「ニオイ」も「見た目」も気にならない!

賢い「部屋干し」のススメ[2]
ポイントは、とにかく早く乾かすこと!

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【フェーズ3:干す】
洗濯は時間との勝負。いかに早く乾かすかがポイント

 脱水が終わったアラームが鳴っても、気づかず、あるいは気づいていてもつい他のことに夢中になって、長時間放置してしまう、ということはありませんか?
 これがよくないと、矢野さんは言います。

「洗濯後はきれいになってるとはいえ、短い時間でも洗濯物を洗濯機の中に残しておくのはNG。濡れた状態が長ければ長いほど雑菌はどんどん繁殖し、ニオイの元となります。ですので脱水が終わったら、とにかく1分1秒でも早く、洗濯機の中から衣類を取り出して干しましょう」

 前述した通り、濡れた状態が長ければ長いほど雑菌が増えます。
 逆に言うと、早く乾けば乾くほど雑菌が少なくなります。だから、とにかく早く乾かすことがポイントとなるわけです。

「そのためには、なるべく風通しと陽当りがよい場所に干すことが重要です。そのような場所がない場合は、脱衣所などで換気扇を回し、除湿機を使用して、干し場の湿度を下げましょう。除湿機は空気中の水分を取るだけなので、安いものだと5000~6000円で購入でき、電気代もそれほどかかりません。さらにキャスター付きで家中どこにでも運べるので、一家に1台あると何かと便利です。

 除湿機は、狭いスペースでかけた方が効果が上がるので、脱衣所に洗濯物を干して、除湿機をかけるのが最も効率的だと思います。さらに、洗濯物の量が多い時やより早く乾かしたい時は、扇風機で下から風を送るとよいでしょう」

 エアコンを使用するのも効果的だと言います。

「部屋の中では、エアコンの下に干すとより一層早く乾かせます。ちなみに、干す20~30分前から、除湿機やエアコンの除湿を稼働させて部屋の湿度を下げておけば、なお効果的です。また、エアコンを使用する場合は、風が当たる距離が短いほど早く、カラッと乾くので、エアコンの風の吹出口の直下に洗濯物が来るように干しましょう。その際、エアコンハンガーを使うと便利です」

早く乾かすためには
干し方も重要

「洗濯物同士の距離が短ければ短いほど風が通らず、乾きにくくなります。そのため、ピンチやハンガーで干す際、洗濯物を密着させず、離すことがポイント。また、1カ所にまとめて大量に干すのではなく、少量ずつ分散させて、部屋のあちこちに干すことをおすすめします」

 以下では、LIXILでお求めいただける部屋干し便利グッズを紹介します。

【マグネットバスルーム物干し竿ホルダー】

マグネットが付く浴室壁面に簡単に取り付けられる物干し竿ホルダー。洗濯物が多くて室内物干しが足りない!というお悩みを解決。

【スキージー】

浴室に干す際に大活躍。スキージーでさっと水を切り、換気効率を上げてカビ予防に。

【室内物干し】

先端が輪になったポールを天井からぶら下げるタイプのグッズ。2本設置し、物干し竿を通して使いますが、1本だけ設置し、輪にハンガーを掛けても使えます。

【つながるピンチ 6個入】

連結できるタイプの洗濯バサミ。部屋干しでも風通しを確保できます。厚手のジーンズなどにピッタリ(ジーンズの干し方については次回でもご紹介します)。


文◎山下久猛
画像提供◎Shutterstock

■お話を伺った方

矢野きくのさん

家事アドバイザー。女性専門のキャリアコンサルタントを経て、「女性が働くためには家事の改革が必要」と現職に。家事の時短、効率化を専門に、テレビ出演、コラム連載、講演などで活動。著書『シンプルライフの節約リスト』『私らしくシンプル家事 時間とお金を呼び込む節約大ワザ、小ワザ』、監修書『50代からの 自宅の片づけ 実家の片づけ』など。

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)