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ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

ワインバーの常連が、ゲストからのワインにまつわる質問に答えます。いわゆるワイン知識のウンチクではなく、誰にでもできるちょっと気の利いたワイン選びなどのヒントがあります。
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お正月にふさわしいワインセレクトってどんな感じ!?

さとう

こんばんは。

オーナー

いらっしゃいませ。どうぞ、こちらのカウンターへ。

さとう

まずは、グラスでシャンパーニュをください。

オーナー

二コラ・フィアットでよろしいですか?

さとう

お願いします。ところで、年内はいつまでやってますか?

オーナー

年越しのカウントダウンまでやって、正月をしっかり休みます。よろしければ、大晦日にカウントダウンしにいらしてください。今年もお世話になりましたので、スペシャルなワインを用意してお待ちしています(笑)

さとう

いいですね。カウントダウンは盛り上がるから楽しいよね。

オーナー

あっ、やないさんがいらっしゃいましたよ。

今日も素敵なワインがお出迎え。


やない

こんばんは。さとうさん早かったですね。僕にもグラスでシャンパーニュください。

オーナー

かしこまりました。やないさん、手に入れられたグラスは満足されていますか?

やない

はい。ますますワインにはまりつつあります(笑)

オーナー

もしよろしければ、年越しカウントダウンをやるのでいらしてください。

やない

楽しそうですね。家内と相談して予定がなければ参加します。さとうさんは?

さとう

僕も家で相談してみるかな。昔は、派手にカウントダウンやっていたけど(笑)

オーナー

確かに、伝説の2000年のミレニアムカウントダウンとか(笑)

やない

なんですかそれ?

本日のグラス・シャンパーニュ


さとう

ミレニアムだから100年を飲もうってことで、当時のワイン仲間と半年以上前から1900年のワインを探して、お金を出しあって2000年になった瞬間に乾杯!

やない

楽しそうですね。

さとう

いい思い出だよね。今でもこうして話題になるぐらいだから、ちょっと奮発したけど(笑)

オーナー

1900年シャトー・ディケム。記憶に残るワインですね。

やない

ところで、今年のお正月はどうされるんですか?ワイン三昧ですか?

さとう

今年は、子供の受験もあるからきっとおとなしくしているような・・・

やない

でもご自宅でワイン三昧?(笑)

さとう

それもよいかもね。僕が受験するわけじゃないし、こちらも、お正月はしっかり休むみたいだし(笑)

やない

そういえば、お正月に飲むワインはどんなのが良いのですか?

さとう

また、唐突な質問だね。それこそ、休みだしゆっくりと好きなのを飲めばいいんじゃない。

やない

それが、家内の実家に新年の挨拶に行くのですが、最近僕がワイン好きになったのを知った義父が楽しみにしているらしく^^;なにを持参しようかなと。

オーナー

お義父様も飲まれる方なのですね。

やない

ワインもそれなりに詳しいというか、好きみたいで。

さとう

それは、ちょっとしたプレッシャーだね(笑)

やない

そうなんですよ。若い頃みたいに 「よくわからないので、一応用意しました」 というのではなく、一応、それなりに考えて持ってきた感じにしたいですし^^;

オーナー

やはり新年なのでお祝い感のあるワインがよいのですかね?

やない

それって、シャンパーニュとか?

さとう

それもよいけど、シャンパーニュでお祝いって、カウントダウンとかクリスマスなら似合うけど、なんかお正月っていう感じでもないような・・・

やない

ですよね。僕もなんかそんな感じがして。

オーナー

じゃあ、シンプルにブルゴーニュのピノ・ノワールがよいのではないですか?正月らしい華やかさもあるし、嫌いな人は少ないでしょうから。

さとう

確かにそうかもね。うん、お正月らしいかもね。

やない

他のエリアでも比較的華やかに感じるし、いいかもしれませんね。

NZで日本人がいちから始めた大沢ワイナリー


オーナー

ブルゴーニュにこだわらず、アルザスやニューワールドのきれいなピノ・ノワールでもよいかもしれませんね。というわけで、次は、ニュージーランドのピノ・ノワールにしましょうか?

さとう

お願いします。大沢ワインズですね。

やない

「大沢」っていう名前からして、日本のワインではないのですか?

