

鈴木:キッチンというと、どうしても女性中心の話になりがちじゃない。
藤山:なりがちですね。
鈴木:でも、最近は男性も積極的に要望を出されるようになってきている。
藤山:料理男子ですか。
鈴木:男子というより、いい大人です。
藤山:女性と違う点があります?
鈴木:旦那さんがキッチンにこだわりを持たれていると、必ずといっていいほど対面式のアイランド型キッチンを希望される。年配の方でも。
藤山:それは、ご夫婦だけの住まいで?
鈴木:子供たちが独立したあとに、夫婦だけの住まいとしてリフォームする場合とか。キッチンはかなり本格的な仕様になるよ。
藤山:キッチンというより厨房?
鈴木:そう、厨房。憧れがあるのだろうね、ビストロっぽいキッチンに。
藤山:ああ、お店の雰囲気。
鈴木:そういうこと。
藤山:蕎麦屋のガラスの内側で蕎麦打ってますみたいな、演出も兼ねたアイランドですね。
鈴木:「お店みたいにしてほしい」ってはっきり言われる。特に50代、60代の男性に多いかな。「お店」とか「カフェ」とか、そういう言葉が打ち合わせ中に何度も飛びかう。
藤山:で、「ビストロ風にしてください」とお願いされた鈴木さんはどうするんですか?
鈴木:まず、黒板をくっつける(笑)。
藤山:本日のメニュー。
鈴木:次に、お店みたいな照明計画。あと、バーみたいにグラスを吊るせるホルダーをつけるとか。