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藤山:では、次のお悩みにいきます。
みゃ~さん
「マンションを購入して29年になります。リフォームを考えているのですが、チラシなどに掲載されているようなリフォームではなく、ドアは全部引戸にしたい。ベランダの窓ガラスの内側はカーテンでなく雪見障子のようなものを取り付けたい。間取り自体を大きく変更して暮らしやすくしたいです。大枠は業者に頼みたいのですが、収納内部の細かい棚などは自分たち夫婦で設置してみたい。流し台などをつくってもらうとしたらメーカーの既製品と比較して価格にどれだけ差があるのでしょうか。メーカーの高価なキッチンにはあまり魅力を感じません……などというワガママな要望は無理なのでしょうか? 既製品と造り付けを選択するときの基準のようなものは? 出来るだけ低予算でという気持ちを、リフォーム業者にうまく伝える手練手管があればぜひ教えていただきたい」
鈴木:これぞまさに、一般の人のリフォームに対する悩みの典型だよ。
藤山:低予算でうまいことやりたい。
鈴木:でも、そううまくはいかない(笑)。まず、「流し台などをつくると価格的にどうか」という件だけど、これはインターネットで「オーダーキッチン」と検索すれば、そういう会社がたくさん出てくるから、そこで聞いてもらえれば全部教えてくれます。
藤山:そういう会社のキッチンは高額なイメージがありますが……。
鈴木:私が設計する住宅は、たいていキッチンを一から造作しているけど、お客さんには「造作でも既製品でも価格的には同じですよ」と伝えている。なぜかというと、キッチンには金額を調整できる方法がいくらもあるから。たとえば、引出しの数を少なくすればそれだけ安く出来る。逆に材料に高価なものを用いれば当然そのぶん高くなる。これはオーダーも既製品も同じ。オーダーが必ずしも高価なわけではない。あと、建具を引戸に変更したいとか、サッシの内側に雪見障子を取り付けたいとか、この方法は簡単。そういう工事は建具屋さんと大工さんを呼べばすぐにできる。リフォーム会社に丸ごと頼まなくても、その手の相談に乗ってくれる建具屋さんなり大工さんなりを自分で探せばよい。