面倒な作業は一切なし!
お刺身として売られている魚は、生で食べられるほど鮮度の良い魚です。
ただ、パックや盛り合わせを買ってきても、わさび醤油やポン酢などで食べるだけ、という人がほとんどではないでしょうか。
そこで、普段料理をしない人でも、「包丁」を極力使わず、あっという間にできる料理を考えました。調味料や薬味と混ぜるだけで、ワンパターンのお刺身から脱却できます。
面倒くさい「計量」も不要で、「火」も使わないので大きな洗い物が出ません。
シンプルに、このくらいで美味しいだろう、という量の調味料を入れて混ぜるだけの、簡単アレンジレシピです。それも、びっくりするくらいに美味しいので、ぜひお試しを!
焼き肉のタレで「マグロのユッケ」
まずはマグロのお刺身、特にお値打ちな切り落としを買ってきて、さっとつくれる一品。
マグロの赤身は、タンパク質が豊富で、血合いの部分にはタウリンが含まれている、とても優秀な食材です。
普段はお醤油とわさび、人によっては山芋をおろして山かけに、というところでしょう。けれども、実は焼き肉のタレとの相性が、抜群に良いのです。イメージとしては、マグロのユッケになります。
【材料】
- マグロの切り落とし
1パック - ※安い赤身が最高です
- アボカド
1/2個 - 焼き肉のタレ
適量 - ※お好みのものを
- いりごま
適量 - 長ネギ
適量 - ※切れ端の青い部分
- 一味唐辛子
適宜 - かいわれ
適宜 - サンチュやサニーレタスなど
適宜 - ※盛り付け用
【つくり方】
1:マグロの切り落としをボウルに入れます
この料理には、脂が少ない赤身のマグロが合います。
安く買える切り落としがおすすめです。
2:いりごま、長ネギのみじん切りを入れる
長ネギのみじん切りは、キッチンばさみでOK。端っこの青いところだけで十分です。
お好みで、一味唐辛子を少し入れても良いでしょう。
3:焼肉のタレを混ぜる
焼肉のタレを加え、よく和えます。
あまり入れすぎるとしょっぱくなってしまうので、スプーン一杯くらいで味を見て、足りなかったら追加しましょう。
きっちり計って入れなくても、「大体このくらいだろう」という感覚で大丈夫です!
4:アボカドを半分に切って、スプーンで一口大に
包丁を使うのは、アボカドを半分に切るときだけです。
アボカドは空気に触れると変色しやすいので、食べるまでに時間があるときは、レモンを絞って和えておきます。
5:アボカドとマグロは混ぜない!
お皿にサンチュやサニーレタスを敷いて、その上にアボカド、マグロと盛り付けます。
アボカドとマグロは、和えてしまうと味が濁ってしまうので、のせるだけ。
味の濃いマグロと、ネットリしているけれど、あっさり味のアボカド。その対比を楽しんでください。
最後に少し、かいわれなどを飾ると、おしゃれになります。サンチュを別添えにして、巻いて食べても美味しいですね。
甘エビと塩辛の絶妙な組み合わせ!
2品目は、甘エビを使います。甘エビ以外にも、冷凍になっているお刺身用の赤海老など、生で食べられる海老ならなんでもかまいません。
それをイカの塩辛と和えるだけ。
海老の旨みや甘みと、濃厚なイカの肝の組み合わせは絶妙です。塩辛はスーパーでも手に入りますが、魚屋さんをのぞくと、自家製の塩辛を売っていることがあります。
好みの塩辛を探してみるのも、楽しいですね。見つけたらぜひつくってみてください。
【材料】
- 甘エビのお刺身
好きなだけ - イカの塩辛
体積で、海老の1/4~1/3 - 豆腐
1/2丁 - ※絹ごしでも木綿でも可
- ごま油
適量 - 糸唐辛子
適宜
【つくり方】
1:海老と豆腐の下ごしらえ
海老の尻尾は取り除いておきます。
豆腐は、キッチンペーパーを二重に巻いて、電子レンジで水切りをしてください。500Wなら1分〜1分半です。取り出したら、手でちぎっておきましょう。
豆の味の濃い、美味しい豆腐が手に入ると、ワンランク上の料理になります。
2:ポイントはごま油!
