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DIY素人でもキレイに貼れる! 超ラクラク施工法(後編)

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※現在こちらの商品は販売終了となっています。現在はエコカラットセルフを販売しております

愛犬、ZENくんと自分で取り付けたオンデマンド エコカラットの前に立つオーナーの奥村さん。

機能性とアート性を兼ね備えたオンデマンド エコカラットは、住まいの好きな場所に自分で取り付けられるのも大きな特徴です。 設置には特別な技術は必要なく、女性でもDIY感覚で楽しめると聞いて、前編でご紹介した「INU-CLOSET」のオーナー、奥村知奈美さんがチャレンジ。 取り付け方のポイントとともに、その様子をご紹介します。 

タイルだけでなく必要な施工道具も一式届くので素人でも取付に悩むことはありません。

「タイルの取り付けは職人さんの仕事」。そう思っている人は多いはず。確かに、一般的なタイルは壁に塗ったセメントの上にタイルを1枚ずつ貼り付けていくので、素人には難しい作業になります。
でも、オンデマンド エコカラットはセメント塗りも目地の仕上げも一切不要。誰でも簡単に取り付けられる、画期的な住宅建材なのです。 
しかも、そのタイルは着脱できるマグネット式なので、下地さえ張ればいつでも張り替え可能。これもまた、画期的なメリットなのです。 「DIYはあまり得意ではないんですよね。私にもできるのかしら」というは、「INU-CLOSET」のオーナー、奥村さんです。オンデマンド エコカラットの取り付けは今回が初体験。かなり不安な様子です。 
ショップの壁に取り付けるため、奥村さんが初めてオーダーしたのは愛犬ZENくんの写真タイルです。ウェブで注文後、3週間ほどで完成したタイルが手元に届けられました。
早速、箱を開いてみると、タイルとともにスチールペーパー、施工説明書、型紙、タッカー、水平器など梱包されていました。このほかに用意したいのは定規、仮止め用のテープ、軍手の3つ。定規は1mほどの長いものが使いやすく、角定規があればより作業がしやすくなります。 

取り付け作業に入る前に、確認したいのは壁の形状です。通常は壁紙を剥がす必要がありますが、奥村さんのショップの壁はOSBボードと呼ばれるもの。木片を接着剤で固めた合板のため、壁紙を剥がさずに作業することになります。 ちなみに、壁紙の場合でもコンクリートに直張りされているタイプは、取り付けができないので注意しましょう。では、早速、作業スタートです。 

1.設置する位置を型紙を貼って決める

貼りたい位置に型紙を置いてテープで仮止め。タイルの枚数が少ない場合は、ハサミでカットして使います。

まず用意するのは、同封されている施工用の型紙です。タイルを貼りたい位置に合わせて型紙を広げて、テープで仮止めをします。まっすぐに貼れるかどうかはこの段階で決まるので、水平器を使って確認するのもポイントです。

水平器でまっすぐに貼れているかをチェック。「水平器が入っている意味がわかりました」(奥村さん)

2.鉛筆でしるしをつける

型紙に沿って定規で線を引くのは慣れない作業のため、表情も真剣に。

型紙で貼る位置が決まったら、壁紙の位置を目安に定規と鉛筆で枠線を引きます。タイル1枚は30.3cm四方なので、型紙が足りない部分は定規で測って書き足します。なお、完成サイズより5mmほど内側に線を引くと、タイルの継ぎ目が目立たず美しく仕上がるとのこと。すべて線を引いたら、型紙を外します。
ちなみに、壁紙が貼ってある場合は、引いた線の上をカッターナイフでなぞって切れ込みを入れてから、枠の内側の壁紙をすべて剥がします。外側が剥がれないよう、内向きにゆっくり剥がしていくのがポイントです。

型紙が足りない部分は定規で測って線を引きます。曲がらないよう注意を。

3.スチールペーパーを貼る

スチールペーパーはタイルの数分、梱包されています。奥村さんの場合は12枚入っていました。

枠線を引き終えたら、タイルの下地となるスチールペーパーを貼ります。スチールペーパーとは名前の通り、薄いスチール箔と紙を貼り合わせたもの。タイルの裏側の強力マグネットがこれに張り付いて固定されるというわけです。
貼るときは裏紙を少し剥がし、貼る位置に固定しながら裏紙を剥がしていくのがコツ。枠線内の四隅をまず先に貼り、そのあとに内側を貼っていくとズレたり曲がったりする失敗が防げます。

上の片側を少し剥がします。

剥がした部分の角を枠線に合わせてから、スチールペーパーを抑えつつ裏紙を引き剥がします。

四隅からまず貼るのがきれいに仕上げるポイント。

少し隙間を開けながら、内側にスチールペーパーを貼っていきます。「空気が入らないように貼るのにひと苦労。でも最後のほうは上手く貼れた気がします」。

4.スチールペーパーの四隅をタッカーでとめる

スチールペーパーをすべて貼り終えたら、ここでタッカーの登場です。タッカーとは平たく言えば強力なホチキス。針を打ち込み固定するための建築用工具です。DIYを趣味とする人にはお馴染みの道具ですが、家庭にはないことが多いため、タイルとともに梱包されています。使い方はまず、針を打つ位置にタッカーを固定し、ハンドルを手のひらで強く押して針を打ち込みます。スチールペーパーそれぞれの四辺に針を打てばOK。これにより強度が確保されるのです。
※手を守るため、できれば軍手を着用して施工してください 。

スチールペーパーの四隅にタッカーを打ち込みます。ぐっと力を込めるので、手を傷つけないよう軍手をして作業しましょう。
なお、OSBボードは場所により硬くて針が入りにくことも。その場合、位置をずらして打ち込むとよいでしょう。

このようにタッカーをしっかり固定して打ち込むとスムーズに針が入ります。

5.タイルを貼り付ける

いよいよ最終工程、オンデマンド エコカラットを取り付けます。貼る位置は、タイルの裏面の番号と見本写真に記載された番号を照合。上下を間違えないように注意しましょう。
最初に取り付けるのは、四隅のいずれか。スチールペーパーの端から5mmほど外側にタイルを合わせると、下地を隠すことができます。このときにも水平器を使い、タイルが傾かないようチェック。貼り終えたらその隣へと順番に貼っていくと、ズレや傾きが防げます。 

タイルの裏側には「1、2、3……」と番号が記載されているので、取り付け見本の通りに貼っていきます。

傾きがないは水平器で確認。最初の1枚が曲がると全体が曲がってしまうので慎重に。

タイル端同士をぴったりと合わせると目地が目立たず、1枚の写真のように仕上がります。「だんだん元の写真に近づいてワクワクしますね」

こうしてすべてのタイルを取り付ければ出来上がり。始める前は不安そうだった奥村さんですが、「DIYが苦手な私にもできました。コツさえつかめば意外に簡単ですね」と大満足の様子です。


「機能タイルというからもっと重いのかと思っていましたが、とても軽くて扱いもラク。七夕、ハロウィン、クリスマスなど行事に合わせたタイルをつくって張り替えれば、季節感も楽しめそうそうですね」 

完成した「INU-CLOSET」のオンデマンド エコカラット。ZENくんの生き生きした表情も再現され、「きれいに仕上がって感激です」と奥村さん。

-----編集協力:株式会社プレジデント社 ライター 上島 寿子 撮影 神出 暁 --------------

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