
ガーデンルーム、テラス(屋根・囲い)※ があれば、おうち時間をもっと豊かに過ごせます。最終回の第3回は、テラスに関する基礎知識と導入を検討する際の選び方について、株式会社LIXILの八代洋に聞いていきます。
(※以下、「ガーデンルーム、テラス(屋根・囲い)」を「ガーデンルーム・テラス」と表記)
ガーデンルーム・テラスは、主にランドリースペースとしての利用を目的としたものと、アウトドアリビングとしてくつろぐことを目的としたものの大きく2種類に分かれます。
「天候に左右されずに洗濯物を干したい、花粉やPM2.5、地域によっては火山灰が気になるなど、ランドリースペースとしてのニーズがあるなら、その目的に特化したタイプを選ぶのがオススメです。
例えばテラス囲いには通気口が設置されているので、効率よく風を取り込みつつ、共働きでも時間や天気を気にせずに洗濯物を干すことができます」
“軒”のような空間を楽しめるリビングテラス「テラスSC」。
居室前の空間に設置するものには、大まかに分けて「テラス屋根」「テラス囲い」「ガーデンルーム」があります。
テラス屋根は洗濯物を干すための柱と屋根で構成されたカーポートのようなシンプルなものから、前面にだけ壁を設けるサイドスルータイプ、軒下をイメージしてリビングテラスとして開放感を楽しむタイプのものなどがあります。どのような点に注目して選べばよいのでしょうか。
「どの程度の耐積雪や耐風圧強度が必要なのか、お住まいの地域に合わせて選ぶといいですね。『テラスVS』という商品であれば基準風速46m/秒の地域にも対応しているので、日本全国で設置可能です。耐積雪も20センチ、50センチ、100センチまで耐えられるものからお選びいただけます」
※対応する仕様の範囲があります。
気になるコストは、LIXILのテラス屋根の場合、例えば2間6尺(約4畳)のスペースにスタンダードなタイプ「スピーネ」を設置すると、基本価格で約17万円から、リビングタイプの「テラスSC」を設置すると約42万円から。
雨や花粉などを気にせずに洗濯物が干せる「サニージュ」。上下可動の物干しがついているので楽な姿勢で干すことができます。
一方テラス囲いは、囲いや土台の素材やルーバー窓など通風口の有無といったバリエーションの他、全面ではなく腰の高さで囲って布団なども干せるタイプ、ベランダに設置するタイプなどがあります。
LIXILの場合、人気のテラス囲いは「サニージュ」。縦すべり出し窓やガラスルーバー窓がついているため、気候や時間、季節に関わらず、洗濯物をスピーディーに乾かしてくれます。
価格はメーカーによってさまざまですが、「サニージュ」の場合は2間6尺(約4畳)のタイプで基本価格が約75万円(土間・タイル部分含まず)です。
ガーデンルームやテラス(屋根・囲い)の導入を検討するなら、どんな風に考えていけばよいのでしょうか。
「まずはそのスペースでどんなことをしたいのか、目的を明確にすることです。洗濯物が干せればいいのか、そのスペースでゆっくり過ごしたいのか。主に過ごすのは誰か、どんな時に使うのか。
庭の延長なのか、それとも外に居室を増やすイメージなのか。使っているシーンがイメージできたら、それに最も適したタイプのガーデンルームやテラス(屋根・囲い)を探していきましょう」
「自宅の庭というもっとも身近なアウトドアスペースで、日本の四季を感じながら快適なおうち時間を楽しんでほしい」という思いでガーデンルーム・テラス(屋根・囲い)の商品開発に携わってきた、と語る八代。
設置予定のスペースを測り、近隣の建物との位置関係や日当たりはどうかなど、実際に設置したときの使い勝手もしっかり確認しておくと安心です。
「後付けでテラス屋根を設置する場合、壁に直付けすると住宅メーカーによっては保証の対象外となる場合もありますので、その場合は外壁に直接取り付けない独立タイプを選ぶとよいでしょう」
忙しくてお庭の手入れができない、うまく庭を生かし切れていないという方も、ガーデンルームやテラスなら草むしりなどのメンテナンスが不要なうえ、リビングの延長としてさまざまな目的で楽しむことができます。
読書の秋、食欲の秋、芸術の秋。どんな秋を楽しみたいですか? ゆったりとくつろげる豊かなおうち時間に、ぜひガーデンルーム・テラステご活用ください。
ガーデンルーム、テラス(屋根・囲い)導入のご検討には、お近くのLIXILエクステリアショールームやオンラインショールームでご相談ください。
https://www.lixil.co.jp/showroom/
株式会社LIXIL エクステリア事業部 エクステリア商品開発部 第二商品開発室 商品チーム。エクステリアの商品企画を担当している。
文◎中原絵里子
撮影◎加々美義人
画像提供◎LIXIL、Shutterstock