モノによって干し方を変える
タオルをハンガーで干すときは、肩の部分に引っ掛けるか(左)、端のほうで折り返して引っ掛けるとよい(右)。
ひと口に洗濯物と言っても、乾きやすい薄手の下着から乾きにくい厚手のジーンズまでさまざま。
モノに応じて干し方を変えることで、乾くスピードはまったく違ってくると矢野さんは言います。
「干し方で一番変わるのはタオルです。半分に折ってハンガーや物干し竿にかける人が多いのですが、それではなかなか乾きません。例えば、ハンガーを使うならハンガーの肩のところに引っ掛けるか、端のほうで折って引っ掛けるなど、風が当たる面積を多くすることがポイントです」
ジーンズは「筒状に」、パーカーのフードは「吊るして」が部屋干しのセオリー。
タオルと並んで注意したいのが、厚手のジーンズやパーカーなど。
「ジーンズは、洗濯用のピンチで腰の周りを止めて、筒の状態にして干します。こうすると、空気に触れる面が増えて乾きやすくなります。フード付きのパーカーは首の部分が重なって乾きにくいので、フードの部分を持ち上げ、ピンチで挟んで干すとよいでしょう。100円ショップにはパーカー専用のハンガーがあるのでおすすめです」
カーテンレールに干すのはNG
室内に洗濯物を掛ける道具やスペースがない場合、ついカーテンレールに掛けてしまいがち。
しかし矢野さんはNGだと言います。
「カーテンは日常生活の中でさまざまな雑菌が付着しているので、そもそも清潔なものではありません。そのカーテンに濡れた洗濯物がつくと、両方で雑菌が繁殖してしまうので、カーテンレールに洗濯物を干すのはやめましょう。ただ、カーテンを全開にして、カーテンと洗濯物が触れないように干すなら問題はありません」
見た目をよくする干し方
部屋の中に洗濯物を干す場合、急な来客があると焦ってしまいます。そんな時でも困らない干し方があるそうです。
「干している洗濯物を人目から隠したい時は、一番外側に大判のバスタオルを干すと、下着類などを隠すことができます」
極力見た目をよくしたいというニーズにも対応策はあります。
「部屋干し空間をおしゃれにしたい場合は、使用するハンガーの色やデザインを揃えることで、統一感が出てすっきりした感じになります。また、100円ショップのセリアでは、かわいい模様がついているハンガーを販売しているのでおすすめです」
ほかにも、シンプルでスタイリッシュなステンレス製ピンチなども販売されています。いろいろ探してみるのもいいでしょう。
「理想の部屋干し空間」とは
冒頭に矢野さんは理想の部屋干し空間の条件として、以下の3つを挙げました。
・風通しが良い
・陽当りが良い
・湿度が低い
この3条件をすべて満たしているのがLIXILの「サニージュ」。雨や花粉を気にせずに洗濯物が干せるテラス囲いです。
効率良く風を採り込む独自の開口仕様により、洗濯物が乾きやすく、湿度をコントロールしたり、気になるニオイや有害物質の低減も実現。気候・時間・季節に関わらず、物干し空間の快適性を大幅に向上させます。
さらに、「上下可動物干し」で無理なく楽な姿勢で干せて洗濯がもっと快適になります。
実は矢野さんも、このサニージュをご存知でした。
「うちのご近所さんがサニージュを導入しているんです。やはり洗濯には陽当りが重要で、もし自宅にサニージュがあったら、洗濯機のある脱衣所から洗濯物を持って移動する手間を考えてもサニージュで干すでしょうね。サニージュは日光もあたるし風通しもいいから早く乾くと思うので、洗濯干しには最高でしょう。
天気のいい日はサニージュで子どもやおばあちゃんが遊んでいることが多いんです。陽当りがいいからとても気持ちよさそう。暗い部屋にいるより、暖かくて明るい部屋で過ごす方が精神的にもいいので、リラックスルームとしても使えますよね。後付けできるサンルームっていいなあ、うらやましいなあと思いながら見てました(笑)」
これから雨が多くなる季節、サニージュの導入を検討してみるのもよさそうですが、「私は断然、外干し派!」という方は、ちょっとした屋根を設置してみるといいでしょう。
こうしたテラスがあれば、天気が不安定な時期も気にせず外干しできます。
この夏、皆さんのライフスタイルに合わせた「新しい洗濯」を始めてみてはいかがでしょう。
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