●無駄な空間をつくらない
間取りを見ると、各階とも階段を中心に回遊できるようになっています。
行き止まりがなく、通路のためだけの廊下がないので、無駄な空間がありません。
●収納や家具を壁付けにする
棚やキッチンなどが、すべて壁付けされています。
また、空間の至るところに造作収納があり、限られた空間の中でもしっかりと片付けスペースが確保されています。
「収納やキッチンを壁付けにすると、部屋を最大限広く使うことができます。また、収納にあえて扉や仕切りを取り付けないようにすると、使い方の自由度が高まるのです」
一方で、日差しが強すぎる場合は調整できるのが理想でしょう。
写真を見ると、南側の窓の日当たりが良いため、脱着式のルーバーを取り付け、季節による日照変化や近隣からの視線を調整できるようになっています。
スキップフロアで空間を広々と使う
狭小住宅で高さを出しながら開放感を演出する手法に、「スキップフロア」があります。
スキップフロアとは、部分的に段差を設けたり、数段の階段をつけたりして「中2階」「中3階」といった中階層をつくる間取りを指すものです。
壁やドアではなく、高さで空間を緩やかに区切ることができるので、空間の広さを確保しやすいことがメリットでしょう。
ここでは島崎さんが手掛けた事例を見ながら、スキップフロアを活かす間取りやデザインをご紹介します。
次回の記事では、狭小住宅を選ぶ際の注意点をお伝えします。
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