日本人が特に大切にしている年中行事、お正月。 他の行事には積極的ではない方も、お正月だけは家族総出で気持ちを新たにし、よい1年を迎えよう、という心構えでいるのではないでしょうか。「お正月にお出かけをするのもいいけれど、今年は自宅でゆっくり過ごしたい」
そんな方におすすめな、お正月向け和風フォトスタイリングの作り方をご紹介します。
部屋の中に「和」を取り入れたいという方は、ぜひ今回のスタイリングテクニックを参考にしてみてください。
【和風スタイリングのテーブルセット】
まずは、お正月にぴったりの食卓の飾りつけについてご紹介します。 おせちに、お雑煮と、せっかく 華やかで縁起のよい食材が並ぶこの日には、食卓だってキレイに飾りつけたいもの。 とはいえ、テーブルコーディネートはテクニックが必要だし、何より飾りものにお金がかかって仕方がない……と、悩む方もいるかもしれません。 実は、和のスタイリングは驚くほど簡単なんですよ。 以前ご紹介した、ハロウィンやクリスマスのコーディネートは、季節商品だけに、かぼちゃやクリスマスツリーなど専用の小物を買わないと雰囲気が出ませんでした。 これに対して、和のスタイリングは、シンプルな角皿と金色の和紙、水引やお酒をいれる枡などで飾りつけするだけでそれらしく見えます。
今回、私が使用した食器とテーブルランナーはほとんどが100円均一で調達したものです。 コストパフォーマンスもよいので、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、具体的なスタイリングの方法を解説していきます。 まず、食器やテーブルランナーなどのすべての道具は、白・赤・黒・金・銀だけでまとめましょう。 金と銀は見ための高級感を引き出してくれる重要な色ですが、テーブルランナーなど面積の大きいものに使用するとギラギラして見えるので、箸置きや飾りつけにワンポイント足すくらいがちょうどよいですよ。
また、日本の様式美は対になっていることが基本です。
たとえば、同じ色・デザインの皿を2枚ずつ、あるいは4枚ずつという偶数で取り入れることで、均整のとれたスタイリングになります。 写真では、テーブルの中心から左右対称になるようにお茶碗やお皿を並べました。 また、使用している小物は、お椀以外すべて四角で統一しています。 四角と丸のアイテムで構成することで純和風のスタイリングになります。 テーブルランナーは赤を使用しているので、皿・小物は白もしくは黒で色の調和を意識しました。 そのままだと少し味気ないので、枡の下に金色のコースターを敷き、お椀と皿の間に黒のコースターを敷いて華やかさを足しています。 最後に、水引の小物や小さな花で彩りを加えるとお正月らしさが出てくるので、こうした小さなひと手間も忘れずに加えていきましょう。
【お正月向けフラワーアレンジメント】
いろいろとご紹介してきましたが、すべての道具をそろえられなくても、テーブルや玄関にちょっとお正月らしいアイテムを置いておくだけで、雰囲気は華やぎます。 そのアイテムとしておすすめしているのが、お正月のフラワーアレンジメントです。
今回は、100円均一で購入した黒の枡を花瓶に見立てて、フラワーアレンジメントをしてみました。 以下で作り方をご紹介します。
<材料>
・花(菊や松のほか、白・黄・紫・赤などの花)
・生花用スポンジ(オアシス)
・園芸用ハサミ
・入れもの(今回は黒の枡を使用)
<作り方>
1.生花用スポンジを器のサイズにカットし、水を含ませます。
2.器にスポンジをいれ、一番背の高い花(もしくは枝・葉)を差します。
3.手前にメインとなる花を差します。
4.そのスキマを埋めるように、ほかの小さな花を差します。
5.最後に動きのある花を横方向から差して完成です。
今回は菊を使用しましたが、お店で売っていれば桜を使用してもよいでしょう。 日本の花や松を使用したアレンジにすることで、お正月向けのフラワーアレンジメントに仕上がります。 年末年始が近くなると、こうしたアレンジメントがお店で販売されますが、ちょうどいいサイズのものが見つからないときは、器と花を買って手作りしてみてもいいですね。
【箸袋の作り方】
続いてご紹介するのは、箸袋の作り方です。 私の幼少期は、母がこうしたお正月向けのテーブルセッティングに凝っていたこともあり、年末年始はお正月専用のお箸と箸袋でおせちを食べる習慣がありました。 幼いながらにその特別感がうれしかったことを今でも覚えています。 お箸そのものは変えられなくても、箸袋をお正月向けにすることで、いつも使っているお箸が特別なものに感じられるはず。 ぜひ、試してみてください。
<材料>
・金色の和紙(和紙であれば何色でも可)
<作り方>
1.正方形の和紙を4つに中折りにします。(正方形でない場合は、正方形に切りましょう。)
2.右端5ミリ分を外に折り込み、右上先端を三角に折ります。
3.左上先端も、内側に向かって三角に折り込み、4つ折りにしていきます。
4.一番下を5ミリほど折り込んで完成です。
さらに白い紙で壽(ことぶき)と書いた紙を重ねて、水引で止めれば、お正月用の箸袋の完成度が高まります。 「水引などを作るのが手間だな」と思った方は、100円均一にあるご祝儀袋に付属している水引や熨斗(のし)を分解して、使用する裏技もありますよ。 アクセントが欲しいなと思った方は、ぜひ参考にしてみてください。
和風のフォトスタイリングテクニックは、意外とシンプルかつ少ない小物で華やかに魅せられます。 もちろん、お正月用のグッズはクリスマスをすぎればお店でたくさん販売されます。 すでに完成された装飾品をそろえてもよいですが、せっかくなら、一つひとつ丁寧に手作りで、心をこめた飾りつけをしてみてはいかがでしょうか?
毎日慌ただしい日々を送る私たちだからこそ、1年の締めくくりと始まりは穏やかな気持ちで丁寧な時間を過ごしていきたいですよね。 今回のテクニックがみなさまの参考になれば幸いです。 そして、みなさまがよいお正月を過ごせますように。
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