ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

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秋のワインチョイス。こんなマリアージュも面白い!?

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さとう

こんばんは。カウンター空いていますか?

オーナー

いらっしゃいませ。もちろん空いてますよ。お二人ですね?

さとう

後から一人来るかもしれないので三人になるかもです。

オーナー

かしこまりました。どうぞ。

さとう

彼はひぐちくん。最近ワインに目覚めたらしくて、一度紹介したかったんだ。

ひぐち

さとうさんからこちらの店のことはよく伺っていて、一度お邪魔したかったんです。よろしくお願いします。

オーナー

こちらこそ。ところで最初は、シャンパーニュですか?今日は ”マム” が空いています。

さとう

では、そちらを。

新しくF1のパートナーになったCARBON。

ひぐち

僕もマムをください。そういえば、F1の表彰台でシャンパンファイトするときに使われていた銘柄でしたよね

さとう

おっ、知ってるね。でも、2015年までだったような

オーナー

たしか、昨年から今年にかけてはモエのグループのスパークリングの ”シャンドン” でしたね。さあどうぞ、マムです。

さとう

そう、今年はシーズン途中に ”カルボン” という、カーボンファイバー製のボトルに入ったシャンパーニュに変わったよね。僕はまったく知らないブランドなんだけど。

オーナー

私も知らなかったです。一度飲んでみたいですね。

当時のスペシャルバージョンボトル。表彰台でシャンパン・ファイトは3,000ml(通常のボトル4本分)を使用

ひぐち

マムは、赤いラインが印象的だったのでよく覚えています。他のお店でもたまに見かけることがあって、一度飲んでみたいと思っていたのでよかったです。クルマとお酒って、飲酒運転のイメージにつながるから絡まないと思っていたんですけど、こうやって話題になることを考えると、認知度とかイメージアップには貢献しているんですね。

さとう

F1もシャンパーニュもヨーロッパのものだから文化的にマッチするんだろうね。

オーナー

僕なんか結構F1好きだったんで、その頃はマムを飲みながら テレビでF1を観ていましたよ(笑)

ひぐち

それいいですね。こういう感じで盛り上がりそうなネタって他にもありますか?今度、仲間が集まって家で飲むんですけど、ワイン持ち寄りにしようかなと思っていて。

ドラゴンズとタイガースのファンのために!?(笑)

さとう

食の秋だし、奥様のお料理を先に決めておいて、それにあわせて皆さんにチョイスしてもらったら?

ひぐち

そんなにワインに詳しいメンバーじゃないんですよ。それに、そんなことになったら家内に 「プレッシャーかけないで!」 と怒られます。(笑)

さとう

じゃあ、F1の話題が出たからスポーツシリーズなんてどう?野球にしてもサッカーにしても、好きなチームがあるでしょう、そのチームにちなんだワインを持ってくるとか?

オーナー

サッカーだったら、好きなチームのある国のワインとか?

さとう

そうそう。ワールドカップの時とかは、その日にゲームのある国のワインを飲んだりしていましたよ。

オーナー

次のときはフェアでもしようかな(笑)

ひぐち

なるほど、僕はバルサ(FCバルセロナ、スペイン)のファンだからスペインワインにしよう。フランスはもちろん、イタリアとか日本だったら好きなチームのエリア別のワインとかもアリですね。それに、これなら野球とかでもできそうですし、ワインに詳しくない僕の友達も参加できてよさそうですね。

さとう

国や地方別でなくても、日本人の杉本さんがカリフォルニアでプロデュースしているCh.イガイタカハのワインには、Tiger JoとかDragon Beautyとかタイガースやドラゴンズのファンが持ち寄るのに相応しいネーミングのワインがありますよ。

ひぐち

いや~それウケますね。これからの時期は、クライマックスシリーズや日本シリーズとかもあるから野球もよいですね。でも、それぞれのチームに都合よくありますかね?

数字の8と無限を表す∞。適温に冷えるとシンボルの∞のロゴが白から赤くなる。

オーナー

ネーミングじゃなくても、チームカラーとか、マスコットがらみとか、ジャイアンツならばラビットリッジ(カリフォルニアのワイナリー)みたいにエチケット(ラベル)にウサギが書いてあるとか・・・・・・。あっ、お客さんがいらした。

まりこ

こんばんは。

さとう

シャンパーニュ好きのまりこさんです。

オーナー

早速ですが、シャンパーニュでよいですか?

