リフォームコンシェルジュに聞く「お悩み」解決策 [第1回]

リフォームはどこから始めたらいい?

空間
その他
関心
リフォーム

お客さまのリフォームをエスコート

 リフォームコンシェルジュのお仕事やサービスを教えてください。

「リフォームは“本当にしたい暮らし”を実現させる手段です。そのためには、専門的な知識や経験だけでなく、お客さまの思い描く抽象的な住まいのイメージを具現化するスキルが必要になります。リフォームコンシェルジュはまるでホテルのコンシェルジュのように、お客さまの興味・趣味・嗜好を踏まえて完成までエスコートするのが役目です。まだリフォームの依頼先が決まっていないお客さまに対して、お客さまの立場に立って、リフォームプランや進め方などをアドバイスします。主に、以下の5つのお手伝いをしています」


① 空間プランのお手伝い
 お客さまのお住まいへの想いや理想の暮らしをお聞きし、快適なお住まいのプラン検討やイメージ作りをお手伝いします。

② 商品選びのお手伝い
 お客さまのライフスタイルやご要望に合った商品をご提案します。

③ リフォームの進め方のアドバイス
 リフォームの内容に合わせて、具体的な手順やスケジュールをご説明します。

④ 概算費用・工事工程のアドバイス
 ご要望のリフォーム工事の内容や、概算費用・工事工程についての目安をご説明します。

LIXILショールーム東京のリフォームコンシェルジュのサービスコーナー。

⑤ リフォーム店の紹介
 工事内容に最適な信頼できるリフォーム店のご紹介や、リフォーム依頼先選定のアドバイスをします。

 リフォームコンシェルジュへの相談は、LIXILショールームで対応しています。ぜひLIXILのショールームへお越しください。また、ご自宅からオンライン・お電話・メールでも気軽にご相談できる「リフォーム相談サービス」もあります。 下記からお申し込みください。

リフォーム相談サービス

LIXILがあなたのリフォームをサポートいたします!

www.lixil.co.jp/reform/concierge/

リフォームが具体的に決まっていなくても大丈夫

 まだ具体的にどんなリフォームをするのか決まっていない場合も相談はできますか?

「こちらに相談に来られる方の中には、“具体的に決まっていないけれどいつかリフォームしたい”という方と、設備が壊れたなどの理由で“リフォームすることを決めている”方など、さまざまな方がいらっしゃいます。“いつかリフォームしたい”という方には、どこをどのようにリフォームしていくのか考えを整理していただけるようにお話をお伺いしていきます。一方、“リフォームすることを決めている”方には、具体的にどんなリフォームを行いたいのかお伺いしていきます」

 リフォームコンシェルジュが一番大切にしているのは、“ヒアリング”だそうです。

「お客さまのご要望を明確にするためにも、まずはお客さまの話をしっかりとお伺いしています。お宅の写真や図面を拝見させていただきながら相談を進めていく場合もあります。ただリフォームというのは、現地を見ないと可能かどうかわからない部分も多いため、リフォームを具体的に進めるために、リフォーム店に見てもらうことをおすすめしています」

大切なのはリフォームでなにを実現したいのか

 お客さまへのヒアリングで大事にしているのはどんなことですか?

「“なぜリフォームしたいのか”を探ることです。例えば“バスルームを広くしたい”という相談の場合は、“なぜ広くしたいか”を伺います。すると、孫と一緒にお風呂に入りたいから、あるいは、親を介護するために介助スペースが欲しいからなど、バスルームを広くしたい理由が見えてきます。リフォームというのは、目的によって内容が変わってくるので、こうした“なぜ”を掘り下げていきます」

 リフォームの目的をはっきりさせていくのですね。

「それに加えて、お客さまの家族構成やライフスタイル、優先順位や予算などもわかっていると、より具体的なお話ができます。
 リフォームする家の築年数や、将来的に家をどうしていきたいかということもお伺いしています。例えば今の家に一生住みたいということでしたら、耐震診断や断熱を施して、しっかりと安全性や住みやすさを追求していったほうがよいですし、しばらくしたら建て替えるつもりというのであれば、あまりお金をかけすぎないほうがよい場合もあります」

年齢によってもリフォーム内容は変わってくる

浴室に手すりをつけたりや窓辺のリフォームを行うことで安全で快適な場所に。

「お住まいになるご家族の年齢によっても、必要なリフォームは変わってきます。例えば高齢の方なら、見た目が豪華になるリフォームをされるよりも、これからのことを考えて手すりをつけたり、室内の温度差を少なくする断熱リフォームを優先させたりするほうがよい場合もあります。リフォームは本人とご家族の現在の状況、そして将来の状況を見据えて考えることが必要です。一方で、トイレを変えるだけなど、リフォーム内容が具体的に決まっている方には、必要な情報や注意点などをお伝えしています」

リフォーム店選びに不安がある方も多い

 お客さまはどんな点に不安を抱えていることが多いですか?

「お悩みの中で多いのが、リフォーム店選びです。見積もりをお願いすると、そのままリフォームを頼まなくてはいけなくなってしまうのではないかと思われている方も多く、きちんと施工してくれる信用できる会社なのか、費用はいくらぐらいかかるのかなど、さまざまな疑問点・不安点が湧いてくるようです」

 リフォームはすぐに形が見えるものではないですし、見えない部分がどうなっているかはわかりません。だからこそ、不安になりますよね。

「私たちはメーカーという立場なので、直接お客さまと契約して施工する立場ではありません。第三者的な立ち位置なので、そういった意味では気軽に相談しやすいのではないかと思います」

 リフォーム店も紹介していただけるのでしょうか。

「ご希望があれば、まだリフォームの依頼先が決まっていないお客さまに対して、当社の条件や審査にクリアし、お客さまのご要望に合うリフォーム店をご紹介させていただいています。ただ、リフォーム店によって得意とするリフォームは異なりますし、センスや費用、進め方のスピードまで、本当にさまざまです。担当者との相性もあるので、リフォーム店の方とじっくりお話して、お客さまに合った会社を選ぶことが大事です」

 リフォームを進めていくときに気をつけることはありますか?

「リフォームを考えるときは“今どうしたいか”に意識がいきがちですが、住まいというのは10年~20年と、これから長く住んでいくことも多いですよね。だからこそ、現在はもちろんですが、将来を見据えて、安心で快適な暮らしを手に入れるためのリフォームを考えていくことを意識してほしいと思います」

 第2回は、“暮らしの「お悩み」を解決するリフォーム”について、ご紹介します。

(第2回に続く)

≪お話を伺った方≫

渡辺 朋子

LIXILショールーム統括部。一級建築士、福祉住環境コーディネーター2級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。お客様に喜んでいただけるリフォームを提案できる、リフォームコンシェルジュの育成に力を入れています。

文◎濱田麻美
撮影◎小野隆司

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)