気軽に始める!季節色のフラワーアレンジメント

新生活にぴったり!かわいいピンク色のアレンジメント

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初めまして。フラワーアレンジメントライターの鳴海汐と申します。

これから全6回のシリーズで、色使いと季節感満載のフラワーアレンジメントをご案内して参ります。 このブログをご覧になっている皆さんのなかにも、お花が好きで、普段からご自宅に飾っているという方がいらっしゃると思いますが、「フラワーアレンジメント」という名前がつくと、敷居が高く感じられがちですよね。 でも、フラワーアレンジメントで大切なのは「楽しむこと」です。 基本のテクニックを押さえたら、あとは楽しむことに重点を置いて、チャレンジしてみましょう。

さて、第1回目の今回は、新学期や新生活が始まるこの季節にぴったりな、華やかなイメージのピンクをテーマにしてアレンジしていきます。チューリップを始めとした春の花にオレンジや赤のアクセントをつけていきましょう。

まず、形状はラウンド型に仕上げていきます。ドーム状にこんもりさせるタイプの2種類をご紹介します。

1つ目は、ちょっと時間をかけて作るボリュームのあるタイプ(A)。葉っぱも使い、ゴージャスに仕上げます。

2つ目は短時間ですいすいやるミニタイプ(B)です。花だけで仕上げていけるので、より気軽にチャレンジできます。 もし、(A)を作っていて途中で疲れてしまったら、(B)に切り替えることも可能ですよ。

それでは、準備するものをご紹介します。

【道具】

花ばさみ

トレイ

ナイフ:パレットナイフ

花器(目安):Aの場合:高さ16㎝、口径12㎝ /Bの場合:高さ10cm、口径11cm

オアシス:花器のカップ部分より少々大きいもの。今回は15.2㎝×11cm×8cmのものを使用

セロファン

写真の花器は(A)のためのもので、高さ16cm、口径12cmのサイズを使っています。 ナイフは、通常、パレットナイフのようなものを使いますが、食事用ナイフで代用することも可能です。 オアシスは100円ショップでも手に入ります。

【花材】

右から

<花>

バラ 3本

ガーベラ 3本

ヒペリカム 1本

カーネーション 5本

チューリップ 10本 (写真は7本ですが、アレンジメント途中で追加しました)

えんどう豆の花 2本

小ぶりのユリ:1本 (出来ればつぼみが2つあるもの)

<葉物>

ブプレリウム 1本

レモンリーフ 1~2本

【作り方】

 (A)ちょっと時間をかけて作るボリュームのあるタイプ

まず、花はたっぷり水を張ったバケツにつけておきます。 オアシスはバケツなどに入れ、沈むまで吸水させておきましょう。

オアシスにしっかり吸水させたら、トレイの上でナイフを使ってカットします。ざっくり花器に入るようにカットしてください。花器が丸くても、オアシスを丸くする必要はありません。四角くカットし、その後、角を落としていきます。花器が裾つぼまりの形であれば、下のほうに向けて斜めにカットするなどして、うまく入るようにしましょう。

オアシスの大きさは、指2本分程度、オアシスが花器の上からはみ出るくらいが目安です。 もし足りなかったら、余ったオアシスを下に入れるなどして調節しましょう。 水漏れを防止するため、花器にセロファンを敷いてからオアシスを入れます。その後、ざっと面取りします。

オアシスの上に出ている部分の角の部分を削いで、少し丸い感じにしていきましょう。野菜の面取りのようなイメージです。ざっくりで構いません。バケツから花をもってくる際は、種類別に並べておきましょう。

ステップ1:輪郭作り

まず、カーネーションの茎を斜めにカットし、オアシスの中央に挿します。横から見ると、花器の高さと花の高さが1:1になるくらいが目安です。深さ2~3cmくらい挿しこむことを考えて、茎の長さを調整しましょう。

次に、花器のふちに沿って、地面に水平に、4本の花を東西南北に挿します。 その後、4本の花の間に、写真のようにレモンリーフを挿して、丸型を作っていきます。 >葉が大きくて長すぎる場合は、葉の部分まで差し込んでください。

メインのバラとオアシスを隠す葉物を入れる

メインのバラを入れます。 バラは地面から45度の角度で、3カ所に挿しましょう。 ドーム型を意識して、オアシスに対して放射状に挿します。 バラ同士はなんとなく三角形になるイメージで間を開けてください。

