お正月、「餅」が10倍おいしくなる!! 第5回

絶品お餅料理を作りましょう!

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名居酒屋を35年支えた「雪とら」

 お餅の食べ方といえば「焼く」「茹でる」というイメージがありますが、実はお餅は油と相性がいいのです。東京・西荻窪に、35年間営業していた「風神亭」という名居酒屋がありました。かつて「住み人オンライン」でご紹介した熱々のワンタンも、そのお店の名物料理の1つです。そのワンタンと並ぶ人気だったのが、お餅を使った「元祖 雪とら」です。

家庭なら、鍋に2~3cmくらいの油で揚げれば良いでしょう。火が強すぎると焦げます。お餅が膨らんで、表面がほんのりきつね色になるくらいがベストです。

 作り方は簡単!
 2cm角くらいに切ったお餅をぷっくり膨らむまで油で揚げます。いい色に揚がったら、上に大根おろしをのせ、出汁醤油をかけ回します。さらに、刻み海苔とかいわれ菜を散らせばできあがり。
 お酒にもよく合いますし、お酒が飲めない方や女性にも人気がある料理です。

 白いお餅と大根おろしの柄に散らした刻み海苔が、雪の中にいるトラのように見えるのが名前の由来。これを創作した風神亭の元ご主人の佐藤郁生さんは洒落っ気があり、偶然にも魯山人が厚揚げを使った「雪虎」という料理を作っていたことを知ると、「あちらが本家ならこちらは元祖にしよう」と、「元祖 雪とら」と命名したそうです。

お餅の豚バラ串

 お餅とお肉も相性は抜群です。長細く切ったお餅を串に刺し、豚バラを巻いて焼いてみましょう。そのまま塩胡椒でもかまいませんが、アクセントとしてローズマリーを使いました。

 長細く切ったお餅に串を刺して、豚バラ肉にローズマリーの葉を散らして巻くだけです。お餅が固いので割れることもありますが、巻いてしまえば大丈夫。塩胡椒して、油を少し入れたフライパンでさっと焼きます。
 豚バラにいい焦げ目が付いて、お餅が柔らかくなればできあがり。

 串に刺した料理はぱっとつまめるので食べやすく、お子さんも喜びます。豚肉とローズマリーの香りがよく、ワインやビールによく合います。

もはや定番? お餅ピザ

 お餅を使ったピザはよく見かけます。けれど、いまひとつはっきりしない味のものが多いと思います。それはソースと具のセレクトが中途半端だからです。イタリア・ナポリの本格的なピッツァのように、はっきりした味の具やソースを選べば絶対においしく作れます。

 角餅はそのままでもいいのですが、半分の厚さにスライスするのがお勧めです。
 今回は「サルサソースとモッツァレラチーズ」「アンチョビとニンニクスライス」「生ハムとセージ(ハーブ)」の3種類を作りました。
 サルサソースはメキシコのトマトを使った辛いソース。輸入食料品店などで買えます。焼き上がった後にのせたバジルとセージは、ベランダハーブを摘んできました。生ハムとセージのピザには、オリーブオイルをほんの少しかけてあります。

 バットにオーブンシートを敷いて餅を置き、具材を乗せてオーブントースターで焼くだけです。ビールによく合いますよ!

お餅のカチョ・エ・ペペ春巻

 イタリアのパスタに「カチョ・エ・ペペ」という料理があります。茹で上げたパスタにすりおろしたチーズを和え、黒胡椒をかけたシンプルなパスタで、ペペロンチーノやトマトのパスタより春香に簡単です。
 それをヒントに、お餅料理を考えました。長細く切ったお餅を春巻の皮で巻くシンプルな料理です。

 まな板の上に拡げた春巻の皮に、長細く切った餅を乗せ、上からチーズと黒胡椒をかけます。チーズはパルミジャーノやフランスのミモレットなど、好きなものでかまいません。今回はイタリアの羊のチーズ「ペコリーノ」を使いました。

 春巻きをくるくると細長く巻きます。端に水を付けてくっつけましょう。

 バットにオーブンシートを敷いて春巻きを並べ、さっとオリーブオイルをかけ回してから追いチーズと追いペッパーを! そのまま、こんがりきつね色になるまでオーブントースターで焼きます。油で揚げなくて良いので、楽ちんです。

 焼き上がりです。好みで、さらに追いチーズと追い胡椒をしても良いでしょう。さっくりと焼き上がった春巻きの皮、チーズの風味と塩気、胡椒のピリッとした辛味、そして中のお餅の柔らかい食感。簡単な料理なのに、とっておきのごちそうに感じられます。

 お餅は、シンプルに食べてもおいしいけれど、ひと手間かけるとまったく違った味わいになります。お正月だけでなく、一年中食べたくなること請け合いです。

 そのためにも、ぜひホームベーカリーでお餅をついてみてください!

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