密にならないアウトドアのススメ[第3回]

これでデビュー!「ソロキャンプ」準備編(リビング・ダイニング)

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リビング・ダイニングの必須ギア

 キャンプにおける「リビング・ダイニング」とは、自炊したり、食事をとったり、くつろいだりする空間のこと。寝室に比べ必須ギアは少なく、テーブルとチェア、それに、調理や食事のための最低限のツールがあれば十分です。

テーブル・チェア

「軽いものはテーブルもチェアもそれぞれ1万円を超えてくるので、初期投資としては高価なものになってしまいます。最初は数千円で売っているものから試してみましょう。それでも十分楽しめます」

 さらに、「重要なのは高さ」と佐久間さんは言います。

「ばらばらだとかなり使いづらいので、テーブルとチェアの高さが合ったものを買いましょう」

バーナー・カトラリー等

キャンプがさらに楽しくなる! プラスアルファのギア

 バーナーやカトラリー(ナイフやフォーク)、調理器具などは、ふだん家で使っているものを代用してもいいのでしょうか?

「はい、家にあるもので十分代用できます。バーナーは家にカセットコンロがあればそれを使って問題ありませんし、鍋やカトラリーも普段使っているものをそのまま持っていって大丈夫です。カトラリーは落ちても割れにくいものを持っていくと良いでしょう」

 初期費用を抑えるためにも、積極的に代用していきましょう。

 ここまでがソロキャンプ時で必須のギアですが、キャンプ時間を充実させるには、プラスアルファのギアを揃えるといいでしょう。

キャンプがさらに楽しくなる!
プラスアルファのギア

 ここからは、「これがあるともっとキャンプを楽しめる!」というギアをご紹介していきます。

焚き火台

 キャンプで焚き火をしたいという人は多いことでしょう。

「焚き火をするためにキャンプをするような人もいるくらいですから、焚き火台は準必須アイテムといってもよいと思います。選ぶポイントは設営のしやすさですね。複雑なものを買うと、組み立てに時間がかかり、楽しさが半減してしまいますから、なるべく簡単に設営できるものを選びましょう」

ホットサンドメーカー・ダッチオーブン

焚き火台の上にダッチオーブン(左)とホットサンドメーカー(右)

 佐久間さんによると、このふたつは使いやすくて便利な調理器具とのこと。

「ホットサンドメーカーはフライパン代わりにもなりますし、手軽に焼き料理やホットサンドを作ることができます。ダッチオーブンは煮込み料理などをおいしく簡単に仕上げられます。ソロキャンプでは一人分の調理で済むので、コンパクトなものを買うとよいですね」

 いろいろな使い方ができて、キャンプの料理に幅が広がりそうです。

コーヒー用品

手に持っているのはミル、右側のカップ上にあるのがドリッパー

「『コーヒードリッパー』『フィルター』『コーヒーミル』『マグカップ』があれば万全です。食後や朝にコーヒーを入れて、ゆったりとひとりコーヒーを飲むのは至福の瞬間です。普段自宅で使えるような小さめのものがおすすめですね」

クーラーボックス

 保冷機能を備えたクーラーボックスも、あるとうれしいギアとのことです。

「キャンプでおいしいビールが飲みたい場合は必須ですし、食材の保存もできるので、あるだけでキャンプの幅が広がります。暑い時期のソロキャンプではぜひ持っておきたいですね」

 どのギアも魅力的ですが、基本的にソロキャンプでは荷物を運ぶことから始まり、設営や片付けも自分ひとりで行う必要があります。そのため、なるべく小さめのサイズを選んでおくと便利です。

 次回は困ったときに使えるキャンプの雑学、さらには家でキャンプ気分を味わう方法を、佐久間さんに伺います。

≪お話を伺った方≫

佐久間亮介さん

キャンプコーディネーター。キャンプを主軸に雑誌・ウェブメディアでの執筆やアウトドアブランドのモデル、企業やキャンプ場のイベントやコンテンツ企画などで活躍中。「キャンプやアウトドア、自然の中で過ごすことが人生を豊かにする」 がモットー。キャンプファン向けのブログ「Hyper Camp Creators」発起人で、同サイトは月間最高80万PVを獲得している。著書に『キャンプ職業案内』。

文◎熨斗秀信
撮影◎石橋素幸

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)