重要書類やすぐ使うモノは自分で運ぶ
まず心がけたいのは、新居ですぐに使うモノはすぐ出せるようにしておくことです。
「引っ越し業者さんに運んでもらうときは、段ボールに“すぐ使うモノ”と大きく書いておきます。そして新居に着いたら、まずその段ボールから開けるのです。これが見つからなくて、次から次へと段ボールを開けて中を探していると、それだけで部屋にモノが溢れて大変なことになります。車で新居へ移動するのであれば、できれば自分で持って行くと慌てません。通帳や証書などの重要書類や貴重品など重要なものも、なるべく自分で新居に持って行くようにしましょう」
すぐ使うモノとして、次のようなモノが挙げられます。
ガス開通やインターネットの立ち合い
ガス開通やインターネット設置の立ち合いは事前に行っておくとラクですが、引っ越しの当日になってしまうことも多いかと思います。
当日は時間的な余裕がない場合もあるので、前もってスケジュールを組んでおきましょう。
近隣へのご挨拶のタイミングは?
「近所へのご挨拶は、できれば引っ越しの当日ではなく、前もってご挨拶しておくことをおすすめします。もし可能であれば、引っ越しの前日の日中に、引っ越しの積み下ろしの際の騒音などについて一言お詫びを添えながらご挨拶するとよいでしょう。
ご挨拶の品としては、少し前まではタオルが多かったのですが、最近は使える実用品、例えば食品用ラップフィルムやジッパーバッグなどを用意する方が多くなりました。食べ物は人によって好みがあるので、こうした生活の中で消費するようなモノが無難といえるでしょう」
当日すべて片さなくても大丈夫
すぐ使うモノを出したら、他は当日すべて片付けなくても、暮らしながら徐々に置く場所を決めていく形でも大丈夫です。
「モノをどこに置くか、どういう風に収納したらよいのかは、暮らしてみないとわからないことも多いです。だから、一気に片付けなくても大丈夫。徐々に収納場所を決めていけばよいのです」
収納場所に迷ったモノは、しばらくは段ボールや紙袋に入れた状態で保管しておきましょう。
暮らしながら自分が快適なモノの配置を考える
引っ越しがひと段落したら、自分にとって使いやすい家具の配置や収納のしかたを決めていきます。
「せっかく新居で生活がスタートするので、今までの慣習にとらわれず、どうしたら暮らしがもっと便利で快適になるかを試してみましょう」
収納グッズ類を先に買う方もいますが、いざ詰めようとしたら実際にそんなに入れるモノがなかった、収納グッズがスペースに合わなかった、ということもよくあります。実際に生活してみてから、その空間に合ったピッタリのモノを見つけるほうがスムーズなのです。焦って揃えようとせずに、まずは自分がどんな風に暮らしているのかを観察して、その上で必要なモノを足していくとよいでしょう。
「引っ越しは今までの生活を変えるきっかけです。もしこれまでに、“ついついモノを貯め込んでしまう”“モノがすぐなくなる”“モノが取り出しにくくてイライラする”など、なんらかの不満があったら、その状態を変えるチャンスでもあるのです。だからこそ、この機会に自分に合った暮らしのスタイルを追求していってほしいと思います」
引っ越しは大変な大仕事ではありますが、せっかく新しい生活に向かうので楽しみも見つけていきましょう。お気に入りのソファーを買うとか、壁一面に好きな色の壁紙を貼ってみるとか、新居づくりへのイメージを膨らませて、自分にとって心地よい暮らしを追求してみましょう。
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