
ボックスフードについて、後編は「アレンジ編」としてお届けします。まずは1つのボックスに1品だけ入れる形で、食べ応えもあって、応用も効きやすい「ライスチョップドサラダ」。そして食事というよりも、お酒のおつまみとして楽しめるミニ・ボックスフード2品を紹介します。


バランスよく栄養がとれ、食べ応え十分。すぐに作れてスプーン1つで食べられるため、自宅でのテレワークが忙しいときなどにもピッタリ。
まずは抜群に手軽で美味しい、そんな魅力満載の「ライスチョップドサラダ」をご紹介します。これは玄米ご飯のほか、葉物、食感のある野菜、ナッツやドライフルーツ、豆なども入った、1メニューで十分満足感のあるサラダです。
炭水化物(米)、タンパク質(肉、豆腐)、食物繊維(野菜)が一度にとれるので、これだけで栄養十分。食材の組み合わせも自由自在。ここでは、バルサミコ酢で味付けしていますが、味のアレンジも広がります。スプーン1つで食べられるので、食べるシーンも選びません。冷蔵庫の残り野菜でも作れる「ライスチョップドサラダ」のレシピは、まとめて最後に掲載します。

前菜2品、それぞれ小さなボックスに入れるだけで、見た目が整い、持ち運びも簡単。もちろん調理も簡単です。
そしてもう1つは、お酒のおつまみとしてのアレンジ。今回作ったのは「ソーセージ風ミニハンバーグ」と「枝豆のアンチョビガーリック炒め」の2種です。
ボックスフードは、“大きなボックスに多彩な要素を詰め合わせる”スタイルが主流ですが、これは逆に、単品ごとに小さな容器に入れ、ひと口ずつ食べられる前菜として提案します。
では早速、見てみましょう。
「ソーセージ風ミニハンバーグ」はハンバーグというより、ソーセージのテイストに近い一品。豚ひき肉にスパイスとハーブを入れ下味を付け、ソーセージ風味を演出。つなぎにパン粉なども入れていないので水っぽさがなく、より肉の旨味が立ち、お酒にもよく合います。
一方、「枝豆のアンチョビガーリック炒め」は、先に枝豆を炒め、後から白ワインを足して蒸し焼きに。そうすることで水分が少なく、とろみが付き、味も絡まりやすいのだそう。おかげで冷めても美味しいわけです。

庭やベランダで夕涼みをしながら、ミニ・ボックスフードを頂く。場所やスタイルを選ばない楽しみ方が大きな魅力です。
2回にわたり、ボックスフードについてご紹介したこのシリーズ。最後にもう一度、その魅力と楽しみ方をまとめてみたいと思います。
前回もお伝えしましたが、ボックスフードは、いわば普段の食卓に彩りや発見をもたらすアクセントのようなもの。家での食事の大切さが見直される今、時間をかけて料理に凝ることもアリですが、時には時短で楽ちんにしたい日もあるはず。手間を最小限にする代わりに、メニュー構成を工夫したり、食べる場所やスタイルをいつもと変えたりするなどして、食事を“脱マンネリ”、そして手軽にトータルに楽しもうという提案です。
また、それぞれの料理がシンプルな分、あとあと作った料理を生かしたアレンジが効く点も意外と見逃せません。たとえば前編で作ったマッシュポテトはひき肉を加えてコロッケにしたり、今回のハンバーグをパンに挟んでサンドイッチにしたりと、展開も容易。普段の食事の中にも活かせます。
テレワークの普及など、家で過ごす時間も増えつつある中、ご家庭でボックスフードをぜひ試してみてください。いつもの食事が、より楽しく、美味しく、新鮮に感じられるはずです。
A:
料理家・フードディレクター。DEAN & DELUCAカフェマネージャー等を経て、カフェレストラン『LIFE KITASANDO』オーナーシェフ&バリスタに。現在は主に飲食店のプロデュースやメニュー開発を手がける。また女性誌の撮影現場やアパレルブランドのイベント会場へのケータリングも人気。著書に『ケータリング気分のBox Food』(文化出版局)、『ティードリンクの発想と組み立て』(誠文堂新光社)など。
http://life-kitasando.com/
文◎友永文博
撮影◎太田隆生