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鈴木:大量の水蒸気を発生させる元を断ったら、つぎにすべきことは換気。
藤山:換気扇を回して湿気を屋外に排出する。
鈴木:ただし、換気扇を回すと、室内の温かい熱も同時に逃げてしまう。相対湿度が下がるのはいいけど、室温も一緒に下がって寒くなるのは痛し痒し。これを防ぐには、「全熱交換器」のような機器を組み込んで熱の逃走を防ぐのが望ましいけど、果たして予算的にそれが可能かどうか。
藤山:お金が結構かかりますよね。
鈴木:ちなみに、いま私が住んでいるマンションの換気扇は、引っ越したその日から数十年、一度も止めたことがない。
藤山:一度も!
鈴木:そう。「24時間換気」が義務付けられる前から、洗面・浴室の換気扇はずーっと回しっぱなし。その効果がどれくらいか定量的にはいえないけど、少なくとも最も結露が発生しやすい北側の玄関ドアに結露はできていない。南側のサッシにちょっとできるくらい。
藤山:やっぱり、換気扇の24時間稼働はマストですか?
鈴木:マストだね。特に浴室とトイレはマスト。キッチンもできれば、ずっと回しっぱなしでいい。
藤山:換気以外にも相対湿度を下げる方法はあります?
鈴木:室内に吸湿性の高いものを設置するのも効果的。
藤山:吸湿性の高いものとは?
鈴木:たとえば、無垢材のフローリング。床をスギやヒノキといった無垢材のフローリングに変えると、それが水分を吸ってくれるので相当な吸湿効果がある。あと、よく言われるのが、壁を左官で塗るという方法。だけど、これは一般の人が期待しているほど効果的ではない。あくまで補助的なもの。