寒い季節のにおい対策
寒い季節は換気がしづらく、部屋ににおいがこもりがち。そんなときに活用したいのが、空気清浄機です。
空気清浄機の効果を最大限に発揮したいなら、空気を部屋中に循環させられる場所に置くのがコツだそうです。
「一般的な空気清浄機は、本体の下から室内空気を吸い込んで、きれいな空気を上から吹き出す方式なので、部屋の真ん中よりも角あたりに置くと、吹出口から出た空気が壁にあたって下から戻ってくるので、部屋中にいきわたりやすくなります」
また、空気清浄機には、加湿機能が搭載されているものや、静電気を発生させてホコリや花粉を取り除けるものなどさまざまなタイプがあるため、何の機能を優先するかで選び方が変わってきます。祐川さんによると、「脱臭機能を優先するなら次亜塩素酸を利用した脱臭機をおすすめします」とのことです。
外気が冷たい季節は、洗濯物が生乾きになりやすいという問題も発生します。生乾き臭の対策については、「部屋干し用洗剤」を使うといいそうです。
「生乾き臭の主な原因は雑菌です。洗濯物に含まれる水分と、洗濯で落としきれなかった皮脂やタンパク質などを餌に菌が繁殖し、その菌が出す排泄物によって生乾き臭特有の嫌なにおいが発生します。
そこで役立つのが『部屋干し用洗剤』です。一般的な部屋干し用洗剤には抗菌剤や酵素、漂白剤が含まれており、菌の餌となる汚れをとるとともに、菌を殺してくれます。私も部屋干し用洗剤を使うようになったところ、生乾き臭がほとんど気にならなくなりました。
なお、部屋干し用洗剤を使ったときは、通常の洗濯洗剤より漂白剤などが多く含まれていることがあるので、すすぎ時間をいつもより長くして、洗剤をよく流し落としましょう。色物の衣類は色落ちすることもあるので分けて洗うことをおすすめします」
もし、部屋干し用洗剤をすでに使っているにもかかわらず、生乾き臭が気になる場合は、洗濯槽が汚れている可能性があります。その場合は、酸素系漂白剤を使ってつけ置き洗いをし、洗濯槽にこびりついた汚れやカビを落としましょう。
ただし、ドラム式洗濯機では酸素系漂白剤を使えないことがありますので、商品についている説明書きをよく読んで購入しましょう。洗濯槽の汚れ取りをやったことがなく汚れが酷いときには、酸素系漂白剤のつけ置き洗いののち、塩素系漂白剤を使うと効果的です。
効果を最大限にする「消臭剤」の使い方
換気や掃除をした上で、それでも残ってしまう生活臭を抑えたいなら、消臭剤の力を借りてみてはいかがでしょうか。
■LIXILの抗菌・消臭機能付きアロマディフューザ-「SEAROMA(シーロマ)」
自然界のシステムを使って消臭・抗菌をするアロマディフューザー。一般的な空気清浄機と違いフィルターがなく、フィルター掃除やフィルター交換が発生しません。
●消臭剤の使い分け方
一般的な消臭剤は、玄関用やキッチン用、トイレ用など、それぞれの場所で発生しやすいにおいの成分に合わせて作られています。このため、場所や目的によって使い分ける必要があると、祐川さんはいいます。
「たとえばトイレ用の消臭剤であれば、アンモニアや硫化水素などの悪臭物質をカバーする成分が配合されています。トイレ用の消臭剤はあくまでトイレの悪臭物質に対応する製品のためにおいがマイルドになった感覚を受けますが、リビングで使うとツンとする感覚でマイルドさを感じないと思います。
玄関用やペット用の消臭剤も同じで、それぞれ蒸れた靴下臭やペットの糞尿などに効く成分が配合された消臭剤となっています」
また、同じ場所で同じ香りの消臭剤を使い続けないことも大切だそうです。
「人は香りを嗅ぐと、そのときのビジュアルや音、振動なども一緒に脳に記憶されます。そのため、いつもトイレでラベンダーの香りの消臭剤を使っていると、ラベンダーの香り=トイレの香りだと脳が認識し、ラベンダー畑に行ってもトイレを想起するようになってしまうことがあります。
また、人は同じ香りを嗅ぎ続けていると順応してしまい、感じにくくなってしまうことがあります。たとえば、同じ香水や柔軟剤を使っているとその香りがわからなくなり、徐々に使用量が多くなってしまった経験はないでしょうか。香水や柔軟剤のつけすぎは周囲の人に不快な思いをさせる可能性があり、注意が必要です。そうならないためにも、消臭剤を買い替えるときには、香りを変え。色々な香りを楽しみましょう」
●人工臭が苦手な方には、木材がおすすめ
祐川さんは、消臭剤や芳香剤の人工的な香りが苦手な方には、ホームセンターなどで購入できる木材を置くことを推奨しています。
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