオレンジ色と、クロスのターコイズブルーの調和を考えて、大皿はこの2色を邪魔しない淡いピンク色にしました。
ポイントとなる色は2色までにおさえた方がおしゃれに見えます。たくさん色を足していくと、相当センスがよくないとうまくまとめるのは難しいんです。
また、ピンク色の食器はスイーツ全般と相性がよいので、一枚あるとカフェタイムに活躍すると思いますよ」
夏らしさをプラスする小物選び
今回、夏をテーマにレシピとコーディネートを考えていただいたので、季節感の演出について掘り下げていきましょう。
「器の素材をガラス製にすると、清涼感を表現できます。さらに、ガラスは薄い方が、より涼しげに見える効果があるんですよ。そういった狙いもあって、ひんやり見せたいラッシーのカップはこれにしました。
デザートグラスとドリンクグラスは同じガラス製でも、ガラスの厚さや雰囲気が違うため、テーブル全体が単調になりません」
ドリンクグラスがおしゃれに見えるのは、ドット柄のストローが一役買っています。
「こういった遊び心ある小物を加えると、食卓が楽しげな雰囲気になります。
柄を取り入れたいけど、センスよく飾れるか不安……という方は、『柄物はモノトーン』と覚えておくとよいですよ。モノトーンの柄ならスタイリッシュな華やかさを演出できるので、『子どもっぽくなってしまう』といった失敗を避けることができるんです。
モノトーンの柄物は汎用性があります。例えば、このストローは普段の食卓にもマッチするデザインです」
ところで、Mizukiさんはこういった使いまわしの効くストローをどこで買っているのでしょうか。
「100円ショップでいろいろな種類のストローが売っていますよ。柄物は紙製であることが多いですね。初めて店頭で発見したときは、かわいいものが揃っていて驚きました」
次に、クロスの選び方についてうかがいました。
「ビビットな色を加えると、夏らしさが出せます。とはいえ、食器でビビットな色はなかなかありません。そこでカラーバリエーションが豊富なクロスの力を借りました。違和感なく取り入れられる点もクロスのいいところで、このクロスは毎夏、大活躍しているんです。指し色となるクロスを一枚持っておくと、こなれ感を出せて重宝するはずですよ」
「プリンのオレンジ色には、このターコイズブルーが合いました。“アジアン”や“トロピカル”テイストになり、マンゴーという食材が引き立つコーディネートになったと思います。
季節感を演出するときは、生地選びも大切です。これはリネンで、ふんわり軽くて風通しのよい素材なので、爽やかな夏を連想させます」
今回は、全体的なカラーバランスだけでなく、夏のカフェタイムが楽しくなるコーディネート術を教えていただきました。
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