日本代表候補たちをピックアップ
2020年のオリンピックでは、日本は以下の選手を中心に、世界と戦うことになると考えられます。今回は注目の選手を詳しくご紹介しましょう。
【大原洋人選手】
競技会場となる千葉県長生郡一宮町出身の選手。サーフィンは8歳から父親の影響で始め、学校に行く前も帰ってきてからもサーフィンをする生活だったそうです。姉の大原沙莉さんは、2012年に世界ボディボード選手権で日本人として初めて優勝しています。大原洋人選手は2015年に開催された世界トップレベルの大会、「Vans US Open Of Surfing」に18歳で出場し優勝し、一躍、世界にその名を知らしめました。日本人選手としても初めて優勝だったため、日本サーフィン史上初の快挙でした。
【新井洋人選手】
サーフショップを経営する両親の影響で4歳からサーフィンを始めています。12歳のとき、サーフィンが盛んなオーストラリアに渡って本格的に競技として取り組むようになり、15歳で世界ジュニア選手権U16の4位になりました。
【五十嵐 カノア選手】
ワールドサーフリーグという、もっともポピュラーな大会で活躍する日本人選手です。プロサーファーの 両親の元にサーフィンの聖地カリフォルニアで生まれました。3歳からサーフィンを始め、6歳のときにはアメリカ地区大会初出場優勝、14歳でジュニア世界大会を最年少で優勝。 さらに18歳のとき、世界で32人しか参加できない最高峰のワールドチャンピョンツアーに最年少で参戦しました。日本人としては五十嵐選手が初めての参戦でしたが、準優勝を飾りました。
フリーサーファーと彼らのユニークなライフスタイル
大会に優勝することを第一の目標に、常日頃から難易度の高い技を練習し、1年中ツアーを回っているサーファー。オリンピックに出場する選手は大抵がそうでしょう。その一方で、「フリーサーファー」「ソウルサーファー」と呼ばれるサーファーたちもいます。彼らはものすごい技術を持ちながら、大会に一切の興味を持ちません。いったいなぜでしょうか。以下では、そんな著名なフリーサーファーを2人ご紹介します。
【デイブ・ラスタビッチ】
ニュージーランド出身。6歳からはサーフィンのメッカ「ゴールドコースト」で過ごしました。「ラスタ」の相性で親しまれており、オセアニアはもちろん、世界を代表するフリーサーファーです。フリーサーファーとしては珍しく、大手サーフブランドBillabongのスポンサードがつくなど、大会に出ることはなくとも、確かなカリスマ性を持った広告塔であるという定評があります。普段は、オーストラリアのオーガニックタウン・バイロンベイで半自給自足生活をしながら、ヨガ、瞑想、サーフィンに没頭し、彼なりのよ りよい生活を実践しています。
【ライアン・バーチ】
アメリカ・カリフォルニア州出身。サーファーとしての腕前もさることながら、サーフボード作りにもその才能を発揮しています。あらゆるタイプのサーフボードを乗りこなし、オルタナティヴサーファーとも呼ばれることもあるフリーサーファーです。昔と違い、サーファーとサーフボードを作る人の分業化が進むなか、あえて時代に逆行する彼にならったスタイルが再び流行し始めています。
そんな“サーフィン馬鹿”の一言をご紹介しましょう。「サーフィンは人生。そのためなら何でも犠牲にできる。女の子には縁がない。たとえば、仕事とか車とか、女の子にモテそうなものには興味がない。女性との関係は相手次第だね。そういうのは俺の幸せにとって重要じゃないんだ」
物理的にも精神的にも消費を強いられる社会で、彼らは愛するサーフィンを軸に、蓄え、生み出す生活 をしているように思います。サーフィンとはライフスタイルであり生きることそのものだと、フリーサーファーはそう捉えています。気持ちのよいサーフィン。それが100点満点なのです。彼らに言わせれば、楽しんだ選手、観客、すべての人が金メダルなのかもしれませんね。
おわりに
オリンピック新競技となるサーフィンについて、関心を持っていただけたでしょうか。演技はもちろん、日本代表選手がメダルを獲得できるかどうかも楽しみです。2020年東京オリンピック開催の折には、テレビやインターネットで、ぜひサーフィンに注目してみてください。
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