場所ごとにものを整理する
ズボラ片付けの極意は「いっぺんに片付けようとしない」こと。場所ごとにものを整理することから始まります。リビングを例に見てみましょう。
整理したものを収納する
続いて、STEP2「収納」です。「①毎日使うもの」だけ表に出して置き、「②時々使うもの」は取り出しやすい引き出しなど、「③あまり使わないもの」は取り出しにくくてもよい場所に収納するのが鉄則でした。
「リビングは家族が集まって過ごす空間なので、毎日使うもの以外はしまっていたほうが空間が広々としてゆったり過ごせます。
①毎日使うものは『見せる収納』として、②時々使うもの、③あまり使わないものは『隠す収納』として、置き場所を決めます。インテリア小物や装飾のための置物は『見せる収納』として考えます」
「見せる収納」のポイントは
頻繁に使うテレビやオーディオ、エアコンなどのリモコン類はセンターテーブルの上にまとめて置くのが使いやすいですが、散乱しがちです。
「それらをまとめられる小さなケースを使うといいと思います。ペンスタンドやカップなど、上からぽんと入れられるタイプのものも便利です」
リモコン以外の、鍵などの小物はどうでしょう。
「壁に付けるフックや、キーを掛けられるスタンドがあると片付きますね。化粧品も小さいバスケットに収納するといいと思います。我が家はキャスター付きのワゴンに、小分けにして収納しています」
インテリア小物などで部屋をおしゃれに見せるポイントはあるでしょうか。
「統一感があるといいですね。ご自分のお気に入りのものを飾るのが基本ですが、例えばコーナーごとに色を揃えるとか、ウッド調のものだけ集めるとか、それぞれの要素を統一するのがよいでしょう。個数も色数も、あまり多くしないほうがスッキリ見えます」
「隠す収納」は箱や紙袋に仮まとめ
「②時々使うもの、③あまり使わないものは、シェルフやクローゼットなど同じ場所に収納したいものごとに仕分けて、その場所にちょうど収まりそうなダンボール箱や紙袋といった仮のボックスに入れて置いてみましょう。
その場所が本当に使いやすい置き場かは、しばらく生活してみないとわかりません。最低でも1週間くらい暮らしてみると、ものが出しづらかったり、そもそも不要なものだと気づいたりするなど、いろいろなことが見えてきます。ボックスや籠といった収納グッズを買うのは、ものの置き場所が確定してからにしましょう。
片付けの本質は、次にものを使うときのために取り出しやすいようにスタンバイをして、家事動線を効率的に整えること。ですから、収納場所が決まってからでないと、収納グッズを買い直す必要が生じたりして無駄が出ることもあるんです」
「②時々使うもの」は引き出しやすいケースに
ものの置き場所が確定したら、収納グッズを用意します。シェルフなどに納めるときは、収納用のケースやボックスが必要になると思います。
「おすすめは、シェルフ1段の高さより浅くて蓋がないケースです。引き出し式や蓋のあるケースだと中が見えなくて見つけにくいうえ、片付けも面倒になりがちです。浅くて蓋がないケースならシェルフから引き出しやすく、中身もすぐ確認できます。ものを戻すときも簡単にしまえるので、ズボラさんにうってつけ。藤やラタンなどの天然素材で編まれたバスケットなら見た目も素敵です」
「③あまり使わないもの」は蓋つきのケースに
あまり使わないものはどんな収納がいいでしょう。
「蓋付きのケースが断然おすすめです。中身が見えず、ホコリをかぶることも防げます。大きめのものを収納して床に置くこともできます。見せる収納と同じような形や色合いで揃えるのがいいと思います」
物置に置く場合は、樹脂製のケースがいいかもしれません。アウトドア用のケースなら耐荷重が数百キロのものや、コンテナのように折りたためるものもあり、重ね積みも可能です。
1日5分のリセットタイムで片付いた状態をキープ
片付けの3ステップ、最後のSTEP3「片付け」は、ものを使ったあと元の場所に戻すことです。
「こまめに片付けられる方なら、使ったもの、出したものをすぐに元に戻すことは苦にならないと思います。けれどズボラさんはそれも苦手なことが多いんです。
私は1日5分、リセットタイムを設けるようにしています。1日の終わり、寝る前などのタイミングで5分間、その日使って外に出したままのものを元に戻すようにしています。使うたびに片付けなくても、1日1回、使ったものを所定の位置に戻すだけ。きちんと揃えなくても、緩く片付ければいいんです。これでもちゃんと片付いて見えますよ」
次回は、ズボラさんでも片付けがうまくいく、収納のアイデアについて伺います。
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