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藤山:今日は、玄関の話でもしましょうか。
鈴木:玄関の何を話すの?
藤山:何でしょうね(笑)。これといって明確なテーマはないのですが、この連載も今回で5回目なので、そろそろ部屋ごとに「あるべき姿」みたいなものを提示していってもいいのかなぁと思いまして……。
鈴木:玄関、かくあるべし。
藤山:そういうことです。
鈴木:まあ、玄関がどうあるべきかは人それぞれだろうけど、他人の家の玄関を見て、すぐに分かることが一つあるよね。
藤山:何ですか。
鈴木:玄関が散らかっている家は、家の中も同じように散らかっている。
藤山:はいはい。分かります。そうでしょうね。
鈴木:散らかっている・いない以前に、「玄関とはこういうものだ」という認識が人によって異なるという問題もある。
藤山:と、いいますと?
鈴木:昔、二世帯住宅の設計で、親世帯と子世帯の玄関を共用にしたことがあったんだけど、そこの姑さんとお嫁さんで「玄関かくあるべし」の認識がまったく違ったの。姑さんの感覚だと、玄関とはいつもピシッとしていなければならない場所。だから、玄関のタタキに脱いだ靴が置きっぱなしになっているなんて、もってのほかなわけ。
藤山:ええ。
鈴木:でも、お嫁さんの感覚だと、まだ小さい子供が常に出入りしているわけだし、自分も出たり入ったりで忙しいから、靴なんて脱ぎっぱなしでも全然構わないじゃないか、と。
藤山:まあ、そうですね。どちらの言い分も分かりますね。