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ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

ワインバーの常連が、ゲストからのワインにまつわる質問に答えます。いわゆるワイン知識のウンチクではなく、誰にでもできるちょっと気の利いたワイン選びなどのヒントがあります。
会員限定

今年のクリスマスは、グラン・クリュのシャンパーニュ!

さとう

こんばんは。

オーナー

いらっしゃいませ。どうぞ、こちらのカウンターヘ。

さとう

早いもので、あっという間に今年も終わりに近づいてきましたね。街はイルミネーションも始まって、すっかりクリスマス気分だし。

オーナー

そうですね。そろそろうちもクリスマスの準備です。

さとう

クリスマスには特別な準備をするの?

オーナー

うちはワインバーなので食事がメインではないですから、いわゆるクリスマスコース的なことはしませんけど、アラカルトで多少それっぽいメニューをシーズンメニューとしてラインアップするのと、それなりの雰囲気があるワインセレクトをするようにします。あっ、シャンパーニュ好きのまりこさんがいらっしゃいました。

今日も素敵なシャンパーニュたちが出番を待っています。


まりこ

こんばんは!お隣よろしいですか?

さとう

もちろんです。

オーナー

さて、最初は、シャンパーニュですね?(笑) 今日は、面白いレコルタン・マニピュラン(RM)をあけているのでいかがですか?ピノ・ノワールで有名なアイ村のブラン・ド・ブラン、グラン・クリュです。


さとう

それは、珍しいね。

オーナー

リシャール・フリニョー ブラン・ド・ブラン アイ・グラン・クリュ N.V.です。

さとう

そちらをお願いします。

まりこ

初めてです、飲んでみたい!

さとう

ところで先ほどの話だけど、クリスマスらしいワインのセレクトってどんな感じになるの?

まりこ

それはやはりシャンパーニュじゃないでしょうか?

ピノノワールで有名なアイ村の珍しいブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)


さとう

でた!シャンパーニュ好き。(笑)

オーナー

うちは、ボトルのワインリストは、普段と同じですが、グラスでちょっと上のランクの種類を増やしたり、色的に赤ワインを充実させたり・・・そんな感じかなと。

まりこ

クリスマスらしいシャンパーニュってどんな感じなんでしょうね?

オーナー

食いつきますね、シャンパーニュ話題。(笑)でも、僕も知りたい。普通に考えると、時期的にブラン・ド・ノワールとかのリッチな感じか、ランク上のプレステージ的なものか・・・。

さとう

まあ、そうなるよね。でも、クリスマスだからプレステージって、店の罠にはまっている気がする。(笑)

まりこ

そういうときに誰かデートしてくれないかな?(笑)

威厳を放つたたずまいのプレステージシャンパーニュ達

オーナー

さとうさんなら、クリスマスのワインセレクトを頼まれたらどうしますか?

さとう

相手次第 。(笑)

まりこ

それはそうでしょうけど 。(笑)“一般的に”の話で私も聞きたいなぁ。まずはシャンパーニュから 。(笑)

さとう

「クリスマスだから」、という理由でプレステージクラスを奮発する話は別として、やはり時期的にブラン・ド・ノワールの気分だよね。

まりこ

ですよね。でも、それはクリスマスっていうよりもこの時期においしいのでは?って話ですから、そのセレクトとはちょっと違うような・・・。

さとう

鋭いご指摘で。^^;

オーナー

確かに・・・。

さとう

クリスマスらしい・・・。あっ、エチケットに注目するのはどうだろう?

オーナー

クリスマス特別ラベルとか?

まりこ

ワインとかでたまに見ますよね。

さとう

まあ、そこまで限定的にしなくても、クリスマスらしいエチケットってあるような。

オーナー

赤と緑とか?

まりこ

そんなシャンパーニュって、あるんですか?

オーナー

うーむ。2本並べれば 。(笑)

まりこ

なるほど。

オーナー

いやいや、そういうのもあるかもしれないけど、僕の中のクリスマスのイメージはどちらかというと、クラシカルな感じが似合うと思っているんですよ。

まりこ

ヨーロッパの伝統的な感じですね。

クラシカルなエチケットのアンドレ・クルエ(スウェーデン王室ご用達)のシルバー・ブリュット ナチュール


さとう

そうそう。だからシャンパーニュのエチケットも、そういう視点で選んだら雰囲気が出るかなと。シンプルなものではなく、アンドレ・クルエみたいなクラシカルな感じ。

オーナー

こちらですね。

まりこ

たしかに、伝統的なヨーロッパって感じがするし、クリスマスっぽいですよね。

オーナー

おまけにブラン・ド・ノワールの名手だし。

さとう

もちろんシャンパーニュの味わいとしての好き嫌いはあるとしても、クリスマスらしい雰囲気はこういうエチケットのほうが出しやすいというか・・・。あと、アルフレッド・グラシアンのキュベ・パラディとかもいいかな。

オーナー

そういえば最近はアルフレッド・グラシアンはスタンダードクラスのエチケットも同じような感じになったみたいですね。

最近スタンダードクラスも同じようなクラシカルなデザインに変更されたアルフレッド・グラシアン


さとう

先ほどクラシカルって言ったけど、最近出たボランジェの2006年のロゼのデザインとか、モダンな感じで雰囲気がありますよね。

まりこ

かっこよくて、美味しいですよね。(笑)

オーナー

次のワインはどうされますか?

