エアコンの使用を控え目にして
体感温度を下げるTips
エアコンだけに頼るとどうしても電気使用量は増えてしまいます。そこで、エアコンをそれほどガンガンに使わずに体感温度を下げる便利グッズをご紹介します。
●保冷剤を動脈部に当てる
暑いと感じる時は体温が上昇しています。体温が上昇するとは、体中をめぐる血液の温度が上がっている状態。ということは血液の温度を下げれば体感温度も下がります。そのために、特に大量の血液が流れる首や脇の下、足の付根の動脈部分に保冷剤を当てると、体温が下がり涼しく感じます。こうすることによって、エアコンの設定温度を極端に下げたり、風量を強くしなくてもしのげます。
●冷感インナーを着用する
今は各衣料品メーカーからさまざまな機能性インナーが発売されています。特に汗をかいてもすぐに乾く蒸散性や、風を通しやすく熱がこもりにくい通気性に優れ、着用した際、瞬間的にひんやり感を感じる接触冷感度が高い、薄手のインナーを着用すれば涼しく、汗をかいてもサラサラ快適。夏の暑くムシムシした日の不快度が和らぎ、エアコンの設定温度をそれほど低くしなくても快適に過ごせるでしょう。
●夜は冷感マットを使用
熱帯夜は暑苦しくてなかなか寝付けませんよね。そんな時は冷感マットを敷き布団やマットレスの上に敷くと暑さが和らぎます。
「私も冷感シーツと枕カバーを使っています。ただ、床についた瞬間は冷たくて気持ちいいのですが、自分の体温ですぐ熱くなるので、昔ながらの保冷剤入りの枕を使っています。頭が冷たければ快適に寝られるので、私は扇風機だけで熟睡できます」
●冷風を送ることのできるうちわ・扇風機
冷凍庫に入れて冷やすことで冷風を送ることのできる金属製のうちわや、冷凍庫で冷やした保冷剤を扇風機の羽に取り付けることで、冷風を送ることができるグッズもあります。
また、これら専用のグッズを使わなくても、扇風機にカゴを取りつけて保冷剤を入れるなどして工夫すれば、普通の扇風機とは違った冷たい風で涼を得ることができるでしょう。ただし、使っているうちに保冷剤から水がしたたり落ちるので、下に受け皿を置くなどしましょう。
写真◎photoAC
●音で涼を感じられる風鈴や打ち水
涼を得るのは何も最新のグッズばかりとは限りません。昔ながらの日本人の知恵ともいうべき風鈴も、素敵な涼感グッズです。
「風鈴の音を聞くと心が涼しくなります。音で涼しさを感じるのも日本人ならではの感性ですよね。また、打ち水なども実際に暑さを和らげることができ、見た目でも涼しさを感じられます。このように目や耳で楽しむ涼も取り入れると省エネに繋がるだけではなく、生活も楽しくなるのでお勧めですよ」
●夜明けとともに起きて日没とともに寝る
ライフスタイルそのものを見直すことで、電力消費量を減らせるかもしれません。
「夏は朝の4時~5時でも十分明るいし、気温もまだ高くありません。こんな時間帯に寝てるのはもったいない。私も早起きは得意ではありませんが、たまに早起きをすると、この時間でもこんなに明るくて涼しいなら、起きて活動したいと思います。そうすればやるべき仕事も家事もかなり片付くので夜も早く寝られるでしょう。
深夜1時~2時までダラダラ起きているとエアコンや照明、テレビ、パソコンなどで電力消費量も増えます。夜ふかしをせずに早く寝るようにすれば、電力消費量も減らすことができるでしょう。
「本来、人間の体は太陽の光で覚醒して暗くなると眠くなるというふうにできているので、自然光で活動する時間を長くして、夜になると寝るというのが人間に備わった体内時計としてもいいはずです。本来の生物としての摂理に逆らわない生活様式に変えれば、電力消費量も電気代も抑えられるし、健康にもいいし、言うことなしです」
クールシェアという考え方
そもそも「自宅のエアコンを稼働させない」という手もあります。それも、熱中症のリスクを高めない方法があるのです。その名も「クールシェア」。国としても電力ピークを少しでも下げるための取り組みとして推奨しています。
直訳すると「涼を分け合う」。その名の通り、一人一台のエアコン使用をやめ、涼しい場所をみんなでシェアすることです。
例えば、家にある3台のエアコンのうち2台を止めて、家族で1部屋に集まる「おうちでクールシェア」、自宅のエアコンを止めて友人同士ご近所のお宅に集まって過ごす「ご近所でクールシェア」、風通しのよい日陰や水辺で過ごす「自然でクールシェア」、エアコンの効いた図書館やカフェなどで過ごす「街でクールシェア」などがあります。
「クールシェアなら一人ひとりが家でエアコンを使うより、消費電力をかなり抑えられます。さらにコミュニケーションも生まれるのでいいですよね」
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