密着!お掃除プロのお手入れ術[第1回]

エアコン内部のカビ繁殖を抑える裏ワザとは

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「清潔で快適な空間で暮らしたい」と思いながらも、エアコンやキッチン、トイレなどの設備の「裏の裏」までは、素人のお手入れではなかなか目が行き届きません。そんな時は、お掃除のプロに任せてはいかがでしょうか。第1回は夏の必需品エアコンのお掃除をご紹介します。

プロにしか落とせない汚れがある

 毎日の忙しさからお掃除をついつい後回しにしたり、目が届く場所だけお掃除して済ませたりして、気づけば汚れが蓄積し、「完璧なお掃除はもう無理かも」と、気分まで何となく落ち込んでしまうことはありませんか? そんな時は思い切って、プロにお掃除を任せてみてはいかがでしょうか。

 お掃除をプロに任せた方が良い最大の理由。それは、一般の家庭では落とせない汚れを落とせることです。
「道具や洗剤の強さや種類にしても、専門的なものを数多く持っているため、一般の家庭では難しい作業もプロなら可能です」と語るのは、「LIXILのお掃除サービス」を行うプロ集団、アクティアの鈴木健吾さんです。

 汚れや材質に合う洗剤や道具を見極め、徹底的に汚れを落としながらも、素材を痛めず、綺麗に仕上げるのは、プロならでは。

 2つ目の理由は、エアコンやレンジフードは、メーカーや機種によって構造の特徴があるので掃除が難しいこと。知識が無いと破損の原因になってしまうこともあります。
「機種によって、分解の手順が違ったりメーカーごとに難易度が違ったりします。我々プロですら難しい場合があるんですよ」(鈴木さん)

 また、プロによるお掃除サービスで、汚れ落ちの劇的な変化を感じるのも、このエアコンとレンジフードです。
「エアコンの場合ならカビやホコリが取れることで、冷暖房の効率が良くなることもありますし、省エネ効果ものぞめます」(鈴木さん)

 そして、3つ目の理由は、時間の節約です。
「ご自身でお掃除されると、その時間をとられるわけですが、プロがお掃除をすることによってお客様は普段通りの時間を過ごせますし、より短時間でプロは掃除できるので、お客様の時間が節約できるというところも大きいと思います」(鈴木さん)

「リクシルのお掃除サービス」の料金は時間制で、どこを掃除するかでいくらかかるか明確なので、その点でも安心です。

 

リクシルのお掃除サービス

毎日のお手入れ時間の短縮や快適な暮らしのために、お掃除専門スタッフがお手伝いします。ふだん手がとどかない場所のお手入れなど専用の洗剤、技術を用いたお掃除サービスです。

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任せて安心
プロのエアコン徹底掃除術

「エアコンの風がカビ臭い」という症状は、カビやホコリなどの内部汚れが原因です。放置すると、冷暖房効率が落ちるだけでなく、呼吸器系の病気やアレルギー反応などの健康被害が出ることもあります。
 素人のお手入れでは、フィルター掃除くらいしかできませんが、これではエアコン内部の汚れまでは落とせません。

アクティアの研修センターには各メーカーの代表的な機種がそろえてあり、メーカーによる作業の段取りを違いをマスターしたプロがお宅に訪問する。

 鈴木さんにエアコン掃除を見せていただいたところ、「分解」「パーツ洗浄」「専用洗剤の噴霧」「高圧洗浄機で内部のカビ・ホコリを除去」と続き、最後に「防カビ・防菌コート仕上げ」をしていました。ここまでの徹底したお手入れは、素人ではとてもできません。

 それに、独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」によれば、2015年4月~2019年3月の5年間に、エアコンの誤った洗浄方法による火災などの事故が263件あり、火災で7人が死亡していると発表。洗浄液や消毒用アルコール、次亜塩素酸ナトリウムなどを使った内部の電気部品の清掃は火災の原因になると注意を呼び掛けています。安全面でも、知識や技術をもたない素人がエアコンの内部を清掃することはやめましょう。

 それでは各工程については、以下で詳しく見ていきましょう。

1.分解作業

 前面のパネルを外し、丁寧に分解していきます。
「エアコンは、メーカーごとに構造が違います。掃除機能の有無によっても異なるので、研修を受けたプロでも神経を使います」と、鈴木さん。
「特に、お掃除機能付きのエアコンは部品の数が多く、壊さないように丁寧に分解し組み立てる必要があります。一般のご家庭では分解しない方が良いでしょう。分解して戻せなくなったという方もいらっしゃいます」

2.シートで保護

 作業で汚れが飛び散らないよう、エアコン本体と周辺をシートで保護していきます。
「エアコンの基板部分をしっかり保護することと、壁や畳を汚さないように特に注意します」(鈴木さん)

3.パーツを洗浄

 外したカバーやフィルターを洗います。
「ご家庭では、こまめにフィルターを掃除機で吸うだけでも、汚れ方が随分違いますよ」(鈴木さん)

4.専用洗剤噴霧

 エアコン本体に専用洗剤を噴霧器で吹き付け、ホコリやカビなどの汚れがとれやすいように浮き上がらせます。

5.高圧洗浄

 浮き上がらせた汚れを高圧洗浄機で一気に洗い流します。エアコン内部から汚れた水が出てきます。プロのお掃除効果が目に見えて実感できる工程です。
「市販されている家庭用エアコン掃除スプレーでは、ホコリやカビを流しきれず、汚れを奥に押し込んでしまい故障の原因になることもあるので注意して下さい」(鈴木さん)
 また、熱交換を行うアルミ製のフィンはとてもデリケートで、細かな隙間をつぶしてしまうことがあるそうです。

6.防カビ・抗菌コート

 仕上げに防カビ・抗菌コートをスプレー。これにより、約1年間カビが生えにくい状態が続くのだそうです。(写真)
 この他、オプションで、室外機の外装パネル、内部ファンなどの汚れ、ホコリなどを洗浄します。

 独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」によれば、2015年4月~2019年3月の5年間に、エアコンの誤った洗浄方法による火災などの事故が263件あり、火災で7人が死亡していると発表。洗浄液や消毒用アルコール、次亜塩素酸ナトリウムなどを使った内部の電気部品の清掃は火災の原因になると注意を呼び掛けています。

 プロの技で、ホコリもカビもスッキリ洗浄。エアコン掃除はプロのお掃除サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

リクシルのお掃除サービス【エアコン】

 次回は「キッチン編」です。

(第2回に続く)

お話を伺った方

アクティア株式会社 鈴木健吾さん

ハウスクリーニング、宅配クリーニング、家事代行、整理収納、片付けなど家事の宅配サービスを提供しているアクティア株式会社で、プロを育てるトレーナーを務めるお掃除のプロ中のプロ。

文◎渡辺タカコ
撮影◎平野くに子

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)