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リフォーム業者の選定を進める上で、たくさんの情報を提供してくれるものに見積書があります。見積書は1社だけから取るのではなく、複数の業者から取るのが一般的。これを「相見積」といいます。工費は住まいの状況や採用する設備・建材によって大きく変動しますが、目安も参考になります。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの平井裕一朗さんは、「複数の業者から見積もりを取るといっても、契約しない業者には断りを入れなくてはなりませんから、3社程度にとどめた方がいいと思います。前提になるのが、きちんと現場を見に来る業者であること。現場を見ないで見積書を出してくるような業者は、最初から避けた方が無難です」と指摘。
施主と一緒に現場の状況をしっかりと把握し記録していく業者ならば、ひとまず安心です。見積もりは業者が無料でやってくれるものですが、それを快く引き受けてくれるかどうかも業者を見極める上で重要なポイントになります。
見積書の提出を受けたら、最初にやるべきことは「明細」が書かれているかどうかのチェックです。明細とは、工事する箇所、使う建材の仕様や規格、材料の単位、数量、単価、合計金額などのことをいいます。これらがはっきり書かれていることが見積書の必要条件になります。
反対に、信用できない見積書とはどのようなものかといえば、「クロス張替一式」というように、詳細を記さずに「一式」とまとめてしまっている見積書です。こうした“一式見積書”しか提示してくれない業者は要注意です。
「契約書を取り交わす前に、きちんとした見積書を業者との間で共有することはとても大切です。こうしたステップを踏まずに、一式見積書や口約束で工事を依頼してしまうと、後になって多額の追加費用を請求されることになりかねません」(平井さん)