
日本を代表する雅楽師・東儀秀樹さんと、LIXILショールーム東京を「探検」して、より快適で楽しい住まいを実現してくれる最新の住宅設備機器に触れるこの連載。今回はバスルーム編の2回目。東儀さんがいちばん魅力を感じたLIXILの最新バスルームとその機能についてお伝えします。
ジャンルを越え、国境を越えて音楽活動を展開する東儀秀樹さん。
コンサートなどで国内外を飛び回る多忙な日々の中、肩こりの悩みを抱える東儀さんにとって、自宅のバスルームはどこよりもリラックスできる大切な場所とのこと。
それだけにバスルームの展示の「探検」には特に熱が入ります。
そんな東儀さんが思わず足を止めて細部までチェックしたお気に入りのバスルームが、5タイプあるバスルームの中でも最高峰、「アクアフィール(肩湯)」「アクアタワー(打たせ湯、オーバーヘッドシャワー)」「ベンチカウンター」「アクアフィールライト(調光機能付き照明)」など、LIXILが誇る最新フル装備モデル。
“お湯を楽しむ”ことをテーマにデザインされた「PZ」タイプの展示です。
「まるで最高級リゾートホテルのバスルームですね。これだけの装備が付いているお風呂が自宅に設置できるなんて信じられない」と東儀さん。
自宅を新築して10年余り、リフォームしたいという気持ちが湧いてきたこの頃、大きな刺激を受けたようです。
さて、この浴槽には、柔らかな素材のヘッドレストと、足を楽に載せられるベンチを設けてあり、温泉施設の「寝湯」に近い姿勢が取れて、全身の力を抜いた状態で、お湯に浮遊する感覚で入浴できます。
リラックス必至の肩湯やジェットバスなどの機能が標準で装備されています。
日本の住宅事情を考慮して、ジェットバスは消音・防音機能を備えているので、マンションでも隣や階下のことを気にせず使えます。
肩こり持ちの東儀さんが真っ先に注目したのが肩湯機能。ベールのような帯状の水流に手をあてて感触を確かめる。実物に触れられるのはショールームの最大の魅力だ。
そして東儀さんを「これはいいですね」と唸らせたのが、肩湯機能です。
肩こりは、肩の血行が悪くなることで起きるもの。
肩湯機能は、浴槽からまるでべールのように帯状に優しくお湯が流れ出て、首と肩をなでるように柔らかく暖めてくれます。
この帯状のお湯はミリ単位で厚みを決定したそうです。
お湯の量や圧力がかかりすぎればかえって疲れてしまい、逆だと効果が出にくいとか。
浴槽の湯量が少なく肩が出ている半身浴の状態でも、全身浴のように身体が暖まるそうです。
「これはすごい。お湯の圧力も強すぎず弱すぎず。こういうお風呂は海外のリゾートホテルにしかないものだと思い込んでいました。雨粒みたいなシャワーも家のお風呂に取り付けられるんですね」(東儀さん)
LIXILの傘下に入ったドイツ「クローエ」。確かな機能とエッジの利いたデザインが魅力。東儀さんはすでに導入していた。
「我が家でもグローエ製のシャワーや水栓を使っているんですよ。機能もさることながら、ちょっと尖ったデザインが好きで。私はDIY派なので部品の交換くらいは自分でやるのですが、グローエの部品をホームセンターでなかなか見つけられなくて苦労したことがあったのですが、LIXILさんに相談すればよかった(笑)」
浴槽やシャワーの機能だけでなく、浴室の隅々まで使い勝手の良さを考え抜かれた「スパージュ」。「LIXILショールーム東京」で体験できる。
浴室といえば浴槽から床や壁まですべてホワイトやアイボリーだったのは、今では過去の話。グレーやダークブラウンなど、シックなカラーで統一することもできます。
夜はより暗く、朝はさわやかに明るくと、調光機能の付いた多彩な照明も魅力です。
肩湯やシャワーの水流を照らしてお湯をさらに美しく効果的に演出してくれる照明は、バスルームのリラックス効果をさらに高めてくれることでしょう。
バスルームは単に入浴の空間だけでなく、隠れ家のように使うこともできます。例えば、高画質のモニターやコンサートホールのような音響システムをオプションで追加すれば、シアタールームにもなります。
「ただお湯に浸かるのがお風呂ではないんですね。つい長居をしてしまいそう」
東儀さんはおっしゃいますが、お風呂を出てからも、このユニットバスには特技があります。
ユーザーからの反響の声が大きいのが、掃除のしやすさだそうです。
汚れがつきにくく落ちやすくした表面加工を施したドアやフロア、排水する際のお湯の勢いで排水口に溜まる毛髪やヌメリなどのゴミをまとめて捨てやすくした「くるりんポイ排水口」、水や汚れを弾いていつもきれいな「キレイ鏡」など、あるユーザーは、お風呂用の洗剤をほとんど使わなくなったとか。
手間を減らせるのはうれしいものです。
浴槽のお湯の保温性が高く、入浴の時間が離れていても追い炊きがいらないとか。
冬でも夜沸かしたお湯が朝まで温かいほどだそうです。
「自宅でもこんな贅沢なバスルームが実現できるとは、思ってもみませんでした。本当にワクワクします。リフォームへの意欲が湧いてきました」と東儀さん。
いよいよ、ご自宅のリフォーム計画が現実化してきたようです。
次回第5回は、バスルームと並んで「家の中でいちばんくつろげる」大切な場所である最新のトイレを東儀さんと「探検」します。
(第5回に続く)
雅楽師
1959年、奈良時代から今日まで1300年間雅楽を世襲してきた楽家に生まれる。高校卒業後、宮内庁楽部に入り、篳篥(ひちりき)を主に、琵琶、太鼓類、歌、舞、チェロを担当。宮中儀式や皇居において行われる雅楽演奏会などに出演するほか、海外での公演にも参加、日本の伝統文化の紹介と国際親善に勤める。2019 年 8月、オリジナル作品や雅楽の古典曲を現代風にアレンジした作品、また、昨年世界中で人気が再燃した QUEENのカバー曲など東儀秀樹さんの世界観と魅力を存分に楽しめるアルバム「ヒチリキ・ラプソディ」をリリースするなど、幅広い音楽活動を行う。また、俳優として活動に加え、乗馬、クラシックカーレース参戦、陶芸、ギター、イラスト、写真、マジックなど、幅広い趣味人としても知られている。著書に『すべてを否定しない生き方』『雅楽:僕の好奇心』『東儀家の子育て 才能があふれ出す35の理由』など。皇學館大學特別招聘教授、上野音大、名古屋音大、池坊短大、大正大学、國學院大の客員教授を務める。
文◎渋谷康人 撮影◎村越将浩
LIXILショールーム東京