【各場所1時間以内!】プロが伝授する“秋掃除”テクニック[第3回]

窓、網戸、サッシ、洗面所をサッときれいにするコツ

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学ぶ季節悩み

見逃しがち、汚れがたまりやすい場所とは?

 空気が乾燥してくる秋は、埃も舞いやすくなる季節。日々の“チリツモ”な汚れをためない方法とは? そして、いつもの掃除で汚れに気づきにくいのはどういった場所でしょうか?

「秋掃除では、年末の大掃除までに汚れをためないように、手が届かなかったり、汚れがたまりやすかったりする場所を柄付きタイプのフワフワしたハンディモップで拭いておきましょう。

【見落としがちな場所の例】
洗面所のライトの上、洗濯機の下、エアコンの上、リビングや寝室のライトのカサの上、冷蔵庫の横、カーテンレールの上、テレビの裏、コードが溜まっている場所

「掃除の順番は高いところから。そして、最初に汚れのひどい場所をスタート地点にしてしまうと、モップに付いた汚れをまわりに散らしてしまいますので、きれいなところから汚いところへと順に行うといいでしょう。モップを手にしたら一気に行うと時短になります」

億劫な網戸はタワシで一気になでるだけ!
窓、サッシも一気に時短

 汚れがたまりやすい場所といえば、窓と網戸もそうです。埃を多く含む場所は、まずは乾いた状態で掃き掃除を行うのが基本です。

 網戸掃除は窓を閉めて、汚れが室内に入らないよう外側から行いますが、ここで時短テクニックとして活躍するのがタワシ。

「乾いたタワシで、網戸を上から下に、力を加えずにやさしくなでるだけで固まって付着してしまっている土埃等の汚れも簡単に落ちます。タワシがなければ乾いたマイクロファイバークロス、フローリング用ドライシートで拭くと良いでしょう。

 濡らしたもので始めに拭いてしまうとかえって網の目に汚れが絡まって取れなくなってしまいますので気を付けましょう。

 注意点としては、網戸の網が経年劣化により、剥がれ、外れ、破れが発生してしまうような状態の場合には、無理な力を加えないように。片側から力を加えないよう両側から挟んで拭き取るようにする工夫も必要です。

 サッシのレールの掃除もまずは、目地ブラシで汚れをかき出して浮かせてから、掃除機で吸い込みます。その後に、捨てられるドライシートなどに水を含ませて固く絞ってから拭くと拭き跡が残りません」

 窓拭きの時短テクニックとして、ウェットシートをフローリングワイパーに取り付けると、一回で拭ける面積が大きく、一気に拭き上げることができるとのこと。

 ウェットシートは、アルカリ電解水、アルコール除菌、セスキ炭酸ソーダ、重曹、クエン酸等の種類があるので、記載されている使用方法を必ず確認を。

 また、シートとワイパーの間に濡れたタオルやマイクロファイバークロスなどを挟んでおくと、適度な弾力が出て接地面に圧力をかけやすくなり、弱い力でもしっかり拭き取れるそう。

「窓は、手で拭くと拭ける面積が小さく時間がかかりますが、この方法ならば腕をあまり伸ばさなくても上の角の方にも手が届き、体に負担が少なく、一気に拭ける面積が広くなります。

 窓1枚の表裏を合わせて10分程度で終わらせることが可能に。なお、汚れがきつく、拭き跡が残ってしまうような場合には、仕上げ拭きとして濡らしたマイクロファイバークロスで水拭きし、その後に乾拭きをするとピカピカに仕上がりますよ」」

洗面所の排水溝と鏡も
「気づいたときに」が効率的

 洗面所も気になったときにサッと掃除をして、汚れをためたくない場所です。どうしても目が行きがちな、鏡と排水溝はどのように掃除をするのが効率的なのでしょうか。

 ここでも、浴室やキッチンの掃除で活躍した、泡タイプのカビ取り剤とマイクロファイバークロスが活躍します。

「排水溝には、泡タイプのカビ取り剤を吹きつけておきましょう。鏡は最近ではエコミラーも多いので、素材をよく確認してから、水で濡らした布で拭いた後に、水滴や繊維の跡が残らないように乾拭きを。

 乾拭きでマイクロファイバークロスの細かい繊維が残ってしまう場合には、新しい柔らかい木綿のタオルやガーゼで拭けば、毛羽立ちの繊維もスッキリ拭き取ることができます。特殊なクロスを使わなくても拭き取れますよ。柔軟剤を付けていないタオルが良いですね。

 鏡の汚れは基本的に水拭きでキレイに拭き上げることができますが、歯磨き粉などが飛び散って汚れが落ちにくい場合には、浴室用の中性洗剤を薄めたものを布につけて、優しく汚れを浮かして拭き取るようにしましょう。力を入れないことが鏡拭きの重要なポイントです」

 気候も良くなり、窓を開けての掃除もしやすくなってくる秋。時短テクニックを使った秋掃除で、冬を迎えてみるのはいかがでしょうか。

《お話をうかがった方》

畑森多栄子さん

家事代行サービスCaSyのお掃除キャスト。CaSyに属するキャスト12,000人のうち、最上位ランクに位置するキャストの中から、さらに選抜された、家事代行のトッププロ集団「TEAM BLACKS」の一期生、四期生を務める。掃除能力検定士2級、ハウスクリーニングアドバイザー、収納マイスター、クリーニングインストラクター、整理収納インストラクターの資格を持つ。経験豊かなキャリアを生かしてメディア出演も多数。

文◎藤本あき
画像◎Shutterstock

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