オーナー

日本人オーナーがニュージーランドで作っているワインです。

やない

僕にもそれください。赤い丸がお正月っぽいからこれを候補にしようかな(笑)

さとう

丸じゃなくて大沢のOじゃないの?(笑)でも、たしかに、そういうネタのあるものもよいかもですね。

オーナー

さとうさん お得意のエチケット系ですね(笑)

NZホークスベイのきれいなピノ・ノワール


やない

でも、ひとつ心配なのは、ピノ・ノワールってお節料理とかには合わせにくくないですか?

さとう

今度はマリアージュ的な課題かな?(笑)

オーナー

やないさんの質問が、だんだんハイレベルになってきましたね。確かに一部のお料理には合わせにくいところもありますね。でも、それなら「食事には日本酒を合わせれば」ってなりませんか?お家で飲むなら。で、食後の飲みタイムにワインを飲むとか。

やない

でも、食事時にもなにか技を見せたい(笑)

さとう

お正月の料理か・・・ワインはもともと、魚卵系にはあまり相性が良くないと思うんですよ。特に生臭いのに敏感な人にとっては。

オーナー

確かにそうですよね。お正月には、数の子とかいくらとかがよく出ますしね。

さとう

まあ、お節料理をテーマにワインのマリアージュを語っても、もともと文化が違うからなぁ。もちろんワインラバー的にはあくなき探求心でマリアージュを探すのも楽しいけれど・・・

オーナー

失敗をしたくない奥様のご実家、ですからね。

やない

そうなんです。

さとう

ところで、ご両親は日本酒は飲まれるの?

やない

ええ、普通に飲むと思います。

さとう

それなら、日本酒の「熟成酒」というのはどう?

やない

熟成酒?

オーナー

さとうさんが注目されている分野ですね。

さとう

そう、そう。日本酒の古酒的なものでとてもまろやかで複雑な味わい。生ものにもよくあうし。杉の香りがするものとかもあって面白いよ。

杉の香りがする熟成酒は1992年醸造。25年の時が経過しています。


やない

日本酒にもワインのようにヴィンテージ物があるんですね。あまりなじみはないですが、どんな味わいになるんですか?

さとう

香りは、ちょっと紹興酒に似ているかな。味わいはまろやかで複雑、少し甘みを感じるものが多いかもしれない。

オーナー

色も紹興酒みたいな感じになるんですよね。

さとう

そうですね。熟成の仕方などで色の濃さは変わりますが、みな茶色系ですね。低温で熟成したものはそれほどでもないけど、常温熟成したものはかなり濃い茶色になりますね。

やない

どれぐらいの古さのものがあるんですか?

さとう

3年目ぐらいのものから古くなると20年、30年といったものまでありますよ。

やない

ということは昔から日本酒にも熟成酒ってあったんですね。

さとう

昔は日本酒も様々な飲み方をされていたみたいですよ。まあ、今ほど新鮮な状態での保存も難しかっただろうから、意図的にというよりは自然にそうなったのかもしれないけどね。

オーナー

そういえば、パーカーポイント*で日本酒にポイント付けしたときにも上位に熟成したものがあったような・・・。

やない

日本酒は、新酒に代表されるようにフレッシュなものがほとんどなので、珍しいし、技ありのチョイスになるかもしれませんね。どんな料理に合うんだろう?

熟成日本酒にも様々なタイプがあります。*画像提供:熟成古酒BAR エルヴァージュ(名古屋)


さとう

日本酒なので、生臭さとかが出にくいから、生ものや魚卵系も大丈夫だし、当然、煮物などにも合うので、お節に代表されるお正月の料理にはマッチするよ。比較的すきっりしたものからトロッとした味のものまでいろいろな種類の熟成日本酒があるので、いろいろ試してみると楽しいかも。ワインや新酒の日本酒に比べて、保存に関してもさほど気をつかわなくても大丈夫なので。

やない

ちなみに、結構お高いのでしょうか?

さとう

値段はいろいろですね。ただ、ワインに比べると元が安いのでその熟成年数と比べるとリーズナブルなものが多いように感じます。ただ、大吟醸だったりするとそこそこの値段になっているようですが。

オーナー

日本酒はあまり飲まないのですが、安く手に入るならチャレンジしてみましょうか。店の開店年のお酒をカウントダウン後のふるまい酒にしてもよいかもしれませんし。それこそ技ありな感じで(笑)

やない

僕も試してみたくなりました。きっと、家内の両親もあまり経験ないだろうから喜んでくれそうだし。ちなみにそういう熟成日本酒はどんなグラスで飲むのですか?

