トイレの大掃除、順番と準備するものは?
普段のお掃除はシートで便座を拭いて、汚れたときに便器を軽く磨く程度という方が多いかもしれません。トイレを大掃除するなら、どこを掃除するといいのでしょうか。
「便器、便座以外に、換気扇、壁、床、手洗いカウンター、温水洗浄機能、床にマットを敷いている場合はマットやカバーなどもお掃除しましょう。意外と便座の結合部分や温水洗浄機能のノズルが汚れていることに気づいていない方も多いです。
トイレが匂う場合は必ずニオイの原因となっているものがあります。それを大掃除で取り除いてあげれば、消臭剤に頼らなくても匂わなくなります。
掃除する順番は基本的には、高いところから低いところに降りていくのが原則。トイレの場合はまず換気扇から始めるといいですね」
トイレの大掃除の順番は、洗剤のつけ置き時間も考慮すると、換気扇→便器→壁→便座→手洗いカウンター→床、という順番で進めていきます。
まずは必要な道具を確認しましょう。トイレの大掃除のために準備するものは、次の通りです。
【 準備する物 】
ゴム手袋、酸性洗剤、弱アルカリ性洗剤、中性洗剤(台所洗剤など)、ブラシ、ウエットシート、スポンジ、掃除機、拭き掃除用の布
※便器(陶器)のお手入れには、表面を傷つける恐れのある洗剤(強いアルカリ性洗剤、フッ素系洗剤、研磨材入りの洗剤)は使用しないでください。洗剤を長時間放置すると、洗剤から発生するガスにより金属部品が腐食・劣化し、発煙・発火する原因になりますのでご注意ください。また、撥水作用や表面コート作用などがある洗剤やお掃除道具は、陶器表面が覆われることで、防汚性能が十分に発揮できなくなる場合があります。
どこまで、どうやって掃除する?
高いところから順に掃除していくので、まずは換気扇から、具体的なやり方を教えてもらいます。
「換気扇は一戸建ての場合とマンションなどで形状が違うのですが、フロントカバーが取り外せる場合は外して、羽根のまわりをブラシで払いながら掃除機で吸い取りましょう。フロントカバーについたほこりも掃除機と濡らして絞った布や掃除用ウエットシートで拭き取ってキレイにしておく。これだけでもけっこう吸気力が変わります。汚れが目立つ場合は中性洗剤を数滴つけたスポンジや布で拭き取っておきましょう」
続いて便器の中は、掃除しているつもりでどこまで落ちているのか不安なふちの部分と、少し掃除をさぼると水位線のふちにできる黒っぽいリングが気になります。どの洗剤を使えばいいのでしょうか。
「ふちの部分など、どうしても尿はねが付着しやすい部分の汚れの原因は尿石です。尿石は尿の水分が蒸発してカルシウムが固まったもので、アルカリ性なので酸性洗剤を使って中和させれば落ちますよ。匂う場合や黄色っぽくなっている場合は、トイレブラシや使い古しの歯ブラシなどでこすり落とします。
そして水位線ふちの黒っぽい輪は黒カビです。こちらは弱アルカリ性洗剤でキレイになりますよ。洗剤を使うときは必ずゴム手袋を着けましょう」
普段から洗剤を使って掃除しているつもりでも、なんとなくニオイが残っているような気がする場合は、便座と便器本体の結合部分に尿石がたまっている可能性も。取り外せるタイプであれば便座やフタを本体から取り外してみるといいそうです。
「着脱ボタンやロックレバーが付いている場合はワンタッチで簡単に取り外せます。外すときは温水洗浄機能の電源を切ってからにしてください。
フタや便座、便器の縁は掃除用ウエットシートで拭くか、汚れがひどい場合は中性洗剤をつけてこすり落としましょう。脱臭フィルターが付いている場合は、そこに汚れやニオイの元がたまっている可能性もあるので、しっかり拭き取って」
リクシルのトイレには便座本体を上げることができる「お掃除リフトアップ」や、便座をスライドさせて取り外しができる「スライド着脱」機能のあるタイプがあります。いずれも便器と便座のスキマのお掃除が簡単にできます。
こんなにキレイになります。
「壁と床は、一見キレイに見えても実は尿ハネがついているので、お掃除用のウエットシートや濡らして絞った布(マイクロファイバークロスなど)に中性洗剤をつけて、しっかり拭いていきます。染み込んでしまって取れない場合は壁紙を張り替えることも検討してみてください。床は確実にはねているものと考えて、こまめに拭き掃除がしにくい床材の場合は、マットを敷いてこまめに洗濯しましょう」
「手洗いカウンターやタンクの手洗い部分は、水アカや皮脂汚れなどがついていることもあるので、中性洗剤をつけたスポンジで軽く磨いておくといいですね」
温水洗浄機能はメーカーによってつくりが違うため、メーカーのホームページや取扱説明書でお手入れ方法を確認する必要があります。シャワーノズルが汚れていることが多いので、特に丁寧に汚れを取り除きましょう。
掃除の負担を減らすため、
日々のメンテナンスはどうすれば?
しっかり大掃除をしてキレイになったら、少しでも長く維持したいもの。普段からメンテナンスしておくことで、掃除の負担はぐっと軽くできるはず。トイレのメンテナンスとして何を意識するといいのでしょうか。
「トイレは家の中でも特に汚れやすい場所です。こまめに便座を専用シートで拭いて尿石をつくらないように心がけましょう」
リクシルのトイレはお掃除するたびに頑固な水アカや汚れが落ちる「アクアセラミック」機能を採用。
また、トイレのお手入れ・お掃除のコツもご紹介しています。
次回は油汚れが気になるキッチンの大掃除方法について伺います。
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