1日1か所見直す「30日間手放しチャレンジ」のススメ[第1回]

大掃除前にモノを減らす!
「30日間」の取り組み方

空間
その他
関心
ライフスタイル悩み事例

まずは見直したい場所を
30か所ピックアップ

「30日間手放しチャレンジ」のルールはとってもシンプル。片付けたい、モノが多くて気になるなと思うスペースを30か所ピックアップします。収納に限らず「バッグの中身」「財布」「メイク道具」「タオル」などでもOK。
「片付けようとしたときにモノが多くてしまいにくい、収まりきらないと感じてイラッとしたら手放し検討のサインです」とよしかわさん。

 30か所書きだしたら、別の紙に「DAY1」から「DAY30」まで30個のボックスをつくり、DAY1には「財布中身」、DAY2には「バッグ中身」というように、書きだした30か所を一つずつ当てはめていきます。

「コツは、始めのうちは軽めのものを入れていくこと。それほど時間やエネルギーを使わなくてもできた、という達成感を味わうことで続けやすくなり、押し入れやクローゼットなど比較的モノが多くてハードな場所も、『ここまで頑張ってきたんだからやり切りたい』と頑張りやすくなります」

 30日間手放し表が出来たら、あとはそれに従って1日1か所そこにあるモノを捨てるのか残していたいのか検討し、処分できたモノの数をカウントしていきます。見直した結果、その場所に捨てるものがなかった場合は0個でOK。避けられない用事などがあって取り組めないときは、次の日に繰り越します。

 手放しチャレンジに取り組むオススメの時間は朝だそう。
「モノを取っておくのか手放すのかの選択をするのにはエネルギーが必要です。朝はまだ頭が疲れていないので、決めやすい気がしています」

目指すのは“暮らしに集中できる
ちょうどいい量”

今使っているエプロンとハンカチをすべて並べて見直し。
普段使いと冠婚葬祭用として必要なので、結果はどちらも残すことに。

 よしかわさんがモノを手放してミニマリストになったのは5年前。それまで事務員として忙しく働いていて、残業も多かったこともあって家がなかなか片付けられなかったそう。産休に入り家にいるようになって「なぜかハサミが4本あるなど、2人で賃貸暮らしの割にモノが多い」と気づき、子どもが生まれたら増えるモノを収納するスペースをつくるためにも、思い切ってモノを減らそうと決意。衣類を中心に、ご自身のモノを体感8割処分したそうです。

 それでも今回「30日間手放しチャレンジ」に取り組んだのは、ライフスタイルの変化に合わせて少しずつ価値観が変化していくなかで「これぐらいがちょうどいい」と思えるモノの量を見直したいと考えたから。

「私はミニマリストだからといって、とにかくモノを減らせばいい、少なければ少ないほどいいと考えているわけではありません。大切なのは『自分の暮らしに集中できる、ちょうどいい量かどうか』。
 例えば私の場合は毎日洗濯機を回すので、普段使いのハンカチやエプロンなどは2種類あれば足ります。ただ前回のチャレンジで部屋着をかなり手放したのですが、在宅ワークになったのでもう少しあってもいい、その分お出かけ着はそんなにいらないなと感じました。
 仕事で忙しくて毎日は洗濯できないとか、お客さまと会うことが多いのでちゃんとした服を複数パターン持っている必要があるなど、人によって事情は違います。雨が降って乾かないのに2着しかなくて困る、なんていうのは減らしすぎで、日常のタスクに障害になるようでは本末転倒です。今あるモノは自分の暮らしを気持ちよく過ごすために必要かどうかを点検して、必要ないものは減らしていけばいいんです」

「30日間手放しチャレンジ」のメリットは
モノが少なくなるだけじゃない

 よしかわさんが考える「30日間手放しチャレンジ」のメリットは、そんな風に「今の暮らしに必要か?」と考える機会を30回持ち、手放せた数を可視化することができること。
 また、「今日はここを見直すぞ」という毎日の楽しみができることや、1か所ずつスッキリした場所が増えてどんどん家を居心地よく感じられるようになるのもメリットの一つ。1か月頑張ればかなりの量を減らせます。よしかわさんも5年前にかなりモノを処分し、日頃から出来る限りモノを持たない暮らしを心がけているにもかかわらず、今回の「30日間手放しチャレンジ」で合計50個ほどのモノを手放せたそう。1か月取り組むことでどれぐらいスッキリした状態で年末を迎えられるか、楽しみですね。

 次回は手放すか残すか、迷ったり罪悪感があるときの対処法をご紹介していきます。

≪お話を伺った方≫

よしかわりなさん

 webライター/ミニマリスト(@rina_na444)
夫、5歳と1歳の子どもとの4人暮らし。「少ないもので楽しく暮らす」ライフスタイルをインスタグラムやVoicyなどで発信中。インスタグラムのフォロワー数は9万人。

文◎中原絵里子

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)