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ココロとカラダを輝かせるランニングのある生活

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走る身体をケアしよう!皮膚の保護からストレッチ、睡眠まで

こんにちは。「走るライター」佐藤史親です。過去3回の連載をご覧になって、自分なりのランニングのスタイルを築けてきたでしょうか。


なかには、「頑張りすぎて少しオーバーワーク気味」という方もいるかもしれません。これからの長いランニングライフのためには、身体をいたわりながら走ることも大切になってきます。

そこで今回は、ランニングを心から楽しむための「身体のケア」についてご紹介しましょう。

日々のランニングと暮らしを大きく変える必要はなく、それぞれの日常にちょっとした工夫を加えるだけで、身体にやさしいランニングライフを送れるようになりますよ。みなさんは、いつも何時くらいにランニングされていますか?起きてすぐ、午前中、昼下がり、夕方、あるいは夜に走っている方もいるでしょう。

しかし、実は運動には適している時間とそうでない時間があって、その効果や身体への負担にも違いがあるのです。


それを探るキーワードは”体温 ”。

人間の体温は眠りにつく深夜に下がっていき、起きて活動する朝から徐々に上昇していきます。ピークを迎えるのは、午後6時から8時ごろです。体温が十分に上がったこの時間に走れば、身体にとっての負担を少なくできると言えます。

また、体温は運動後に自然に低下していくので、質のよい眠りにも役立ちます。


逆に、もっとも体温の低い起き抜けに走る際は注意が必要です。体温が低いので身体への負担が大きいことに加え、睡眠中に大量の水分が失われて心臓や血管に負担がかかっているので、強度の高いトレーニングは避けたいところ。ですから、どうしても朝しかランニングの時間がとれないときは、負荷の少ないメニューにして、息が切れるようなハードなランニングは控えましょう。

次に、ランニング中の皮膚の保護について考えてみます。長時間同じ動作を続けるランニングは、身体の各部の「擦れ」と無縁ではいられません。靴ずれ、股ずれ、そして乳首ずれが、ランナーが悩まされやすい症状です。

これらを軽減するのに便利なのが、ワセリンと絆創膏です。皮膚の保護に役立つワセリンは刺激性が低く、肌トラブルが少ないという利点を持っています。身体のあらゆる部位に使えるので、ずれやすい場所にあらかじめ塗布しておきましょう。また、絆創膏は乳首ずれに効果があります。走る前に絆創膏を貼っておけば、ずれを防げます。


ウェアで対策をする手もあります。

股ずれには、ボクサータイプのショーツ(パンツ)が有効。靴ずれには、足底にグリップがついた五本指ランニングソックスがおすすめです。女性の胸部の擦れには、薄手のアンダーシャツを着た上にスポーツブラを着用すると効果があります。

次に、ランナーの身体のケアとして思い浮かぶのは「ストレッチ」。


アキレス腱を伸ばしたり、前屈をしたまま数秒~数十秒間維持したりするシーンを想像する方も多いでしょう。これらは正式には「静的ストレッチ」と呼び、ケガの予防やパフォーマンスの向上の目的で運動前に行うのが一般的です。

実は、私はランニング前に静的ストレッチを行いません。


その代わり、走り始めの1キロメートルくらいをウォーミングアップに使います。時折、手足を大きく動かす「動的ストレッチ」を行うなどして、身体が温まるまでゆっくりと走るのです。

近年、「運動前の静的ストレッチは、ケガ予防やパフォーマンス向上との関係が薄い」と結論づける研究が出てくるようになりました。


運動前の硬い筋肉や腱を無理に引っ張って傷めたり、静的ストレッチだけ行って体温が上がらないまま走り、身体に負担をかけたりするおそれもあります。ですが、静的ストレッチがすべて悪いということでもありません。身体が十分に温まっているランニング後や入浴後であれば、筋肉が弛緩してリラックス状態を得られるのでおすすめです。ただし、痛みを感じる伸ばし方は禁物。あくまで身体をリラックスさせることが目的ですから、心地よいと感じる程度にしておきましょう。

ランニング後の入浴は、楽しみでもあり有効な身体のケアです。


ただし、注意したいのは、走り終えてすぐの入浴。運動直後は筋肉や臓器に血液が集まり、酸素の供給や疲労物質の排出が行われます。

入浴をするとこの働きを阻害してしまいますし、血液もドロドロ状態にあるため、心臓にも過度の負担がかかります。失われた水分やミネラル、糖分をしっかり補給したうえで、しっかりクールダウンしてから入浴するようにしましょう。


入浴の仕方については、ぬるめ(38~40℃)のお湯にゆっくり浸かるのがおすすめです。血管を拡張し、血流を促すことで、疲労物質の排出やむくみの防止にも役立ちます。


朝ランなどで時間がないときは、シャワーだけでもOKです。その代わり、夜にしっかり湯舟に浸かるようにしましょう。 また、きつめのトレーニングのあとなど、脚に負担を感じるときは、お風呂から上がる直前に3分程度「水シャワー」をして冷やすのもおすすめです。

疲労を回復させ、ランニングで痛んだ筋肉を修復するためには、よい眠りが必要不可欠。一般的なことも含まれますが、ランナーの眠り方についてご紹介します。


大前提として、質のよい睡眠のためには「副交感神経優位」の状態を作ることが大切です。

一方、リラックスしているときや休んでいるときに活躍するのが「副交感神経」です。


この副交感神経を優位にするためには、交感神経を活発にさせる飲食や運動などを、眠る2時間前くらいまでに終えたいもの。 また、強い光を放つスマートフォンやPCなども交感神経を刺激するので、眠る直前の利用は避けましょう。部屋の照明を落としておくのが理想です。


また、先ほど紹介した「静的ストレッチ」も就寝前に行うと効果を得られます。とはいえ、これらをいっぺんに行うのは難しい面もありますので、できることからひとつずつ実践していきましょう。

ここまで、さまざまな角度からランナーの身体のケアについて見てきました。


ワセリンや絆創膏による皮膚の保護など、すぐに実践できるものはぜひ取り組んでください。一方、ストレッチの仕方や走る時間などは、それぞれの好みやこだわりもありますので、私の意見を参考に、自分なりのやり方を考えていただければと思います。


何度も書いていますが、ランニングの基本は無理なく楽しく取り組むことです。「完璧」や「正解」を求めすぎず、「自分流」を見出すつもりで走る身体をケアしていきましょう。

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1987年生まれの「走るライター・編集者」。
趣味が高じてランニング専門誌の編集部員となり、全国のランナーを取材してきました。現在はふるさとの山梨県にUターンし活動中。これまでにランニングイベントに30回以上参加し、うちフルマラソンには10回以上出走。ベストは3時間16分59秒(2015富士山マラソン)。万年初心者の練習嫌いですが、「走ることは生きること」をモットーにランニングの楽しさを発信しています。

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