まりこ

はい。お願いします。お話、盛り上がっていたみたいですね。

オーナー

今日のグラスシャンパーニュのマムとF1のつながりから、スポーツをテーマにワインを選ぶみたいな話になって、野球とかサッカーとかをテーマにできそうとか、、、。

さとう

国とか産地とか、名前つながりとか・・・色つながりとか。

アリエッタの楽譜のモチーフのエチケット

まりこ

さとうさんは原辰徳さんのファンだからインフィニット・エイトですね(笑)

オーナー

さすがシャンパーニュラバー、銘柄をよくご存知ですね。

まりこ

スポーツもよいですけど、音楽だったらどうですかね?友人が音大出身で、ピアノを聴きながらカジュアルにワインを飲もうという会があって、何を持っていったらよいかと悩んでいるところなんです。できれば音楽に関係するワインがいいなと思っているんですが・・・

ひぐち

スポーツの次は音楽!パーティ用のワインネタが増えて嬉しいなぁ。

さとう

シャンパーニュ好きのまりこさんなら、ちょっと甘口だけど、なんといってもテタンジェのノクターン(夜想曲)でしょう。でも、それじゃありきたり?

まりこ

もちろん、それも考えていますが、、、、。

オーナー

オーパス・ワン(作品NO.1)、そのセカンド的なオーヴァチュア(序曲)ではどうですか!

ひぐち

カリフォルニアですね、それならば僕も知っています。

まりこ

その手がありましたね。美味しいですけど、ちょっとワインが有名すぎるかな、誰かが持ってきそう^^;

さとう

お探しなのは、先ほどのインフニィット・エイトと原元監督的なひとひねりあって、且つ、わかりやすく音楽感のあるワインですよね。

ひぐち

厳しいオーダー^^;

オーナー

では、カリフォルニア続きですが、オペラの作品名にもなっている、クインテッサのファウストとかいかがですか?あと、カリフォルニアにはetude(エチュード)もありますね。

さとう

さすが、オーナーさん。いろいろ引き出しがありますね。じゃあ僕も切り札として、カリフォルニアつながりでアリエッタ。フランスだったら、ディディエ・ダギュノーのブラン・フュメ・ド・プイィーがエチケット(ラベル)に楽譜が描かれていてよいのではないでしょうか。ダイレクトだけど、わかりやすいし、ワインの評価も高いし。

まりこ

その楽譜を弾いてもらうとか?

さとう

グッド!!大変よくできました。想像するにおしゃれでインテリジェンスある素敵な会になりそうですね。

ひぐち

今、ネットで見ていたら ベートーベンの肖像が描かれたラベルのワインや熟成させるときに音楽を聴かせたワインとかもあるんですね。こういのって、いわゆるワインに詳しいのとは別次元で楽しいですね。

現存するイタリア最古の蒸留所として300年以上の歴史を誇るヴァルダ社のグラッパ、ヴィブラツィオーニ

さとう

ちょっと企画ものっぽいけど、おいしければよいよね。ひぐちくん、今度試してみてよ。

ひぐち

はい、試して報告します!って、僕にわかるかな(笑)

まりこ

そのレポートは楽しみですね。今選んで、確実にみんなに喜んでもらえるワインはどれなんでしょうか?

オーナー

オーパス・ワンはもちろんですが、さとうさんが話していたアリエッタやダギュノーは、ワイン好きな人もうなるワインなので文句なしだと思いますよ。高級ワインなので高くはつきますが。

さとう

そういうワインはお友達と一緒に会費制にして持って行くとよいのでは? もしくは、1点は豪華にしながら、他はカジュアルなプライスのものにして本数をキープするとか。

まりこ

それいいですね。ひとりだと予算的に厳しいかもしれないのでお友達に相談してみます。

さとう

あと、音楽テーマだとワインではないけど、ブドウから作られるグラッパにも音楽とつながりのあるものがありますよ。

ひぐち

グラッパって、イタリアンの食後酒として飲むやつですよね。

さとう

そのグラッパに、バイオリンの名器ストラディバリウスにも使われるような赤モミの熟成樽を使った繊細な味わいのものもあるんですよ。

まりこ

お味も高級そうですね。飲んでみたい。

オーナー

まりこさんのために仕入れますか?(笑)

