「夏こそ大掃除!」3つの理由[第3回]

屋外の掃除は夏がベストシーズン!

空間
エクステリア
関心
お手入れ

外壁は高圧洗浄機で

 風雨にさらされる外壁は、思った以上に汚れているものです。梅雨の間に、特に地面に近いほうはカビで覆われてしまっているかもしれません。

 そこでオススメなのが、高圧洗浄機です。高圧洗浄機で壁やコンクリートなどを洗っているテレビCMを見たことはないでしょうか。これは洗剤を使わずに、こびりついた汚れをジェット水流で吹き飛ばしてくれる優れもの。かなりの勢いで水が飛び出るので、屋外の掃除に最も力を発揮します。

 最近は1万円台の手頃なものも売られています。レンタルもできますが、洗車にも便利ですから、この機会に買ってみてもいいのではないでしょうか。ホースや高圧洗浄機に接続する洗剤噴射アタッチメントがあれば、なお便利です。

 外壁掃除にはジェット水流を噴射して、梅雨の間に水分を含んでこびりついた汚れや、繁殖したカビ、水苔などを吹き飛ばしてしまいましょう。ついでに外壁にひびが入っていないかなどもチェックするといいですよ。

 外壁の素材によっては経年してもろくなっている箇所があるかもしれないので、あまり強い水流を当てすぎないよう加減をしながら噴射しましょう。

窓の外側も「拭く」より「洗う」

 窓の外側や網戸の掃除にも、高圧洗浄機は威力を発揮します。普段はどちらも「拭く」掃除をしている方が多いと思いますが、広い面積を拭くのは時間も体力もいりますし、なかなかきれいになりませんよね。

 高圧洗浄機があれば、「洗う」ことができるので、短時間で、かつスッキリきれいに汚れを落とすことができます。

 しかも窓の外側や網戸につく汚れは油分を含んでいて、これがなかなか落ちない原因となっています。拭くより洗うほうがスッキリ落ちるのは明快ですね。さらに、夏は冬より油が溶けやすい季節。じゃぶじゃぶ洗っていきましょう。

 まずバケツの中に中性洗剤を15~30ミリリットルほど入れ、底に高圧洗浄機で水を加えてもこもこの泡を立たせます。その泡をスポンジにつけて、網戸や窓に塗っていきます。そのまま2~3分おくと、網戸や窓ガラスの汚れが浮いてきます。それを高圧洗浄機で洗い流しましょう。思ったほどきれいになっていなかったら、同じ工程をもう一度繰り返してください。

 網戸の網目の間やサッシの窓枠部分の隅など、細かい部分の汚れが気になったら、洗剤をつけたブラシでやさしくこすって汚れを浮き上がらせます。終わったら洗剤を洗い流し、窓や網戸を乾いたタオルなどで拭き上げれば終了です。

注意! 窓掃除に高圧洗浄機を使う際は、さっと洗い流す程度にしてください。
窓やサッシ枠の性能を超える水圧がかかると、破損したり、室内に水が入ったりするリスクがあります。

バルコニーは窓掃除の後で一気に

 バルコニーに面した窓と網戸を掃除したら、そのときに使った洗剤や水が落ちて、バルコニーの床の汚れも排水溝にかなり押し流されているはずです。しかし、バルコニーに限りませんが、掃除は上から下にするのが基本。床の汚れを取る前に、手すりを掃除します。

 手すりがコンクリートの壁やガラスなどのパネルの場合は、高圧洗浄機で汚れを吹き飛ばしましょう。ただ、ガラスなどのパネルで下に隙間がある場合は、水が外側に飛び出してしまうので、洗うのは諦めて雑巾などで拭き上げるのが無難です。格子の手すりも同様です。

 バルコニーにエアコンの室外機があれば、それも拭いてゴミと汚れを落としましょう。

 手すりと室外機の掃除が済んだら、床に落ちたゴミを高圧洗浄機で流して排水溝のほうに集めます。排水溝は水と一緒にゴミが流れていかない構造になっているため、まとまって穴の手前に引っかかっているはずです。それをすくってポリ袋などに入れてゴミ箱に捨てましょう。割りばしや使用済みの歯ブラシですくえば、その後一緒に捨てられるので楽ですよ。

 ゴミを除去したら、床を高圧洗浄機で一気に流しておしまいです。あとは自然に乾くのを待ちましょう。

 ただ、夏の屋外の掃除には日差しと気温と湿度という大敵がいます。いくら高圧洗浄機を使えば短時間で終わるといっても、熱中症対策は万全にして臨んでください。夢中になると時間を忘れがちなので、15分たったら屋内に戻って休憩をとるなどあらかじめ決めておいて、タイマーで時間を計りながら作業しましょう。日焼け止めや帽子などもお忘れなく。


文◎坂井淳一(酒ごはん研究所)
画像◎Shutterstock

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)