簡単! お刺身アレンジレシピ[第3回]

ひと手間で料理上手に見える、和食レシピ

空間
キッチン
関心
レシピ

キンメダイのアラで、
だしを取ってしゃぶしゃぶに!

 深場でとれるキンメダイは、脂がのって、とても美味しい魚です。
 少しお値段は張りますが、お客様がいらっしゃったときなど、しゃぶしゃぶにするのはいかがでしょう。
 ひと手間かけてアラで取ったスープをベースにすると、美味しさがぐんと増すのです。

 魚屋さんでは、捨ててしまうことも多いキンメダイのアラ。
 お刺身を買うときに「アラもください」とお願いすると、安価で譲ってくれることもあります。1尾まるごと買って、お刺身に引いてもらい、アラももらってくるのも良いでしょう。

【材料】

  • キンメダイ
    1尾(アラも含む)
  • 昆布
    1枚
  • えのき
    1束
  • 水菜
    1束
  • 長ネギ
    1本

    <タレ1>

  • ポン酢
    適量
  • かんきつ類
    適量
  • ※柚子やかぼすなど
  • 大根
    適量
  • 唐辛子
    適量
  • 青ネギ
    適量

    <タレ2>

  • 練り胡麻
    適量
  • 醤油
    適量
  • 砂糖またはみりん
    適量
  • 柚子
    適量

【つくり方】

1:キンメダイのアラで出汁を取る

 キンメダイのアラは、一度熱湯をかけてから、水で表面を洗い流します。皮に残っているうろこや血合いを洗い流し、臭みを抜くためです。

 そのままだしを取っても良いのですが、ここでひと手間!
 軽く塩を振って、180〜200℃のオーブン、またはオーブントースターか、弱火にしたガステーブルのグリルで、ヒレがパリッとするくらいまで焼いてみてください。中まで火が通っていなくても、大丈夫です。

 それを、昆布と水を入れた鍋に入れ、火にかけます。沸騰したら弱火で15分ほど煮出せば、美味しいキンメダイのだしが取れます。

2:野菜とキンメダイを盛りつけます

 キンメダイは、お刺身になっているものならば、そのまま盛りつけましょう。
 もし、1尾まるごと買って、お店でさばいてもらう場合は、好みで半身を皮付きにしてもらうのがおすすめです。キンメダイの皮は、しゃぶしゃぶにすると、クニュクニュと柔らかい食感でとても美味しいのです。

 野菜は水菜とえのき、ネギのみ。お好みで他の葉物などを入れてもかまいませんが、主役はあくまでキンメダイ。
 あれこれ野菜が増えると、せっかくの魚が引き立ちません。

3:タレは2種類で楽しもう

 ポン酢は市販のものから、お気に入りの種類を選びましょう。
 大根に菜箸で穴を開け、そこに種を抜いた唐辛子を詰めておろして、もみじおろしをつくります。器にもみじおろしと青ネギの小口切りを入れ、そこにポン酢を加えたら完成。
 別添えの柚子など、かんきつ類を搾るとフレッシュさが増します。

 もうひとつのタレは練り胡麻に醤油、みりんを加えたもの。こちらも、柚子などを搾ると、より一層美味しいと思います。

 鍋が終わった後は、雑炊やうどんなどで締めるのも良いでしょう。
 キンメダイのだしは多めに取って冷凍にしておけば、野菜を入れてスープにしても美味しいです。

 だしを取ったあとのアラも、醤油やみりん、ショウガなどで濃い味に煮直して、あら炊きにすれば三度楽しめます!

イナダのお刺身で、つまみとお茶漬け!

 イナダは、スーパーなどで安く売られているお刺身で、実はブリの若魚。
 東京ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと成長するにつれ、名前が変わる出世魚です。関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリとなり、イナダにあたるものはハマチと呼ばれます。

 このイナダのお刺身は、脂がちょっと足りません。そこで、練りごまを使ったタレをつくり、足りない要素を補いましょう。
 そのまま食べても美味しいですし、炊きたてごはんにのせたり、お茶漬けにしたりするのもおすすめです。

【材料】

  • イナダの刺身
    1パック
  • 緑茶
    適宜
  • ごはん
    適宜
  • かいわれ
    適宜

    <タレ>

  • 練りごま
    大さじ3
  • 醤油
    大さじ3
  • みりん
    大さじ1
  • 青ネギ
    適量

【つくり方】

 練り胡麻と醤油、みりん、青ネギのみじん切りを混ぜ合わせるだけ!
 イナダのお刺身を器に盛って、上にタレをのせたら、できあがりです。

ごはんの上にのせて、召し上がれ!

 炊きたてのごはんの上にのせても、抜群の美味しさ。さらに、緑茶をかけてお茶漬けにするのも、面白い趣向です。
 白身魚だと、出汁をかけるお茶漬けが一般的ですが、ブリ系などの青魚は生臭みが出やすいので、濃く出した緑茶がよく合います。

 次回は、お刺身に火を入れる料理をご紹介します!


レシピ考案・文◎坂井淳一(酒ごはん研究所)
撮影◎大西尚明
スタイリング◎吉田千穂

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)