まりこ

私はこれをもう一杯ください。おいしいですね。

さとう

僕もそうします。確かにおいしい。

オーナー

ありがとうございます。おススメしてよかったです。

さとう

あ、そうだ。クリスマスだけってことはないけど、このグラン・クリュっていうのにこだわってみるのはどうだろう。グラン・クリュという響きがなにか特別な感じがするし。

オーナー

シャンパーニュは歴史的に、大手メゾンがネゴシアン・マニピュラン(※1)としてやってきたから、昔はあまりこういういい方はメジャーではなかったけど、今は結構選択できるし、レコルタンマニピュラン(※2) 中心にグラン・クリュにこだわっている生産者もたくさんいますしね。

まりこ

でもグラン・クリュというぐらいですから、お値段が高くなったりしませんか?

オーナー

シャンパーニュのグラン・クリュは、ブルゴーニュの格付けとはちょっと違って村単位なんです。なので、それになりの生産量もありますし、一部を除いては、いわゆる希少性で価格が高騰するということにはなっていないと思います。特に、まだ有名になっていない生産者のものなどは大手メゾンのスタンダードクラスの金額と同じぐらいだったりするので、ある意味お買い得かもしれませんね。

シャンパーニュ地方17のグラン・クリュの村 出典:The Champagne by Firadis WINE CLUB


まりこ

グラン・クリュという響きで、美味しくて他と同じような価格帯でも飲めるなら、確かにお得感はありますね。

さとう

シャンパーニュ地方には、グラン・クリュを名乗れる畑のある村が17あります。もともとシャンパーニュの大手メゾンは自社栽培と買い付けたブドウで品質を安定させながら作ってきた歴史があるから、村ごとのテロワール的(※3)なことは、一部のクロ以外はあまり表に出てこなかったけど、ここにきて小規模栽培農家が自身で育てたブドウで醸造もしてレコルタン・マニピュランという環境になり、テロワールを意識した、つまり、それぞれの村の特徴を生かした作り方が強く意識されるようになっているよね。

まりこ

そういう意味では、ブルゴーニュのようにテロワールによる味の違いとかも楽しめますね。

美しいシャンパーニュのグラン・クリュの風景


オーナー

グラン・クリュと表記されたものでも、いくつかの村のブドウから作られているものもあるので、すべてがそうではありませんが、単一の村からのものであればそういう楽しみ方もできますね。

さとう

「グラン・クリュ・シャンパーニュで過ごすクリスマス」なんてちょっといい感じじゃないですか。

まりこ

それ、私もいただきます(笑)。今年のクリスマスパーティの持ち寄りワインはその作戦にします!あっ、それで思い出したのですが、クリスマスにおすすめのスティルワイン(※4)ありますか?とあるクリスマス会でワイン選び担当になってしまいました。シャンパーニュならばまだ何とかなるのですが、ワインは得意でなく・・・^^;

オーナー

ブルゴーニュのテロワールとか言っていた人が何をおっしゃいますか?

まりこ

それは、皆さんがよくそうおっしゃるので。^^;

オーナー

赤ですか?白ですか?

まりこ

気分は赤なんですが、鶏系だと白が良いかなと思ったりもして・・・。

さとう

シャンパーニュ好きのまりこさんならば、それこそ、先ほどのグラン・クリュの村違いとか。それにロゼ・シャンパーニュを揃えておけば、鶏系のお料理にも合いやすいしいいのでは?クリスマスにはシャンパーニュが一番似合うでしょう。

まりこ

それがそうもいかなくて。放っておくと私がシャンパーニュしか選ばないのを知っていて、スティルワインもねって!念を押されているんです。(笑)

オーナー

その人よくわかっていますね。(笑)

さとう

人数は何人ぐらいなんですか?

まりこ

たぶん10人以下ぐらいで、ホームパーティなんです。

オーナー

では、普通のボトルで10本弱ぐらいで想定すればよいですね?バレンタインデーのハートマークのカロン・セギュールみたいに、クリスマスならばこれ!っていうのはあまりイメージできないですね。

さとう

あえていうならば、カリフォルニアのクロ・デュヴァルがホリデーシーズン用にエッチングボトルを出していたり、日本でも足利のココファーム・ワイナリーが以前クリスマスラベルを出していたりというのはあるけど・・・。

オーナー

1本ぐらいはそういうものがあると、テーブルに華を添えてくれますよね。

さとう

バランス的には、クリスマスだし、まりこさんだし、スパークリング系が半分ぐらいで3~4本あってもよいかなと。あとは白が2本、赤が2本で、7~8本。まあ、これに先ほどのクリスマスラベルとかなにかあれば1本足すとか。

まりこ

それぐらいだと嬉しいです。シャンパーニュもたくさんあって。(笑)

オーナー

スパークリングは、パーティなのでシャンパーニュのマグナムとかにしたら盛り上がりませんかね?