海老に、スプーン半分〜1杯くらいのごま油を和えます。
あっさりした太白ではなく、コクのある純正ごま油がおすすめ。味を見て、濃いごま油なら控えめに、あっさりしたごま油なら少し多めにすると良いでしょう。
3:豆腐、塩辛を加えて混ぜる
手でちぎった豆腐と塩辛を加え、豆腐をあまり潰さないように、優しく混ぜましょう。
塩辛の塩気が軽いようなら、ほんの少し醤油を垂らしても良いですが、あっさり味の方がイカの旨みや海老の甘み、豆腐の味も引き立ちます。
あとは器に盛り、糸唐辛子をたっぷりのせるだけ。なんと、包丁は一切使いません!
叩かない「アジのなめろう」
葱や味噌を使って、アジを包丁で細かく叩く外房の地方料理「なめろう」は、よく居酒屋さんでも見かけるメニューです。
買ってきたお刺身を「なめろう」と同じ味付けにすると、鮮度の良い魚のプリプリした食感が活かされ、また違った美味しさになります。
さっとつくれますので、ぜひ試してみてください!
お味噌は、地域によってさまざまな種類があり、味も塩分濃度も異なります。
好みもあると思いますが、辛口の米味噌がおすすめです。たとえば、信州味噌のような白味噌だと良いでしょう。
【材料】
- アジのお刺身
1パック - ネギ
適量 - ※青ネギでも白ネギでも可
- ショウガ
適量 - 醤油
ひとたらし - 味噌
大さじ1〜2杯 - 大葉
2〜3枚
【つくり方】
1:刻んだ野菜とアジをボウルへ
ネギは、みじん切りか、細い青ネギなら小口切りにします。包丁を使わずに、はさみで切ってしまっても大丈夫。
ショウガは、細かく刻んでも、すりおろしでもかまいません。チューブのおろしショウガよりも、おろしたての方が、香りが引き立ちます。
今回のアジは食感をより楽しむため、魚屋さんにお願いして、大きめに切ってもらいました。
2:味噌と醤油で和えて、できあがり!
叩く場合は味噌だけでも良いのですが、このレシピは和えて完成なので、味噌に醤油をひとたらし加えて、柔らかくしてから混ぜましょう。
大葉はくるくると巻いてから、包丁やはさみで細切りに。アジを器に盛ってから、上にのせるときれいに見えます。
博多名物「ごまさば」
鮮度が命のサバのお刺身。昔は、サバは当たりやすいからと、しめ鯖にして食べることが多かったのですが、最近はお刺身でも売られています。
新鮮なサバを使った料理といえば、博多名物の「ごまさば」です。
サバを胡麻ベースのタレに和えるだけのシンプルな料理、すりごまを使っても良いのですが、すり鉢などであたったごまを使うことで、サバの美味しさがより引き立ちます!
【材料】
- サバのお刺身
1尾分 - 青ネギ
適量 - すりおろしショウガ
適量 - ごま
大さじ2杯(お好みで調整) - 醤油
大さじ2杯 - 酒
大さじ1/2杯 - みりん
大さじ1杯 - ※九州の甘い醤油が手に入らない場合
【つくり方】
1:ごまをあたって、タレをつくる
すり鉢にごまを入れて、すりこぎでゆっくり潰していきます。
好きな量で良いですが、大きめのサバ1尾なら大さじ2杯、たっぷり使った方が、ごまの風味を強く感じられるでしょう。
細かさはお好みで、あたっているうちに香りが立って、胡麻にうっすら油がにじんでくればOKです。
そこに、みじん切りにしたネギ、すりおろしショウガ、醤油、酒を入れます。
九州は甘い醤油が一般的ですが、手に入らない場合は、みりんを加えて甘くします。
2:和えるだけで完成!
できあがったごまだれを、サバにかけて軽く混ぜます。
今回は、胡麻の食感を残して、粗めにあたりました。
包丁をほとんど使わず、さくっと材料を混ぜるだけで、お刺身はこんなにバリエーション豊かになります。
普段料理をしない人でも、簡単につくれる手軽さですが、鮮度の良い魚はとても美味しいので、ごちそうになりますよ!
次回は、白身魚を使ったパーティーメニューをご紹介します!
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