今年の汚れは秋のうちに! 大掃除はクリスマス前に済ませよう!

【第2回】外まわりは、寒さが厳しくなる前に!

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Week2:ベランダや室外機周辺をきれいに

 11月中旬になると、そろそろクリスマスのイルミネーションが気になってきます。今年はどんな装飾をしようか……、そんなことを考えながら、庭や玄関まわりの大掃除をしてしまいましょう。

 この季節は、庭木の手入れに向いています。夏の間、常緑樹の剪定は厳禁です。広葉樹も落葉をはじめる時期なので、枝を整えやすくなります。
 伸びすぎた枝を刈り込めば、電飾などの見栄えもよくなるでしょう。

 ガーデニングで育てているベランダハーブも、ものによっては枯れはじめる時期です。種ができていれば収穫し、来年の春に蒔くために保管しておきます。
 ミントなど、繁殖力が強いハーブは、伸びすぎた茎を大きく切ります。根が生きていれば、来年の春先にはまた伸びるでしょう。

 暑かった夏に大活躍のエアコンは、本格的な冬になるまでの間、あまり使われません。このタイミングで、ベランダや室外機のまわりを掃除しておくのがいいですね。

「室外機の裏には、案外ゴミや落ち葉などが詰まっています。それを取り除くだけで、冬のエアコンの効きが、ぐんと良くなります」

 余裕があれば、床面まで手を伸ばしたいところです。
 ベランダやデッキに敷いたジョイント式の床材などを外して、デッキブラシなどで水洗いします。

外の掃除に、高圧洗浄機は強い味方

 駐車場のコンクリート床や外壁部分もきれいにしましょう。
 デッキブラシとホースを使って、水で洗う方法を思い浮かべてしまいますが、山田さんは高圧洗浄機をお勧めするそうです。

「ゴシゴシすると、掃除をやった感はありますが、かなり疲れます。年末は、楽しいイベントがたくさん待っているのですから、掃除は極力手抜きで、効率よくする方が良いじゃないですか(笑)」

 高圧洗浄機は、コンクリートについた油シミや泥、ゴミなどを、水圧で落としてくれます。洗剤を使わなくて済むので、環境にも優しいですね。

 カースペースだけでも高圧洗浄機で洗うと、建物全体がとてもきれいに見えます。門の周辺なども一緒に片づければ、より清潔感が増すでしょう。

 ご家庭に必ずあるわけではありませんが、レンタルサービスもありますので、お試しで借りてみてもいいのではないでしょうか。

「外壁全体を自分で掃除するのは大変です。掃除の時に汚れなどをチェックして、ひどいようなら、業者さんに依頼するのが一番だと思います」

排水ますも、かかさずに!

「たいてい駐車スペース周辺に、家の排水ますがあります。そび中もしっかり掃除しましょう」と語る山田さん。

 排水ますは、家の水まわりから出る排水が下水管に流れる前に、ゴミが溜まる場所です。
 台所や洗面所、バスルームやトイレなどから流れてきた下水が通ります。雨どいからの雨水が合流する場合もあります。様々なゴミや油汚れなどが沈殿しているので、それを流してしまいましょう。

「スコップなどでかき出す方法が一般的です。けれども、汚い部分なので、手作業で掘っていくのはちょっと抵抗がありますよね。できるだけ楽にやるためには、高圧洗浄機が一番です。排水ますを開ける前に、お湯を流しましょう。温度が上がると、油汚れは柔らかくなります。そのあと、高圧洗浄機で水やお湯を噴射すれば、かなりきれいになりますよ」

 排水ますに、汚れやゴミが溜まって排水があふれ出す、というケースはよくあるそうです。
 食洗機を使っているご家庭は、普段の食器洗いでも流れるお湯が格段に少ないので、汚れやゴミが溜まりやすいそう。この機会にすっきりさせてしまいましょう。
 また、「量水器」「水道メーター」「止水栓」と書かれた、水道メーターや元栓がある場所も、蓋を開けて高圧洗浄機で洗うと良いでしょう。

大掃除ついでに、家の傷みをチェック!

 山田さんは、築15年の一戸建てにお住まいです。だからこそ、気がついたことがあるとのこと。

「庭やガレージなど、外まわりを掃除しながら、家の傷みをチェックすると良いと思います。我が家は、貼り付け式の外壁材なのですが、ある日、板材が浮いているのに気がつきました。ぱっと見できれいに思えても、経年劣化で傷んでいる可能性はあります。年に一度、大掃除の時に確認するといいですね」

 こうした家の傷みは、放っておくとどんどん進行します。
 外壁に隙間が空いていると、そこから雨が入り込みますし、スズメバチなどの害虫が、巣を作っている危険性もあります。最近は都市部でも、床下や天井裏に、アライグマやハクビシンなどの動物が入り込んでいるケースを耳にしますね。

 雨どいが枯れ葉や泥で詰まってしまっていたり、台風の影響でどこかが傷んでいたりすることも、あるかもしれません。コンクリートのひび割れなども、掃除のついでにチェックしておけば、傷が広がらないうちに修繕することができます。

 早めに大掃除をすることで、家の不具合に気づくことができ、業者に依頼する場合でも、年内に補修が間に合う可能性が高いです。
 不安を取り除いて、すっきりと新年を迎えましょう!

 次回は、浴室やトイレなどを掃除するときのポイントについて、お話を伺います。


文・撮影◎坂井淳一(酒ごはん研究所)
イラスト◎河田ゆうこ

お話を伺った方

山田亮さん

“スーパー主夫”の先駆者として、子育てや家事をしながら講演や執筆活動を続けている家事ジャーナリスト。

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