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ココロとカラダを輝かせるランニングのある生活

誰でもすぐにはじめられる最良のスポーツ・ランニング。日々のトレーニングや身体のケア、食事の摂り方などのヒントを紹介しながら、ランニングが彩る豊かな生活を提案します。
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走ることは、食べること。ランニングと食事の関係

こんにちは。「走るライター」佐藤史親です。

みなさん、走っていますか?なかなか続けて取り組めていないという方も、心配しないでください。前にも書きましたが、走ることは自分の身体と対話をすることです。目標を決めてそのとおりに走ることも大事ですが、何より無理をしないで楽しく走ることが重要です。できなかった自分を責めずに、マイペースで取り組みましょう。


さて今回は、モチベーションの維持にもつながるランニングと食事の関係について紹介したいと思います。きちんと食べて、心身共に健康を保ってこそランナー。走ることは、食べることでもあるのです。

まず、ランナーにとってもっとも重要な栄養素は糖質です。糖というと、「太る」「健康の敵」というマイナスイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ランニングという持久的運動にとっては、この糖質が非常に大切になります。


ランニングをしているとき、身体を動かしているエネルギーの源は、おもにグリコーゲンという糖の結合体と脂肪です。 グリコーゲンは筋肉と肝臓で貯えられているのですが、一方で その量には限界があり、もしグリコーゲンを使い切ってしまったら運動を続けられなくなってしまうため、体内では食事から摂取された糖質をもとにグリコーゲンが作られ、消費された分を補えるようになっています。


したがって、ランナーは、日々の食事で意識して糖質を摂る必要があります。最近は「炭水化物抜きダイエット」をする人もいますが、ランナーには厳禁です。

糖質を補うためには、ご飯、パン、麺などの穀類を摂るのが最適です。食後の血糖値の上昇がゆるやかで、臓器への負担が少なく、食物繊維も摂れます。そのなかで 私が特におすすめするのは、ご飯です。米と水だけでできていて消化が良い一方で、腹持ちも悪くありません。


砂糖やお菓子も糖質を補う有効な手段ですが、摂り方には少し注意が必要です。吸収が早く、すぐに体内で利用できるメリットはあるのですが、摂りすぎは臓器に負担がかかり、血糖値も急激に上昇します。血糖値を下げるために分泌されるインスリンには、糖を脂肪に変えて蓄える性質があるので、結果的に体脂肪を増やすことになります。


「食べてはダメ」というわけではありませんが、摂りすぎないよう、上手に活用しましょう。

ランナーでなくとも心がけたほうがよいことですが、炭水化物以外のタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、バランスのよい食事を摂ることは大切です。


なかでも、ランナーにとってよい働きをしてくれるもののひとつが、糖質の代謝を助けるビタミンB1。豚肉やうなぎ、たらこなどに豊富に含まれています。このビタミンB1が不足すると疲れやすくなるので、疲労回復のためにも積極的に摂ったほうがよいでしょう。


一方、気をつけたほうがよいのが脂質と食物繊維です。これらは消化に時間がかかるので、定期的にトレーニングをして、多少なりとも内臓が疲れているランナーにとっては大きな負担となります。摂りすぎには注意しましょう。ちなみに、脂質は、揚げ物や肉だけでなく、バターや植物油脂を使っているクロワッサンなどのパンや、洋菓子にも多く含まれます。

次に、ランニングの前後の補給について考えてみましょう。


まず、ランニング前の食事は、2時間くらい前までに終えておきます。食べたものの消化が落ち着くのに、この程度の時間がかかるためです。

また、走る前に意識して水分補給をすることも大切です。暑い時期や長時間のランニングを行う場合は、走っているあいだに大量の水分が失われますから、ランニング中の補給も必要になります。


20~30分程度のランニングであれば、走る前と後にしっかり水分を摂ることで十分に補えます。摂取する水分としては、適量の塩分(ナトリウム)が含まれた飲み物が理想です。スポーツドリンクもよいですが、糖質が気になる方は「塩入り麦茶」がおすすめ。麦茶1リットルあたり小さじ1/2(2~3グラム程度)の食塩を混ぜるだけでできます。


ちなみに、緑茶や紅茶、コーヒーは水分補給には向きません。カフェインが含まれているため、その利尿作用で、補給されたはずの水分やミネラルが排出されてしまうからです。


ランニング直後には、水分補給はもちろん、栄養補給も必要です。軽いランニング程度ではそこまで気にする必要はありませんが、長距離走やハイペースで走った直後には、糖質の摂取をおすすめします。


それは、走った後に筋肉からグリコーゲンが失われた状態になり、放っておくと身体に疲労感が残りやすくなるためです。ですから、糖質を摂取してグリコーゲンを補うことで疲労感が軽減され、回復も早くなります。オレンジジュースやエネルギーゼリーなど、すぐに摂れる飲み物がよいでしょう。


またその後、2時間後くらいまでにしっかりとした食事を摂るのが理想です。運動の激しさや選手の体格によって異なりますが、単純に10キロ走った場合は、500~700kcalを消費します。その際に、傷ついた筋肉をなるべく早めに修復するためにも、タンパク質やビタミン・ミネラルなどが豊富なバランスのよい食事を摂りましょう。

これまで見てきたとおり、ランナーにとって必要な糖質などの栄養素と、注意が必要な脂質などの栄養素があることをご説明してきました。また、ランニング前後の栄養や水分摂取のタイミングについてもご紹介してきました。普段の食事を少し見直すことで、ランニング生活をより豊かにできます。


ただ、「あれもダメ」「これもダメ」と食事の仕方を気にしすぎないようにすることも大切です。


たとえばお酒。代謝の低下など、飲みすぎによるデメリットもありますが、「がんばって走った自分へのご褒美」として、トレーニング後の楽しみにしているランナーはたくさんいます。甘いお菓子や揚げ物なども「走れた日だけに食べる」とマイルールを決めるのもよいでしょう。何よりも、楽しんで取り組むことが一番です。

楽しく食べて、楽しく走る。

ランナーとしての幅が広がる食事の工夫を、ぜひ実践してみてください。

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1987年生まれの「走るライター・編集者」。
趣味が高じてランニング専門誌の編集部員となり、全国のランナーを取材してきました。現在はふるさとの山梨県にUターンし活動中。これまでにランニングイベントに30回以上参加し、うちフルマラソンには10回以上出走。ベストは3時間16分59秒(2015富士山マラソン)。万年初心者の練習嫌いですが、「走ることは生きること」をモットーにランニングの楽しさを発信しています。

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