新居の間取りを確認する
荷造りはどの部屋に何を置くかを把握してから進めます。その際に活躍するのが新居の間取り図です。
「どの部屋をどのように使うかは決まっていると思いますが、実際にどこに何を置くかを間取り図に書き込んでいきます。例えば、寝室にリモートワークのスペースも設けたいから、ベッドの横にデスクを置く、デスク周りに仕事に関わるグッズを置くといった具合です。こんなインテリアにしたい、こんな家具が欲しいといったイメージがあったら、画像を貼ったり、購入先を書き込んだりしておくと、引っ越し後の部屋づくりも進めやすいです」
段ボールにラベルを貼る
どの部屋に何を置くかを決めたら、荷造りする段ボールにそれぞれの部屋のラベルを貼っていきます。
「間取り図の各部屋に洋室①、洋室②、洋室③、キッチン、バスルーム……と書き込み、それと同じ名称のラベルを段ボールに貼ってからモノを詰めていきます。シーズンオフの洋服など、今使っていないモノからまとめるのがポイントです。
引っ越し当日は、この間取り図を引っ越し業者さんに渡して伝えておけば、一つ一つ指示しなくてもそれぞれの場所に段ボールを置いてもらえます」
使用頻度の高いモノは引っ越しの前日に
「荷造りの手順の基本は、使っていないモノからまとめることです。シーズンオフの服や本、書類、使っていない食器など、日常の中で使っていないモノを詰めていきましょう。
また、冷蔵庫の食品やストック用のレトルト食品、缶詰なども、できるだけ引っ越し前に消費するように。引っ越し日から逆算して、1~2週間前くらいから計画的に食材を使っていきましょう。引っ越し日の数日前からは、食材を増やさないためにお弁当や外食で済ませるのも手ですね」
他にも、ペーパー類や洗剤、シャンプーなどのストック品の類は、重くかさばるので、引っ越し前は買いだめを控えてなるべく減らしておくほうが荷造りもスムーズです。
モノ別梱包のしかたのコツ
梱包は、一つの段ボールに詰め込みすぎないこともポイントです。
「本や食器類を夢中になって梱包していると、気づいたら持てないほど重くなっている場合があります。食器など重いモノを入れたら上には軽いキッチンペーパーを置くなど、重さのバランスを考えながら梱包しましょう。一つの段ボールがあまりに重いと、いざ運ぶときに箱の底が抜けてしまったり、持ち上げるときに腰を痛めたり、思わぬトラブルのもとにもなります。ただし、キッチンの段ボールにはキッチンで使うモノ、リビングの段ボールにはリビングで使うモノ、といった具合で同じ場所で使うモノを同じ段ボールに詰めるルールは守ってください」
梱包のしかたは、食器類は新聞紙などで1枚ずつ包むのが基本。重ねた状態でひとまとめにすると、衝撃で割れてしまうこともあります。隙間に新聞紙や緩衝材を詰めて、段ボール内で食器が動かないようにしましょう。
しわにしたくないジャケットやスーツ、コートなどの衣類は、大きな段ボールの上のほうに入れて、服の間にタオルなど柔らかい布を挟み込んでふんわりと詰めます。引っ越し業者さんによっては、ハンガーにかかったままの状態で洋服を運べる「ハンガーボックス」を用意してもらえます。ハンガーボックスを利用する場合は事前の梱包は不要で、当日、クローゼットからケースへ入れ替えを行います。
小物類は細かいので、グループごとに分けてジップロックのような中が見える袋に入れておくと便利です。
パソコンやDVDレコーダーは、念のためバックアップを残しておくのがおすすめです。精密機械は衝撃に弱いので、エアパッキンに包んで段ボールに詰め、隙間には緩衝材を詰めるようにしましょう。
第3回は引っ越し当日の注意点についてご紹介します。
(第3回に続く)
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