藤山:ああ、なるほど。うまいこと言いますねえ。最近、自転車の置ける広い玄関が流行っているのも、いまのように解釈すれば、そうなる理由がよく分かります。
鈴木:要するに、玄関が「庭化」しているんだよ。本来、きちんとした庭があればそちらに置いていたであろうものが、玄関にどんどん押し寄せてきている。
藤山:広い土間状の玄関にすれば、いろいろなことができるでしょうし。
鈴木:都市部の住宅の玄関は、「全天候型の庭」になり得るだろうね。強引に言えば、玄関のドアが敷地境界の門で、部屋に入る最初のドアが玄関という感じかな、いまは。
藤山:1層分、内側に入り込んでいる、と。地方みたいに広い庭のある住宅なら、相変わらず昔ながらの玄関がいいのでしょうか?
鈴木:庭が広ければ、玄関を無理やり庭化する必要はないけど、その代わり、広い土間をどこかにつくっておきたい。家の中に多少汚れてもよい広い場所があると、何かと重宝するから。
藤山:なるほど。「庭や土間の代用空間」と捉えると、玄関はまだまだ可能性が拓けそうです。
鈴木:個人的には、玄関っていろいろできることがありそうだと睨んでいる。家の中の余白みたいな場所だから、やろうと思えばなんでもできる。格式さえ重んじなければね。
藤山:今日は特に目的のない玄関論でしたけど、意外とまともな話に落ち着いてほっとしました(笑)。