ミセス美香の収納&お掃除レッスン

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キッチン雑貨と食品(常温)の収納

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お手入れ整理収納

道具類の整理の次は、キッチン雑貨類と乾物・調味料の整理に移ります。雑貨から取り掛かってみましょう。雑貨とはラップ類、布巾、保存袋、ビニール袋、保存容器、お弁当小物・水筒、輪ゴム、クリップ、文具、掃除道具など、道具でも食品でもないものを差します。 雑貨類がキッチンスペースの多くを占めている場合、原因のほとんどが未開封、未使用のものまで収納してしまっているから。まずはそれらをキッチンとは離れた場所に全部移動してからスタートです。

整理をする時に考えるのは、使っているか使っていないかではなく、どのような場面でそれを必要としているのか。特に細かい輪ゴムやクリップ、お弁当のピックなど、小さなものは小さいからOKとしないで必要な個数を考えましょう。

 今目の前にあるものは、全て現在使用されていないものです。使用中のものに対して、あといくつキッチン内に待機させておきたいでしょうか?

”細かいものほど、細かく収納”が美的ハウスキーピングのメソッドの一つです。小さい同士を限られたスペースに何となく置いてしまうのはNG。小さいからこそ、細かく区切ってお部屋作り!

雑貨類は使用頻度に開きがあります。使用頻度の高いラップ類などはツールのように腰高の引き出しなどに入れるのが最も便利です。

 キッチンの収納が少し難しい理由は、ゴールデンゾーンと呼ばれる位置(膝上~おでこ辺り)が調理スペースとしてすっぽり抜けてしまっているからです。まずは腰高~膝辺りの位置を模索し、次に目線から頭の少し上の位置か、少し腰をかがめるような場所を検討してみましょう。

雑貨が終わったら、食品に移ります。

液体のしょうゆ、酒、みりん、酢などは冷蔵保存が適していますので、キッチンの中にあるようでしたら、冷蔵庫に移動させて下さい。

そうすることで多くの家庭では油類が残ります。油はコンロ周りでよく使いますので、コンロから離れない位置に配置しておきましょう。コンロに近い引き出しや、フライパンと同じスペースも便利です。

 砂糖や塩、粉物、乾物、レトルト食品などは、まとめて全部出し切ってみて下さい。量が多い場合は種類ごとにざっくり分けてから見直します。

写真のように、出し切って仕分けが終わったものをまとめて”乾物”としてしまうと、少し分かりにくくなります。分かりにくいということは使いにくいということです。これでは分量が多すぎます。乾物類の大きさから考えた時、一つの目安として適量をお伝えします。

 上の写真(下段)にあるかごですが、100均で同じくらいの大きさのものが山ほど売っています。大きさは約140×140×260。CDが入るサイズです。物により多少の誤差はありますが問題ありません。このかごの中に、ゆとりを持って入れられる量に整えておくと、調理の際にも非常に分かりやすくなります。

どのようにして分量を整えているのかというと、これも種類です。乾物という分類の中から、少し量の多い”海産乾物”と”だし”を分けています。お子さんが小さい方のお宅ではよく”ふりかけ”というかごを作ることがあります。何が多いのか、考えて取り出してみて下さい。

粉物の調味料は調理がしやすい容器に一部を移し替えたあと、残りは輪ゴムや保存袋に入れてはいませんか?

TEKEYA化学工業のフレッシュロックは、私の大のお気に入り。四角く収納に適した形状と、持ちやすい丸い蓋、密封性、容器の軽さが特徴です。そして最近、小麦粉が丸々1キロ入るサイズが新しく発売しました。フレッシュロック1.7リットル。引き出しとの高さが合えばお勧めです。整理後のご褒美に、頭の片隅に覚えておいて下さい♪

最後に先にキッチンから出した未使用未開封の雑貨や食品ですが、これはキッチン全体の整理が終わりきってから考えます。ストック品を使用中のものと混ぜる必要は全くありません。少し離れた収納スペースに一括して管理する手もありますし、余った場所が出来たらキッチン内でも構いません。

ミセス美香の収納&お掃除レッスン

中村 美香さん

美ハウスプランナー、整理収納アドバイザー、エッセイスト。2009年より自宅にてハウスキーピングサロン『Dolce Tempo』を主宰。同時に個人宅向けの整理収納サービスを行っている。物に支配されない美しい暮らしを目指す独自の整理収納理論が反響を呼び教室は現在8年待ち。雑誌やテレビなどメディア出演多数。主な著書は美的ハウスキーピングシリーズ(KADOKAWA)、幸せな美的ハウスの作り方(祥伝社)。

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