さとう

たしか、ヴィッラ・デ・ヴァルダ社のヴィブラツィオーニというグラッパで年間800本程度の生産量だったような。

ボランジェのグランダネ2009、007Ver.のマグナムボトル(1,500ml)とレギュラーボトルのスペシャル・キュべ

まりこ

たった800本。なかなか飲めないですね。でも夢があっていいですよね。

オーナー

そろそろ次のお飲み物が必要じゃないですか?(笑)

さとう

まりこさんは、やはりシャンパーニュ?

まりこ

そうですね(笑)

さとう

じゃあ、せっかくだから ボランジェというのはどうかな?

オーナー

スポーツ、音楽と続いて、その次は映画ですね。かしこまりました。

まりこ

???

ひぐち

007ですね!ワインはいろいろなネタがたくさんあるんですね。

オーナー

他にもアートもずいぶんワインと関係しているんですよ

ひぐち

ボルドーの五大シャトーのひとつムートン・ロートシルトですね。

ドンペリが大好きだったA・ウォーホールへのオマージュラベルのボトル。他にもカラーバリエーション有。

さとう

ムートンでは、ピカソやシャガールとかもエチケット(ラベル)を描いているんですよ。

まりこ

シャンパーニュでもブルーノ・パイアールのミレジメもアートラベルですし、ルイ・ロデレールのブリュット・ナチュールはエチケットがフィリップ・スタルクのデザインです。テタンジェのコレクションもいろいろなアーチストがボトルデザインしていますよね。

さとう

さすがシャンパーニュラバーのまりこさん。そして忘れちゃいけないのが、ペリエジュエのベル・エポックはエミール・ガレですね。確か2002年のヴィンテージのドン・ペリニヨンもアンディ・ウォーホールにオマージュを捧げるカラフルなトリビュートラベルでしたね。

ひぐち

覚えています。当時こんな色のドンペリってあるんだ!って思ったことがあります。

オーナー

では、次のシャンパーニュは、ドンペリですかね?今日は流れ的にそうでないとしまらないなと(笑)グラスで出しちゃいますから。

まりこ

素敵!

ひぐち

ラッキー!!グラスで!

さとう

大丈夫?いいの?

オーナー

はい。あちらにも、先ほどの話を聞いていて、ドンペリを飲みたそうにしているお客さもいるので(笑)

さとう

秋は食材も豊かで、食材、お料理とのマリアージュについてもいろいろな雑誌で特集されていたりするのでそうしたものを参考にワインを選ぶのも楽しいと思うし、それ以外にも今日話題に出たような、スポーツや音楽、アート、映画といったものとワインを関係付けてマリアージュしていくのも楽しいと思いますよ。話題も広がるし。

まりこ

食の秋、スポーツの秋、芸術の秋でもありますしね。

ひぐち

ワインがあると会話が広がって生活が豊かになりそうですね。しかもいろいろバリエーションもあるし。

さとう

今日は、まりこさんの登場でシャンパーニュオンリーになったけど(笑)

ひぐち

いえいえ、きっと僕だけがご一緒しているよりもはるかに美味しいシャンパーニュが飲めたので感謝です。

まりこ

私もいろいろネタを仕入れられました。

オーナー

私も(笑)

ワインバーで聞く、ワインライフのちょいワザ集。

佐藤 なおきさん

学生時代にワインに目覚めてひたすら趣味としてワインを飲み続けるワインラバー。ワインはテーブルに話題を運び、会話を弾ませる存在として味そのものだけなくワインにまつわる様々な要素に関心を持っている。著名ソムリエやワインラバーとの親交も多く、世界のワインの潮流を意識している。ソムリエとかとは違った飲み手の視点、ホームパーティや仲間での集まりでのおもてなしの視点、ストーリー発想からのワイン選びが得意。

ホームパーティやワイン持ち寄り会などでのワイン選択で困ったときのワインチョイスの仕方などについて、ワインラバーの立場からワイン専門誌でも連載中。ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会 オフィシエサーブルドール騎士団 オフィシエコマンドリー・ド・ボルドー コマンドゥール

 

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