とにかく家をまるごとキレイにするには?
写真提供:アクティア株式会社
テレビ番組などで、モノがあふれて片付かない家を整理する、という企画を見ることがあります。中には、不要なモノだけでなく、長年溜まった荷物で足の踏み場もないような家もあります。
そんな状態になっていなくても、「荷物が多すぎて、家が何となく片付かない」という方は少なくないと思います。
そんなときには、家事代行サービスに依頼して、片付けてもらうという選択肢もあります。依頼するためためにはどんなことが必要なのでしょう。
LIXILと提携している家事代行サービス「カジタク」を運営しているアクティア株式会社の山口奈穂さんにお話を伺いました。
「まず、最初に考えたいのが、家事サービスをご利用なさるときに、なにを最優先にするか、ということです。当社では、部屋の中が散らかっている、荷物が多すぎて整理したいなどというお悩みを解決する『片付け』と、リビング、キッチン、トイレやバスルームなどの『お掃除』を分けてご提案することにしています」
今回はまず、「片付け」について聞いてみました。
家の中がスッキリ! 「片付け名人」プラン
写真提供:アクティア株式会社
そもそも、家の中の徹底的な片付けを依頼するのは、どんな方が多いのでしょうか。
「カジタクには『片付け名人』というサービスがあります。このサービスを利用される方の中には、ともかく家の中が散らかっている、という方もいらっしゃいますし、整理や収納が苦手な方、また、お仕事や育児が忙しくモノの整理まで手が回らないという方、お年を召して身体を使うのが大変だという方まで、いろいろです」
片付けサービスは、ゴミを取ったり汚れを落としたりすることではなく、家の中の散らかっている状態を整理整頓するサービスなのだそうです。
「あふれているモノを、ご依頼主と相談しながら、残すモノと要らないモノに仕分けます。要らないモノは処分し、残ったモノについては、家具などを動かしたり、収納スペースをつくったりしながら、『住所』を決めていきます。片付けが終わったあとの生活をしやすくする仕組みづくりのお手伝いと考えていただければいいと思います」
いわゆる断捨離というわけですね。
「はい、お一人でなかなか捨てるモノと残すモノを決めるのは大変です。スタッフが入ることで、その作業がスムーズになると思います」
人生の節目節目で必要なモノ、不要なモノは変わってきます。
「お子さんが幼稚園に上がったとか、学校に上がったときに、毎日の生活で使うモノも、それらの置き場所も変わります。一緒に考えてご提案したり、物を動かして、お家のお部屋の中をつくり直していくというようなこともありますね」
ヒアリングから始めるから安心!
実際にサービスを利用するときの流れはどうなっているのでしょう。
「まずは、片付けの資格を持ったスタッフがおうちに伺って、状況を見せていただき、60分程度のヒアリングを行います。ヒアリングを終えた後に、スタッフが片付けの作業を開始します」
片付け当日の作業時間はどのくらいでしょう。
「基本的には、2名のスタッフで2時間作業を行います。作業場所は1部屋のうち1か所、例えば寝室のクローゼットなどが目安になります。このサービスの場合、料金は税込みで2万1780円。最初の60分のヒアリングも、この料金に含まれています。まずはこのプランでご利用いただくのがいいと思います」
それにしても、わずか2時間のサービスで、家がすっかり片付くのでしょうか。
「2時間というのは、片付けに慣れていないお客さまが立ち会うにもちょうどいい長さなんですね。それ以上になると、気持ちも疲れてしまいます。お客さまのご希望により、引き続き片付けを続行することもできますし、別の日に再度お伺いすることも多いです。3回分まとめてお申込みいただくと料金がお得になりますので、大変喜ばれています」
一度サービスを受けてみて、その後、定期的に依頼していくのもよさそうですね。
家は、片付けせずに見せてください
サービスを依頼することに躊躇されている方の中には、「片付けをしてもらう前に、自分である程度片付けをしなくてはいけない」と思っている方もいるかもしれません。
これについて山口さんは、「大丈夫です。私たちは、片付けや掃除の資格も持ったプロですから、驚いたりしません。むしろ、現状の『困っている状態』をそのまま見せていただいた方がいいのです」とアドバイス。
小さいお子さんがいるご家庭ではおもちゃが散乱したり、年配の世帯では何十年も生活している間に荷物があふれかえったりと、一言で「散らかっている」といっても、さまざまな状態があると思いますが、その点も問題ないのでしょうか。
「任せてください! ご年配の方からは、『子どもが独立したけれど、荷物がそのままなので、まずはそこを何とかしたい』というご依頼も多く寄せられています」
既存の収納に入りきらない場合は、どうしたらいいのでしょうか。
「ヒアリングの段階で、ある程度方向性を出します。例えば、100円ショップで買える安価な収納グッズを採用することもできますし、最終的に収納自体を増やすことも提案できます」
単なる「片付け作業」ではなく、家を見てもらって、方向性を一緒に考えてくれるのですね。大掃除で家事代行サービスを使う最大のメリットは、そこにあるようです。
次回は、毎日のお掃除サービスについて伺います。
※本記事のサービス内容・価格などは、2022年3月の取材時のものです。
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