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鈴木:住宅のプランニングをしていて、いつも難しいなと感じるのはリビングと窓の関係。お客さんの要望としては、リビングの南側に大きな掃出し窓を付けて、そこから庭を眺めたい。それもただの庭ではなく、見て楽しめる、季節を感じられる庭をリビングから味わいたいという夢がある。
藤山:分かります。
鈴木:でも、この「庭を見て過ごすひととき」に大いなる計画倒れがひそんでいて、実際に住み始めたら庭なんてほとんど見ずに、テレビばっかり見ている(笑)。
藤山:9:1でテレビでしょ?
鈴木:結果的に。では、テレビをどこに置けばよいかという問題が出てくる。いまのテレビはどんどん大型化しているから、リビングの隅に斜めに置こうとすれば、思った以上にスペースを取られる。なので、大きな窓は半分くらいにして、もう半分は下が壁面になる腰窓に変更しませんかと提案するのだけど……
藤山:壁面が増えればテレビやキャビネットなども置けますからね。
鈴木:だけど、「リビング南側の窓=全面掃出し窓」という信仰は根強い。
藤山:住宅雑誌を見ても、ハウスメーカーのパンフレットを見ても、リビングを紹介する写真って、「休日にくつろいでいる4人家族」みたいな絵が多いじゃないですか。でも、その写真のように過ごしている時間がどれくらいあるか考えてみると、おそらく1週間のうち、数時間あるかないか。
鈴木:日曜日の午前中くらいかな。