負担増にストップ!春の徹底節約術[後編]

電気&ガスのプラン変更で光熱費を削減!

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電気・ガスのセットプラン

 家族構成によって適したプランは異なるようですが、電気とガスがセットになったプランとしては以下のようなものがあります。

「例えば家庭向きなら、電気料金の基本料金が0円でガス料金の基本料金、従量料金が一定のプランがあります。また、ガス料金が都市ガスよりも安くなり、指定のカードで電気料金を支払うと、ガソリン代や電気代が割引されるというプランもあります」

 ただし、単身者や使用料が少ない家庭は、セットプランにすると料金が高くなるおそれもあるので、注意が必要なのだとか。

「単身者や使用量が少ない世帯でも、セットのほうがお得になるプランはあります。ただし、使用量が少なければ割引額も少なくなる傾向にあるので、ここはプラスアルファのサービスが付くプランを検討してみてはいかがでしょうか? 例えば、ネットショッピングの有料サービスが無料で利用できるというプランもあります」

 外出しづらい状況で、ネットショッピングのサービス付与はメリットといえそうです。

「セットプランでは、電気とガスそれぞれの料金が割引になる上、別のサービスを付けることで商品としての訴求力を上げていることが多いです」

 事業者同士による価格競争が続く中、付加サービスの内容の見極めもポイントといえそうですね。

 プラン検討の際はまず、『エネチェンジ』や『価格.com』といった比較サイトを確認すると、ライフプランに合ったプランが見つけやすいでしょう。

電気・ガスを別契約した場合のプラン

 前編では、光熱費管理のためには「電気とガスのセットプランがおすすめ」とのことでしたが、電気とガスをそれぞれ別の会社で契約した方がよい場合もあるのでしょうか。

「電気とガスの使用量に差がある家庭の場合は、別個の契約を検討してみるとよいでしょう」

 電力会社とガス会社を単独で契約した場合の例を、ご紹介いただきました。

【電気】
「一定の使用量まで定額(超過分は使用料が発生)といったプランはおすすめです。このような契約では、大手電力会社より約8パーセントも安くなることがあります。また、もともと使用量が比較的少なくても、年間1,000円程度は節約できるプランもあります」

【ガス】
「セットプランより単独契約の方が割引率の高くなることが多いプランは、いくつかあります。こうしたプランは、大手ガス会社より約5パーセント安くなることも」

 先にご紹介したセットプランより、付加サービスの充実度は劣るものの、それぞれの割引率は魅力的です。こちらもあわせて検討してみてはいかがでしょうか。

 電気、ガスの別個プランの場合でも、『エネチェンジ』や『価格.com』といった比較サイトが活用できますので、よく確認しておくことをおすすめします。

住宅から見直す光熱費節約

 さらに和田さんは、「光熱費を抜本的に見直すならば、住宅にも目を向けるべき」と言います。

「住宅の性能によって光熱費は全然違ってくるのです。極端な話のように思えるかもしれませんが、クオリティ・オブ・ライフにおいて欠かせない部分である住まいとライフラインを密接に考えると、暮らしが変わっていきます」

 中でも「ZEH(ゼッチ)住宅」について注目しているとのこと。

「ZEHとは、太陽光発電や高断熱、高効率空調などで年間のエネルギー消費量の収支ゼロを目指した住宅です。従来『省エネ』から、住宅でエネルギーを作り出つつ消費エネルギーをおさえる『創エネ』の家ということができますね。家の中が一定の温度で保たれやすいので、生活環境も快適です」

 今後、ZEH住宅はさらに拡大していくと想定されています。

「ZEH住宅をお得に建てるなら、『建て得プラン』(LIXIL TEPCOスマートパートナーズ)がおすすめです。実質0円で太陽光発電を導入できるので、一般住宅と経費負担は変わりません。それでいて電気をかなりお得に使えます。新築やリフォームを考えられているかたにはぴったりのプランですね」

 一般に太陽光発電設備は高額とされているので、実質0円は魅力的ですね。

LIXIL×TEPCO 建て得プラン

https://www.lixiltepco-sp.co.jp/tatetoku_about/index.html

 光熱費は生活の大きな要素。ただ漫然と使うのではなく、節約を意識しながら見直しを図ると、生活全体が変わっていきます。ぜひ、この春から光熱費負担を減らすことにチャレンジしてみてください!

≪お話を伺った方≫

和田由貴さん

節約アドバイザー、消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動中。私生活では2人の子を持つ現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく、快適と節約を両立したスマートな生活を提唱している。著書に『和田由貴のシンプル節約術』『年間50万円は貯まる チリ積も節約術』など。

文◎熨斗秀信
撮影◎平野晋子

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)