次に、ブプレリウムを切り分けて、短めに挿していきます。オアシスを隠すのが目的です。 低めの位置に入れると隠れやすくなります。 オアシスを隠す花材は、このように早めに入れておくのがポイントです。 あとから入れるよりも花に手が当たることが減るので、花へのダメージを減らせます。 レモンリーフも、バラの葉のように、バラの脇に挿していきます。

ステップ3:花のボリュームを増やして仕上げ

次に、面積をカバーしやすいガーベラを挿します。 ドーム型に収まるように、横から点検しながら作業を進めるのがポイントです。その後、残りのカーネーション、チューリップを入れます。 ヒペリカムとユリのつぼみはポイントに入れましょう。少しほかの花より飛び出すようにして、アクセントにします。 えんどう豆も同様にします。

最後に、全体のバランスを整えます。 できるだけ花自体に触れず、花首を持つように注意しましょう。 もし「長さが違うな」「もうちょっと位置を横にずらしたいな」と感じたら、まず、くるくると茎を回してみましょう。 それだけで花の位置を調整できることがありますよ。 それでもまだ長さを調節したいときは、少し引き出すか、押し込むかします。 位置は引き抜いて挿し直すことで調整しましょう。 いろいろな角度から見て、ドーム型になっていたら完成です!

上から見た様子

ユリの花が入ったときのイメージ

(B)短時間ですいすいやるミニタイプ

花器はミニタイプを使います。 今回は、100円ショップで購入したもので、高さ10cm、口径11cmくらいです。

ガラス製なので、色うつりを考え、まず、レモンリーフを底に敷きましょう。 葉の表を下側にしてください。 その上に、指2本分ほど頭が器から出るようにオアシスを入れます。

 

ステップ1:輪郭作り

まず、チューリップをオアシスの中央に挿します。 茎は2~3cmほどにカットし、花首を持って差し込みましょう。 できるだけ花の部分に触れないように注意します。 その後、器に沿って、残りのチューリップを東西南北に入れます。

ステップ2:ドーム型に花を入れていく

次に、バラを地面から45度の角度に挿していきます。 3つのバラが三角形の位置関係になるよう、配置しましょう。 ドーム型を意識するのがポイントです。

その後、ボリュームのあるガーベラをバラの合間に挿していきます。 続いて、すき間をカーネーション、チューリップで埋めていきます。アクセントは、ユリのつぼみとヒペリカム。 ちょっと全体からはみ出るようにします。 (※Aのえんどう豆の花は使いません。)最後に、全体のバランスを整えます。 いろいろな角度から見て、ドーム型になっていたら完成です!

飾り方とメンテナンス

完成したら、直射日光の当たらない涼しいところに飾りましょう。 また、オアシスの水は、花が吸い上げたり蒸発したりするほか、重力で下のほうにたまりやすくなっていますので、水は毎日たっぷりとあげましょう。 オアシスに水を追加する際は、ノズルの細い道具が便利です。 すき間から水を注入するイメージで追加していきましょう。

花は、時間差で傷んでいきますので、弱った花は抜きます。 なお、今回はアレンジにユリのつぼみを入れていますが、うまくいけば、ほかの花を抜くタイミングで、花が開きます。 すき間を埋めるのに役立つはずです。 そのほか、残った花を挿し直し、間隔を直すなどしてください。

花は生き物なので、毎日変化していくのを見るのもおもしろいところです。 このメンテナンスも併せて、フラワーアレンジメントを楽しんでいただけるといいと思います。 何度も挿し直すので、練習にもなりますよ。 「この大きな花がなくなったから、代わりに何を入れてみよう?」なんて考えるのも、楽しいでしょう。

今回は、春の時期にぴったりなピンクの花を中心にしたアレンジについてご紹介しました。 最初は、同系色で花材をそろえるとまとまりやすいと思います。 また、花の種類が少ないほうが作りやすいと言われていますので、1~2種類にしぼってみるのも手です。 でも何より、ご自身が好きな花を入れるのが一番!

ぜひトライしてみてください。

気軽に始める!季節色のフラワーアレンジメント

鳴海汐さん

花とヨーロッパをこよなく愛するフリーライター。
国内のフラワーアレンジメントスクールで5年間フレンチスタイルを学んだあと、フラワーアレンジメント発祥の地であるイギリス最古のスクールでIntensive Basic Carrier Courseを修了。さらに同国において、フラワージュエリー提唱者Clare Kenwardの個人レッスンを受講。現在はWEBを中心に、花にまつわる話題のほか、イタリア、イギリス留学中に気づいたこと、海外ニュースまで幅広く執筆中。

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