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人が主役のゆとりある暮らし

ヨーロッパの暮らしから学ぶ、丁寧でシンプルな暮らし。
日常のちょっとした生活習慣を見直すと、人生を豊かにするゆとりある暮らしに・・。
ヨーロッパの暮らしをヒントに自分らしい暮らしを見つけてみましょう。

驚きのイギリス人の生活スタイル

こんにちは、収納コーディネーターの鷲谷直子です。 イギリスの住宅サイズは日本とあまり変わらないことを前回お伝えしました。 イギリス人の生活習慣や物との関わり方は日本でも参考になるところが多くあるはず。

それらをご紹介しながら、私が日本の暮らしで実践していることや工夫していることなどをお伝え致します。

まずは、移住した頃のエピソードです。 ご自宅で開くディナーに招待されたとき私はあえて「日本的な」和紙のランチョンマットや扇子などを持参していきました。

しかし、現地の方のセレクトは違っていました。メッセージカードと花束やチョコレート、ワインなどを手にしています。どうやら、相手の嗜好に合わせ日常的に使うものを定番のプレゼントにしていた様です。

当初は「定番の」という発想に違和感を覚えていたのですが、贈られる側のことを想って選ぶものが喜ばれている様子を見ながら、私も次第に現地の習慣に倣うようになりました。 食事に招待される度に迷うことも無く、とても合理的な習慣です。 以来、相手を想う「日常的に使える定番」を、あえて選ぶようにしています。

プレゼント選びにあれこれ迷ってしまうという方はご参考にしていただけたでしょうか?

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ここでちょっと、私の専門の整理収納のお話を少し・・・。

収納コーディネートでお伺いするお宅で、頂き物の扱いにお困りの方に遭遇します。 きっとプレゼントした方は、しまい込むより使って欲しいはず。 頂いたことに感謝しながらも、他の方に使って頂く柔軟な発想も必要かと思います。

例えば、友人に連絡して譲ってみる、家族兄弟に聞いてみる、教育施設や医療施設への寄付を問い合わせてみる、売却査定をしてみる、何でも構いません。 ご自身でやり易い方法を試してみて下さいね。

イギリスではよく寄付をしますので、私も、日本の暮しで使わないと判断した物は、滞在国で友人に譲ったり、地域の学校や病院などに寄付をしたりしていました。

このように、 物を手放すには意外と手間が掛かります。自分で買い物をする際にも、とりあえずの買い方は控えて、よく吟味し、本当にお気に入りのものを購入するように致しましょう。

さて、夕食の話に戻りますが、食前酒を頂いた後に主(あるじ)がゲストにする習慣があります。 それは、家の中を案内してくれる『ハウスツアー』です。

二階のベッドルーム、子供部屋、バスルーム、1階のリビング、ダイニング、キッチンと本当に隅々まで見せてくれるのです。(家のことを細かく把握している日本のお父さんは少ないのではないでしょうか)。

更に外国人の私達に、いつどこで何を買うのかまで教えてくれました。イギリスの男性は家庭的な方が多いのかも!

理由を考えてみると、当時のイギリスの商店は週末の営業期間が限られており、コンビニもなく、日曜日は商店が閉まっていたため、自宅のストック(在庫)を把握し、効率よく買い物をする必要があったんですね。

改めて、欲しいものがいつでも手に入る、便利な日本の有り難みを感じます。

便利な日本に帰国してからは、限られた収納スペースを有効利用するために、“使ったら補充”のローリングストック(※)生活にシフトしました。 物が多くてお困りの方は食材や消耗品のストックの適正量を見直してみて下さいね。 必要な時はすぐに買い足せますし、少ない量の方が管理しやすのを実感して頂けます。

※常に一定のストック量とするために、製造日の古いものから使って、使った分だけ補充する(買い足す)方法。


平日は就業時間が終わって、同僚と飲みに行くことは稀なケースでした。 就労時間外は個人の自由な時間という考え方で、この辺りの発想は最近の日本の若者も変わらないかも知れませんね。

友人とスポーツや趣味に興じたり、家族とお散歩やサイクリングを楽しんだり、庭の水やりや草取り・芝刈りなどのガーデニングが日課だったりします。また、日曜祝日はガソリンスタンド以外の全てのお店が営業しておらず、買い物は出来ません。 その為、家族で近くの公園や川辺でのんびりと過ごしたり、近隣の町の散策を楽しむなど、お金を使わずにゆったりとした時間を過ごします。

言い換えれば、日曜日は完全なフリーになるので平日はこまめに家事をこなし、土曜日は効率的に買い物を済ませる習慣になっていったのだと思いました。

日本でも収納コーディネーターの仕事を始めるにあたり、イギリスのメリハリのある暮らし方を参考にしています。 私の仕事はサービス業ですので、週末や祝日にも仕事をするケースが多く、時間の使い方がとても重要です。

仕事日と休日をきちんと切り分けるために、日常の家事を定期的にこまめにまとめてするなど、自分で時間をコントロールするよう意識して暮らしています。

そうすることで、趣味の習い事に通ったり、気になるセミナーなどにも参加できています。 自分の好きなことをする時間を作るためでしたら、時間管理を頑張れそうな気がしませんか?

最後にスペースの使い方についてです。 前回ご紹介させて頂いた食器収納は大きなカップボードに食器を飾る欧米式の『見せる食器収納』でした。

イギリスではキッチン以外にリビングやダイニングにも食器を分けて収納するお宅が一般的です。

和洋中の様々な食器を使用する習慣のある日本では、イギリスよりも食器の種類が多いです。 飾るための大きな食器収納家具をリビングやダイニングに置く生活はスペース的に難しい場合もあります。

そこで私は収納場所に合わせて食器を見直しました。 その結果、全体数を減らした食器を、その種類や用途、使用頻度などを考慮して3か所に分けて収納しています。

ティーセットやグラス類を収納したアンティークのカップボード

キッチンには主に盛り付けて使う食器を収納しています。 ダイニングには壁面収納コーナー(写真)に日常使いの取り皿とグラス、お箸やカトラリー、リネン類を収納しています。 そして、リビングにはイギリスで購入したやや小さめのアンティークのカップボード(前の写真)にゲスト用のティーセットやグラス類を収納しています。

分けるポイントは、使う時にどこに収納してあったら使いやすいのか、配膳を手伝ってくれる家族が分かり易いかなど・・・、使う時の動線を意識しながら収納場所を決めています。

動線はとても重要です。あちこち動き回らなくても必要な物がすぐ揃う収納を心掛けると、暮らしがとても楽になります。 食器だけではなく、日常的に使う物と、普段あまり使わない物を分けて収納すると取り出しやすくなります。

壁面収納コーナーには普段使いの取り皿などを収納

今回はイギリス人の生活スタイルから、手土産の選び方、物の手放し方、在庫管理の仕方、時間の使い方、スペースの使い方をご紹介いたしました。

いかがでしたでしょうか?日常生活で取り入れやすいものから始めてみて下さいね。

イギリス生活を振り返ってみると、日本のように便利ではないけれど、次第に居心地が良いと感じられる暮らしでした。

それは、あまり流行に左右されず、自分の基準で管理できる生活スタイルだったからだと思います。 日常生活を見直して、『物ではなく人が主役のゆとりのある暮らし』を目指してみましょう。

人が主役のゆとりある暮らし

収納コーディネーター。イギリス・ドイツに17年間在住。帰国後、整理収納とインテリアの資格を取得。「美しい収納と暮らしやすい住まい」をモットーに、個人宅の収納サービスを手掛ける。収納セミナーや資格認定講座の講師を務める。Flexibleフレキシブル代表。

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