7人制ラグビーの基本的なルールは15人制と同じですが、人数と時間が大きく異なり、それが特有のプレースタイルを作り上げています。人数は1チーム7人。15人制ラグビーと同じフィールドを7人で戦うため、1人あたりのスペースはかなり広がります。その分、スピーディにボールが動き、ラグビー独特の「わかりにくさ」につながるコンタクトプレーも少なくなります。
瀬川氏はそんな7人制ラグビーのことを「鬼ごっこ」と表現します。
「激しいぶつかり合いを制することが勝利につながる15人制に対して、7人制は広いスペースを利用していかに相手につかまることなくボールを運ぶことができるかがカギになります。15人制が肉弾戦なら、7人制は鬼ごっこといえるでしょう」
シンプルでわかりやすいプレースタイルが7人制の魅力のひとつです。 そして、試合時間は7分ハーフの計14分間。15人制の40分ハーフに対して、かなりコンパクトですよね。7人制ラグビーは「番狂わせが多い」といわれますが、瀬川氏はその理由に、試合時間の短さをあげています。
「試合時間が短いにも関わらず、1試合で両チーム合わせて5~6個のトライが生まれています。15人制の80分間に換算すると、1試合で30個以上のトライが生まれていることに。スペースが広いので防御する側は難しくなり、攻撃側がトライをとるチャンスが圧倒的に多くなるのです。ですから、攻撃の機会を多く得られる試合展開に持ち込めれば、実力で劣るチームでも強豪国に勝つチャンスが生まれます」
そのため、試合展開はいつもスリリング。攻守がめまぐるしく変わり、最後のワンプレー、ツープレーで勝敗が入れ替わるケースも度々あり、観る者を飽きさせません。トライシーンが多いということもあり、あまりラグビーを知らなくても盛り上がれます。