さとう

僕はワイングラスを使います。その熟成酒次第だとは思うのですが、適度な香りと柔らかさを感じたいので、リースリングとかに使うような 少し小ぶりのものです。ブルゴーニュグラスだとちょっと香りが出すぎてきつく感じるときもあるし。

やない

おちょことかでないのですね。

熟成度合いで色も随分変化する。色の濃い1988年と1996年。


さとう

せっかくだから、色や香り、味の複雑さや、温度変化を楽しみたいので、僕はワイングラスのほうがいいと思うな。

オーナー

いろいろなグラスで試してみるのも楽しそうですね。今度、うちの店でやってみましょうかね。そういえば、ヨーロッパのグラスメーカーにも日本酒用のグラスがありますね。

やない

僕も自宅にあるグラスで飲み比べてみます。

さとう

僕も最近注目し始めたので、飲んだものの写真とかグラスの違いとか、感想とかあったら教えてくれると嬉しいな。

やない

話はワインに戻りますが、赤はピノ・ノワールがよいとして、白ワインだったらどんな感じがお正月っぽいですかね?

オーナー

お正月だけに紅白揃えたい感じですか?(笑)

やない

せっかくなので(笑)

さとう

お祝い感を重視するならば、じんわり美味しいとかよりもパッと華やかな印象のものがよいのではないかな?

オーナー

アロマティックな品種ですね。

やない

アロマティックな品種?

オーナー

テイスティングでいう第一アロマ(最初の香り)がはっきり表れるブドウ品種のことなんです。

さとう

白ワインの品種でアロマティックなものは何だと思う?

やない

ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シャルドネ・・・・

さとう

他にもいくつかあるけど、シャルドネ以外は正解。

やない

シャルドネは違うんですか?

オーナー

ブルゴーニュに代表されるシャルドネの芳醇な香りは、樽や瓶内熟成で作られたもので、ブドウそのもの香りではないんですよ。

やない

ありゃ。シャルドネが一番香り豊かだと思っていました。

さとう

意外だよね。でもそういうことらしい。

やない

言われてみると、確かに、シャルドネの香りはフレッシュな果実感というよりも滋味深い系のものかもしれませんね。樽香(たるこう)を一番感じるし。

オーナー

というわけで、パッと華やかなものとなると、リースリングとか、少し甘みを感じるかもしれませんが、ヴィオニエとか、すっきり系ならばソーヴィニヨン・ブランとかですかね。

さとう

ヴィオニエは中華や油物に合わせるのが好きだなぁ。

やない

お正月に親戚が集まったときに大人数で中華料理とかならば最高の組み合わせになりますね。

オーナー

そうですね。では、最後に白ワイン、リースリングとシャルドネをお出ししますので、第一アロマの出方の違いを比べてみてください。

やない

ありがとうございます。勉強になります(笑)

さとう

やない君も今年は随分ワインに詳しくなったよね。

やない

おかげさまで。とても楽しいです。ワインは高級なイメージで取っ付きにくかったのですが、思ったよりもカジュアルに楽しめて、好きになってよかったです。この店でたくさん知り合いもできたし。

オーナー

ありがとうございます。そういう、人と人がつながるような店にしたいなと思っていたので、とてもうれしいです。

さとう

テーブルに話題を運んだり、人との共通話題になったり、ワインは単なる飲み物を超えた力があるのかもしれないね。

やない

来年ももっとたくさんいろいろなワインが飲めるといいなぁ。ますます楽しみです。

オーナー

お待ちしております(笑)


*パーカーポイント:代表的なワイン誌「ワイン・アドヴォケイト」で各ワインに付ける点数のこと。世界的な影響力を持っていると言われている。

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ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

学生時代にワインに目覚めてひたすら趣味としてワインを飲み続けるワインラバー。ワインはテーブルに話題を運び、会話を弾ませる存在として味そのものだけなくワインにまつわる様々な要素に関心を持っている。著名ソムリエやワインラバーとの親交も多く、世界のワインの潮流を意識している。ソムリエとかとは違った飲み手の視点、ホームパーティや仲間での集まりでのおもてなしの視点、ストーリー発想からのワイン選びが得意。

ホームパーティやワイン持ち寄り会などでのワイン選択で困ったときのワインチョイスの仕方などについて、ワインラバーの立場からワイン専門誌でも連載中。ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会 オフィシエサーブルドール騎士団 オフィシエコマンドリー・ド・ボルドー コマンドゥール

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