毎日10分「ちょこっとお掃除」[第2回]

「ついで」のお掃除なら疲れない!

空間
浴室
関心
お手入れラクラク

入浴時にできる
壁や天井のお掃除

トリートメントしたあとに、浴槽の外側にお風呂用洗剤をスプレー。

マイクロファイバーのスポンジを使ってこすり洗いすると、がんこな汚れも落ちやすい。

 よしママさんは、「歯磨きをしながら洗面台を拭いたり、料理しながらシンク台を洗ったり、何かをしているときでも汚れに気づいたら掃除をしてしまうようにしています」と言います。
 この「ついで」にお掃除をする習慣が、頑張らなくても空間のキレイを維持するためのポイントのようです。

「ついで」お掃除でまずご紹介したいのがバスルーム。掃除したばかりなのにすぐにカビが生えてきたり、水垢がこびりついたり、なかなかやっかいな場所でもあります。清潔さを維持するには、まめなお掃除が欠かせません。

「まずはお風呂で、髪にトリートメントをしている隙間時間を使って、鏡やお風呂の壁、浴槽の外側などに、お風呂用の洗剤をスプレーして、スポンジでこすって汚れを落とします。トリートメントを流した後に、壁や鏡の泡も一緒に流せばすっきりです」

 また、家族の最後にお風呂に入ってお風呂のお湯を抜くときは、お湯を抜く前に浴槽のお湯を使って洗い場をお掃除してしまいます。

S字フックで吊った浴室マットをマイクロファイバーのスポンジでこすり洗い。そのまま干して乾燥させる。

 浴槽マットの裏や洗い場の床にお風呂用洗剤をスプレーして、スポンジで軽くこすって汚れを落とし、お風呂の残り湯を使って流します。

「浴室マットは、端に穴の開いたマットを選んでいます。そしてこれをS字フックでつるした状態でスポンジを使って洗い、そのまま干しておくのです。マット類は浴槽などに立てかけておくと、床と接するところにカビが生えてしまうのですが、干しておけばその心配もありません」

こすらなくても汚れが落ちる浴室用洗剤を浴槽全体にかけて。

最後にシャワーで流せば、浴槽がピカピカの状態に!

気温が上がりカビが生えやすい時期こそ、お風呂をまめにお掃除。

「浴槽はお湯を抜いている間に、こすらなくても汚れが落ちるタイプの洗剤を全体にスプレーしておきます。最後にシャワーでスプレーをササッと流せばよいだけなので、とてもラクです」

 こうして、お風呂に入ったときの「ついで」お掃除を心がけるだけで、お風呂のカビやぬめりを予防することができるそうです。
 カビに悩まされるこれからの季節、ぜひ心がけたいですね。

トイレを使ったときも
床や便器をキレイに

トイレに座った「ついで」に、壁やシャワートイレのボタンをササっと拭いて。

 毎日使うトイレも、「ついで」お掃除が適している場所だそうです。

「トイレは狭いので、『ついで』お掃除で十分キレイになる場所です。私はトイレに使い捨てのお掃除シートを置いて、入ったついでにササっとお掃除してしまいます」

 よしママさんは、トイレに座ったときから掃除スタート。便座に流せるタイプの使い捨てシートで、壁やシャワートイレのボタンをお掃除します。

トイレを立ったら便座を上げて汚れやすい便座の裏を拭き掃除。

シートを便器に捨て流れていったら、便座ブラシでササっとお掃除。

 トイレを使い終わったら便座をあげて、先ほどのシートで裏側をお掃除します。

 洗浄したらシートを流しますが、水が流れている状態で、ブラシ片手に便器を軽くお掃除。これでバッチリです。

「ついで」お掃除を心がけると清潔感のあるトイレが常に維持できるので、毎日気持ちよくトイレに入れます。

収納場所のお掃除は
衣替えの「ついで」に

除菌スプレーは無水エタノールを水で薄めてスプレーボトルに入れるだけ。

手作りエタノールスプレーをかけた雑巾でカビやすい壁や床をひと拭き。

水分が乾いたら防カビスプレーをかけておく。

 衣替えの「ついで」に行いたいのが、押し入れやクローゼットなどの収納部分のお掃除。普段目につかない場所なので、カビがいつの間にか広がってしまい、大事な衣類や靴がカビ臭くなってしまうこともあります。衣類の入れ替えの時期に「ついで」お掃除をして、同時にカビ対策も行っておくことをおすすめします。

「収納のカビ対策に、あると便利なのが『手づくりエタノールスプレー』です。無水エタノール80ccに対して水20ccを入れてつくります」

「このエタノールスプレーを雑巾にしみ込ませて、収納の壁や床を拭くことで、カビを予防できます。水分が乾いたら、カビやすい場所に防カビスプレーをしておくと、さらに効果的です」

 お掃除したあとの収納は、「すのこ」を使って通気性を良くしたり、炭や除湿剤(シリカゲル)を置いたりと、最後に除湿対策をしておくのも大事です。
 湿気は下のほうに溜まるので、すのこの下に炭や除湿剤(シリカゲル)を設置し、同時に「トライペット」のような塩化カルシウム系の除湿剤も設置しておきます。

すのこの下にはシリカゲル系の除湿剤を敷いて、壁面には消臭効果がある炭を置くと、いやなニオイを予防できる。

「私は、干して何度も使えるシリカゲル系の除湿剤と、使い捨ての塩化カルシウム系の除湿剤の両方を使っています。シリカゲルは、天日干しすれば何度も使えて便利なのですが、干し忘れが続くと効果がなくなってしまうので、塩化カルシウム系の除湿剤も、予備として入れておきます。また、消臭のために炭なども置いています」

 エタノールスプレーで除菌して、除湿対策を行うことで、押し入れやクローゼットがカビ臭くなることを避けられます。湿気が高くなるこれからの時期は、こうした除湿対策を行うことも大事です。

 今回は何かの「ついで」にできるお掃除をご紹介しました。ほかにも「ついで」にできるお掃除はいろいろあると思います。ぜひ、自分だけの「ついで」お掃除を見つけてください。

(第3回に続く)

≪お話を伺った方≫

よしママさん

お掃除ブロガー。愛知県出身。共働きの両親の元に育ち、子どものころから家事を手伝う。小学校教員を経験し、出産とともに退職。長男のハウスダストアレルギーをきっかけに、掃除を本格的に学び実践。実践を元にした丁寧なお掃除法の紹介が支持を集めている。著書は『家族が笑顔になるおそうじの魔法』(日本文芸社)。
ブログ「節約ママのこだわり掃除」

文◎濱田麻美
写真提供◎よしママ、Shutterstock

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