屋外の遮熱対策5選
(1)すだれをかける
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「すだれ」は、もっともお手軽にできる屋外の遮熱対策のひとつです。
工事不要で、DIYで簡単に取り付けられる点が大きなメリットです。
(2)シェードを取り付ける
シェードのいいところは、上から降り注ぐ強い日射しを遮りながらも、下から入る適度な光を採り入れられる点にあります。また、留め方によっては風通しがあるので、涼しい風を家の中に取り込むことも可能です。
シェードには工事不要のDIYタイプと、取り付けに工事が必要な専用商品があります。取り付けの簡易さや費用の安さを優先するならDIYタイプ、頑丈性や高級感、収納性、耐久性、その他の機能性を考慮するなら専用商品のタイプを選ぶのがおすすめです。
▶LIXIL「スタイルシェード」
窓の上のボックスからサッと引き下げるだけで、しっかり日差しをカット。使わないときはすっきり収納できます。すだれと違って、設置したり外したりする手間もありません。
現場の状況により異なりますが、1窓あたり約10〜30分のスピード施工で、あっという間に取付けが完了。壁やサッシに穴を開けずに設置できるタイプもあります。
(3)オーニングを取り付ける
シェードより通常は大掛かりな取り付け工事になりますが、その下に大きな空間を確保することができます。ちょっとしたカフェのようにテーブルと椅子を並べて日差し除けに使えるのが特徴です。
オーニングには、支柱を取り付けるDIYタイプや、工事が必要な外壁に取り付けるタイプがあります。後者にはさらに手動式と電動式があり、キャンバス(テント)部分を出し入れできます。
シェードと同じく、取り付けの簡易さや費用の安さを優先するならDIYタイプ、頑丈さや高級感、収納性を考慮するなら外壁に取り付けるタイプを選ぶとよいでしょう。
▶LIXIL「彩風(あやかぜ)」
LIXILの可動式オーニング「彩風」に使われているキャンバスは、有害な紫外線をほぼ100%カット。また、業界トップクラスの耐風・耐雨強度を持つため、通常の風雨でキャンバスを収納する必要はありません。
(4)庇を取り付ける
画像提供:ミタス一級建築士事務所・清水煬二
庭やベランダのない窓には、庇を取り付けるという選択肢があります。なお、清水さんは庇のなかでも「ルーバー庇」を推奨しています。
「庇の部分がルーバーになっているのは、夏の高い日射しはカットし、冬の低い日射しは取り入れるためです。また、普通の庇だと台風で飛んでしまう恐れがあるので、あまり深いものを付けられませんが、ルーバー庇であれば風圧を受けにくいので、外壁から50cmほどの奥行きを窓のすぐ上に確保することができます」
(5)家の周辺に樹木を植える
画像提供:shutterstock
窓の外に大きな樹木があると、夏の日射しをカットしてくれます。庭のスペースに恵まれている場合は、遮光対策として検討してみてはいかがでしょうか。
車の遮熱対策もお忘れなく!
車をお持ちの方は、家だけでなく車の遮熱対策も必要です。
「紫外線や雨から守るためにも、車は日陰に置いたほうがいい。本当は家の中に入れられれば一番いいのですが、それが難しい場合はカーポートを設置するのがおすすめです。
さらに、オプションとしてサイドパネルをつけると、カーポートの屋根だけでは遮れない横からの紫外線や雨から車を守ることができます」
▶LIXIL「カーポート」
駐車スペースの条件や、外構(エクステリア)のスタイルに合わせて、ぴったりのカーポートを選ぶことができます。さらに機能付き屋根材に注目すると、車内温度の上昇を抑え、塗装の色褪せ・シートの日焼けを防ぐ効果はより高くなります。
室内と屋外の遮熱対策、どちらが有効?
遮熱対策をするなら、室内と屋外の両方で行うのがもっとも効果的です。もしも費用の問題などで、どちらか片方だけ行いたい場合は、「屋外で直接日射しを遮ったほうが有効」と、清水さん。
とはいえ、庭やベランダがないケースや、強風対策が必要な高層マンションなどでは、屋外での遮熱対策は難しいでしょう。その場合は、第1回でご紹介した、室内でできる遮熱対策がおすすめです。
次回は、遮熱対策だけでは暑さが改善されない場合に検討したい「断熱リフォーム」について解説します。
→ 第3回に続く
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