1か所5分の「ながら」「ついで」掃除のススメ
掃除というと道具や洗剤を準備して、腰が痛くなったりしながら取り組む大変な作業というイメージがありますが、西田さんは毎日の掃除にかける時間は1か所5分でいいと言います。
「オススメのタイミングは、なるべく帰宅後よりも、朝の5分。疲れて帰ってきたときに部屋がキレイだとホッとしますから。でも、忙しい朝に掃除をしている時間なんてないですよね。だから『ながら』や『ついで』にちょっと掃除をしてしまうんです。5分あればけっこうキレイになりますよ」
早速、場所別に5分で取り組む掃除方法を教えていただきます。
●リビング
ホコリ取り + 床の乾拭き + テーブル・ソファ上=5分!
「毎日のホコリ取りは目線から下の範囲だけで大丈夫です。目線から上、例えば照明器具のカサを掃除しようとすると大がかりになって手間がかかります。大変だな、面倒くさいなと感じてしまうと習慣化しないので、普段の5分掃除は手の届きやすいところだけでいいのです」
ホコリ取りは、テレビ台などホコリがたまりやすいところをハンディタイプのワイパーなどでさっと拭き、床の乾拭きはフローリングワイパーにドライタイプのシートを着けたものを使います。髪の毛やホコリは1週間で思っている以上に落ちてたまっているもの。ホコリは湿気や皮脂・油汚れと混ざると固まって落としにくくなるので、そうなる前にこまめに取るほうが、結果的に手間がかからないのだそうです。
最後にソファーの上のクッションやひざ掛けなどの位置を整え、テーブルの上のリモコンの向きをそろえるなど、視覚で気持ちよさを感じられるように整えれば終了です。
「座ってメイクをしながらテーブルの上を整える、着替えを取りに行くついでにフローリングワイパーで床のホコリを取るなど、朝の支度の動きの中で『ながら』『ついで』に掃除を取り入れられるタイミングがないか、探してみてくださいね」
●寝室
ベッドメイク + 床の乾拭き=5分!
寝室は、起きたタイミングでふとんを元の位置に戻すベッドメイクの習慣を。疲れて帰宅した後に寝室が整っているとホッとするという視覚効果があります。
その後、そのままドライタイプのフローリングワイパーで床の上をサッと乾拭き。寝室がリビングの隣にあるなど近い間取りの場合は、まとめてやってしまうといいですね。
「特に冬場はコートや厚手の寝具などでホコリが多くなりやすいので、寝ている間に吸い込まないためにもこまめに乾拭きしておきたいですね。
そのためにも、掃除道具は手に取りやすい場所に置いておきたいもの。リビングと寝室が離れている場合はそれぞれに置いておくといいですよ」
●玄関周り
たたきの掃き掃除 + 靴そろえ=5分!
いつの間にか砂埃やホコリ、髪の毛などが隅にたまりやすい玄関は、手に取りやすい場所に小さいほうきとちり取りを置いておき、ゴミ出しのついでに掃き掃除がオススメ。
「わざわざそのためにゴミ袋を用意するのは手間なので、ゴミ出しのときに口を縛らずに玄関まで持ってきておいて、掃き掃除したごみを入れてから出すようにすると、ひと手間省くことができます」
靴も、掃き掃除のために靴を動かすついでにそろえると見た目も気持ちいいですし、視覚から「あるべき状態」と認識していくと、家族も自然と靴をそろえるようになってくれると言います。
毎日どこか1か所でも掃除に取り組むにつれて、5分で意外といろいろなところをキレイにできることがわかるはず。
習慣化するには、どれだけ「わざわざ」を省けるかがポイントだと西田さんは話します。掃除と何かの「ついで」「ながら」に組み合わせられないか工夫し、使うものはすぐに手に取れるような場所に置くことと、使いたくなるようなお気に入りの道具で、かつ安いものを用意しておきましょう。
次回は1回5分の手抜き掃除、水回り編をご紹介していきます。
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