

藤山:ジャネットさんのほうはどうですか?
鈴木:ジャネットさんのご自宅も考え方は同じ。 いま和室になっているスペースが、キッチンに対してもっとオープンにつながっていればよかったかもしれない。ただジャネットさんの家は、あと10年くらいしたらこの和室が自分の寝床になっているかもね。
藤山:ああ、そうか。そういう家ってよくありますね。寝室はあるのだけど、夫婦のどちらかが別の部屋に寝るパターン。
鈴木:そもそも論になるけど、ジャネットさんのご自宅は、いま和室にしている部分をキッチンにしておけば、もっと使いやすい間取りになったのではないかと思うけど……。キッチンが奥になるのを避けたのかなぁ。
藤山:何か意図があったのでしょう。
鈴木:この間取りが残念なのは、玄関に直結しているリビング・ダイニング、そしてキッチンを通過して洗面脱衣室に行くルートがあまり良くないことだね。私なら畳の部屋をつくるとしても、畳コーナーを南側、いまキッチンがある場所に移動させるかな。で、そこをダイニングとして使う。畳の上で食事をするのが好きか嫌いかは別として。
藤山:位置を逆にするだけでいいのですね。
鈴木:そう。もし、いまの間取りをリフォームするとしたら、私なら洗面脱衣室へ行く通路を確保した、図のような2通りのプランを考えるだろうね。