まりこ

素敵です。マグナムはそれだけで盛り上がります。それにロゼ・シャンパーニュを加えて3本分ですね。グラン・クリュも一つ加えて4本と。

オーナー

そろそろお飲みものが・・・。

まりこ

ロゼ・シャンパーニュはグラスでありますか?

007御用達のボランジェ社の2006年ロゼ。今までとは全く違うエチケットが魅力的。


さとう

おっ、あるなら僕もそれにのっちゃおう(笑)

オーナー

話題のかっこよくて美味しい2006年ボランジェのロゼにしましょうか?

まりこ

グラスで飲めるなら、是非!!

オーナー

話題を戻すと、パーティのお料理はどんな感じなんでしょうか?

まりこ

ホームパーティなのでそこまで本格的ではないと聞いていますが、ターキーかチキンは丸ごと焼くみたいです。時期的に煮込み系とかも・・・。

さとう

十分本格的ですよね。(笑)ではお料理に合いやすいようなセレクトも必要ですね。

まりこ

はい。一応ホストのマダムにも気をつかいたいなと。(笑)

オーナー

ですよね・・・。それなら、メジャー品種でいうと、白はリースリングとかピノブランとか、鶏系のお料理に合わせやすくて比較的リーズナブルなものが良いのではないでしょうか?予算をシャンパーニュに使うためにも。(笑)

まりこ

それ大事です。(笑)

さとう

赤はピノ系の軽やかで華やかなものと、ボルドー系のしっかりしたものがあれば柔軟に対応できるかと。で、それぞれのワインのセレクトは・・・そうだ!先ほども話題になったけど、クリスマスはどこかクラシカルなほうが気分が合う気がするんですよ。だから、ワインもクラシカルなデザインのエチケットで揃えてみるとか。

オーナー

ボルドーの赤なら、クラシック感が出るのが多いですね。イメージでいうとシャト・パルメとかの感じ。

クラシカルな雰囲気を持つCH.パルメのエチケット


さとう

そうそう。パルメはちょっと値が張るけど、他にもクラシカルな感じはあるし。あと、その人数がいるなら、最後にデザートワインをいれるのはどうかな?クリスマスケーキとともに、シャンパーニュとは違った華やかな感じも出るし。

まりこ

それグッドアイデアですね。みんな喜ぶと思います。

オーナー

たしかにソーテルヌやバルザックのデザートワインは金色みたいで、エチケットも白地に金色と華やかなものが多いですし、みなクラシカルなデザインですしね。

さとう

レストランでちょっと贅沢なクリスマスも雰囲気があって素敵だけど、ホームパーティとかでテーマを持ってワインをセレクトするもの楽しいですよね。

オーナー

エチケットをクラシックしばりにしました!とか、シャンパーニュはグラン・クリュしばりで!っていうだけで、工夫した感じがあっていいですよね。

まりこ

あとは予算だけしっかり意識して、エチケットとにらめっこしていれば選択できるのでうれしいです。これで今年のクリスマスシーズンは乗り切れます。(笑)


(※1)ネゴシアン・マニピュラン:シャンパーニュの生産業態のひとつで大手メゾンはほとんどこの業態。自社栽培ぶどうと栽培農家から買い付けたぶどうで醸造を行っている。

(※2)レコルタン・マニピュラン:シャンパーニュの生産業態のひとつで比較的小規模生産者が多い。ぶどう栽培農家が自家栽培ブドウで醸造も行う。

(※3)テロワール:気候・地勢・土壌を含む、その土地を指すことば。例:テロワールが良く表現されているワイン(その土地の特徴がよく出ているワイン)

(※4)スティルワイン:発泡性のスパークリングワインに対して、非発泡性の、いわゆる通常のワインのこと。

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ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

学生時代にワインに目覚めてひたすら趣味としてワインを飲み続けるワインラバー。ワインはテーブルに話題を運び、会話を弾ませる存在として味そのものだけなくワインにまつわる様々な要素に関心を持っている。著名ソムリエやワインラバーとの親交も多く、世界のワインの潮流を意識している。ソムリエとかとは違った飲み手の視点、ホームパーティや仲間での集まりでのおもてなしの視点、ストーリー発想からのワイン選びが得意。

ホームパーティやワイン持ち寄り会などでのワイン選択で困ったときのワインチョイスの仕方などについて、ワインラバーの立場からワイン専門誌でも連載中。ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会 オフィシエサーブルドール騎士団 オフィシエコマンドリー・ド・ボルドー コマンドゥール

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